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『自分:第1章』

作者:零那
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『二度目』

龍の父親はヤクザ。
既に死んでるけど...
組長になる間際に死んだらしい。
龍は一応カタギらしい。
でも、しっかりヤクザそのものって感じ。
零那の父さんも若い時はこんなんやったんやろか...
時代も環境も違う。
それでもヤクザって...しよることは似たり寄ったりなんやろな...


昼休みに電話した。
パオの本読めたか聞いた。
読んだから返すって。
仕事終わってから逢うことになった。


兄ちゃんに見られたら厄介やから海で逢った。
海月は相変わらず気持ちよさそう。
でも海月は感情ないんよなぁ...
良くも悪くも...


デリ辞めたんか聞かれた。
行ってないって言った。
毎日来てくれるオッチャンと、心配してくれてる社長さんに挨拶せななぁって呟いた。
んなもんいちいちせんでえかろぉがって拗ねてた。
礼儀として当たり前やん。

やきもち?
超ガキやん...
うっとい。
彼氏かっちゅーねん。

...いや、いっつも頭じゃなく情で動く自分のせいや。
他人やか構ってる余裕無いくせに。
解ってたくせに。
しかも龍、中身ガキやし。
疲れるだけやん。
解ってる。
解ってた。
解ってる筈。
放っとけん。
いっつもそぉ。
この気持ちに負ける。
情に負ける。

情?
そもそも、そんな綺麗なもんなんか?
単に利用されてるだけちゃうん?
どぉせ出張で来てるだけやし。

自分も、ユウに逢えんからって流されたフリして逆に利用してるだけちゃうん?
いや...そんな器用なこと出来るくらいやったら人生もっと上手に生きて来られた筈。

 
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