暁 〜小説投稿サイト〜
前世の知識があるベル君が竜具で頑張る話
りーんかーねーしょん
[1/3]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「………………………………ブレイバー」

リリが顔を向けた先には、勇者フィン・ディムナが座っていた。

ベッド脇の椅子に腰掛け、本を読んでいる。

「気分はどうだい?」

リリが体をおこす。

「私は…大丈夫です。それよりもベル様は…ベル様は無事ですか?」

それを聞くと、フィンはクスクスと笑いだした。

「無事だよ。まぁ、無茶した件についてはリヴェリアに叱られたけど、傷一つないよ。家の主神がベルを気に入っていてね、エリクサーの希釈溶液まで持ち出していたよ」

「そうですか…よかったです…」

リリの体からふっと力が抜ける。

「うん…合格…かな」

「え?」

リリが眠っている間に、ベルと幹部陣とロキの間で決まった事を、せつめいする。

「リリルカ・アーデ。僕達の主神はベルを危ない目に合わせた君に怒り心頭だ。だが、そこにベルとリヴェリアが待ったをかけた」

「ベル様とナインヘルがですか?」

「うん。ソーマから解放された君の今後だ」

「待ってください! ソーマ様から解放!?」

リリが身を乗り出す。

「ああ。君は既にソーマファミリアではない。今はファルナも失っている」

「そんなバカな!?」

「うん。僕もそう思うよ。でも事実だ」

リリが背中に意識を集めるが、何の感覚もない。

「ベルは君をロキファミリアに入れたがってたけど、ロキが認めなかった」

「わかっています…」

「そこでベルが出した案がある。君を信用できる神に預け、その上でこれからも君をサポーターとして雇う」

「………ベル様が、そう言ったのですか?」

「ああ。そうだよ」

リリが拳を握りしめる。

「あのお人好しは本当に…………っ!」

「はは君に言われたらおしまいだね」

フィンが席を立つ。

「では、僕は行くよ」

カツカツと歩いていき、部屋のドアを閉める寸前。

「ベルを頼んだ」

「はい…」













「さーて。これからリリの新しい人生の始まりだよ!」

ベルがリリと共に黄昏の館を後にする。

「ベル様。いいんですか? 私をサポーターなんかにしてて」

「うん? 可愛い女の子と冒険できて僕は幸せだけど?」

「スケベ。スケコマシ。タラシ。ヘンタイ」

「あのーリリルカさん? 僕にキツくない?」

リリがプイッと顔を背ける。

「ところで私をソーマ様から解放したとおっしゃいましたが、どうやったのですか?」

「ん? お金とお酒の知識に関する本を渡したら脱退は即答でOKされたよ。そのあとはデュラ…うん。ここからは秘密」

「な!?」

「そのあとソーマ飲んだけど、た
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ