暁 〜小説投稿サイト〜
ツインズシーエム/Twins:CM 〜双子の物語〜
ツインレゾナンス
第12話 些細な衝突
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 いつもと違う朝は普段では体験できないハプニングが色々とあったものの、どうにか朝ごはん、身支度と朝の準備をこなしてきたエースたち3人。揃って制服に身を包んだその後は、いつものように始業時間ギリギリ──

 ──ではなく、いつもよりもかなり早い時間帯に出ていた。

「こんな時間に家を出るのなんていつぶりだろうね」

「そもそもあったか? 俺、入学当初から遅くにしか出てないイメージなんだけど」

「僕も覚えてないし、もしかしたらそうかも」

 遅くに出る、というのは双子であるとバレないようにしていたころからの習慣であるため、もう4年以上も続けていることになる。それほど長く続けていれば、イレギュラーな日が記憶の中に埋もれていって思い出せなくなるのは当たり前のこと。一時2人の出る時間をずらしていたこともあったが、その時も登校は遅い時間だったことを考慮しても、ここまで早いのは中々珍しい。

 ならば、普段から遅く出ていた2人の登校時間を、そこまで早くさせた理由は何か。

 それは言うまでもなく、3人目としてこの場にいるフローラの存在である。彼女との関係性とあれこれ勘繰られないように、ということであまり人のいない早めの登校をしているのだ。

 それが功を奏したのか、最初に合流する道では生徒に出会うこともなく、あまり人通りのない通学路を3人は問題なく進んでいた。

「なんか、ごめんなさい……。私のせいで生活リズム狂わせちゃったみたいで」

「問題ない。いっつも朝飯から登校までかなり時間あったし、その暇潰しに難儀してた時間が縮むだけだ。な?」

「そうだね。僕らにとっては大した負担じゃないから、あまり気にしなくてもいいよ」

 普段のフォンバレン家では、ミストの起床時間が非常に早いため、それにつられてエースも早くなることが多々ある。

 そのため、すべての準備を済ませてから家を出る時刻になるまでに1時間近くの空き時間が出来てしまう、というなかなか面倒な問題があった。エースの言うように毎日空いた時間を潰すために色々と考えなくてはならないが、裕福ではないため暇潰しの道具はそう多くなく、たまにネタ切れを起こして二度寝をし、そのせいで学校に遅れそうになったこともある。

 そんな、ある意味強敵とも言える空き時間が、今日はわずか15分。いかに早く出たかが一目で分かるほどの縮みっぷりである。

「にしても、2人の家って学校からかなり近かったんだね……」

「直線距離だと半分くらいの時間で済むからね。本当はそうしたいところなんだけど……」

「住む家バレたら何されるか分からないからな。念には念を、ということで」

「そういうことなんだね」

 本当なら学校の敷地を突っ切った方が早いものを、わざわざ迂回して登校
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