暁 〜小説投稿サイト〜
おっちょこちょいのかよちゃん
18 次なる敵のお出まし
[1/3]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
 長山は小春の病気が治った為、妹と一緒に家を出た。
「行って来まーす」
 小春は学校に行けて嬉しそうだった。
「おにいちゃん、こはる、がっこうのともだちにはやくあいたいな」
「うん、楽しみだね」
 その時、向かいの家から一人の男子高校生が現れた。彼の名は北勢田竜汰(ほくせだりょうた)という。
「あ、おはようございます!」
「おお、治君、小春ちゃん。おはよう。小春ちゃん、元気になったか」
「うん!」
 小春は元気よく返事をした。
「それじゃあな!」
 北勢田は駅の方角へと向かった。長山達も学校の方へと向かった。

 北勢田は駅で電車を待つ。そこにちょうどクラスメイトの男子も現れた。
「お、ミカワ」
「北勢田、おはよう」
 三河口は昨日の事件の話を始める。
「ところで北勢田、昨日の事件は尋常じゃないよな」
 昨日の事件とは人間の肉片が木っ端微塵にされて殺害された事件の事である。
「そうだな。俺も何か感じるよ」
「前に地震のような現象から異世界から来たという奴がテロを起こし続けているからな。これも関係が深いと思うんだよ」
「そうだな。普通あんな殺され方ありえんよな」
(今度の奴はどんな奴何だ・・・?)
 三河口は次の敵はどんな者か、そして隣に住む女の子がまた標的になりそうな予感がした。

 かよ子は学校に着くなり杉山を見ると照れながら声を掛けた。
「す、杉山君・・・!!お、おはよう・・・」
「おう、山田」
「あの、昨日の事件、新聞に載ってたよ。私、何だかまた怖くなっちゃった・・・」
「山田・・・。弱音吐くなよ!」
「え?」
「お前のその杖ならきっとどんな相手でもやっつけられるぜ!それに今度も俺が味方してやるよ!」
(す、杉山君・・・)
 かよ子は好きな男子からそう言われてさらに心を打たれた。
「う、うん、そうだね、頑張るよ!」
 その時、長山も教室に入ってきた。
「あ、長山君、おはよう!」
「ああ、山田。そうだ、小春の病気が治ったんだ。また小春を紫陽花が咲いてる所へ連れてってくれるかな?」
「うん、いいよ!」
 かよ子は承諾した。その時、杉山はかよ子が外に出る予定である事を悟った。
(山田・・・。あいつ、危ないかもしれねえよ・・・)
 杉山は大野に話しかける。
「大野。今日山田かよ子は長山の妹を連れて紫陽花が咲いている所へ行くつもりだ。だが今日山口達とも会うつもりだし、その後、行かねえか?」
「ああ、いいぜ」
(杉山、お前、それだけ山田を気にしてるのか。ま、俺にはどうでもいいけどよ・・・)

 すみ子はこの日も胸騒ぎが治まらなかった。
「すみ子、安心しろよ。今日は隣町のあいつらとも会う。何か情報があって原因が解ればきっと大丈夫だ」
 山口が励ました。
「うん・・・」

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ