45.式典とは重要なもの。望む望まぬに関わらず。
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<グランバニア城>
俺は今、オジロンの隣で謁見に立ち合っている。
王になる為の一環として、ほぼ毎日オジロンと行動を共にしている。
もう飽きた。
王様なんてどうでもいい。
ビアンカとイチャつきたい。
そのビアンカも、お腹がかなり大きくなり毎日辛そうだ。
日々生活するだけで体力を奪われるらしく、夜は早く寝てしまう。
しょうがないからピエールの所へ行って『欲求不満です』って言ったら、沢山のイオラをプレゼントされた。
言っただけじゃん!
戴冠式も間近に迫り、皆慌ただしい。
俺は『ひっそりと戴冠式は済ませましょ』って言ったのに、国務大臣が『そんな訳にはいきません!大々的に、式後の祝賀会も盛大に執り行います』って、率先して取り仕切っている。
俺は言ったんだ『いやいや、そんなに目立つ必要は無いでしょう。気付いたら王様が変わっていたってぐらいでいいんじゃない?』ってね!
そしたら『いい訳ねぇーだろ!!』ってみんなに怒られちゃった。
今日も戴冠式と祝賀会の打ち合わせで、国務大臣と話し合っている。
「……と言う様に、新国王陛下の挨拶の後、盛大に祝賀会を開催するつもりです。如何ですかなリュカ殿?」
「うん。盛大にする必要無いよね。ひっそりと身内だけで乾杯しよ。あと、新国王の挨拶もいらないよ、顔見せだけでいいよ」
「何を言われます!このグランバニアの新たなる国王陛下のお声を、国民全員に聞かせるありがたい瞬間ですぞ!また国民全員が心待ちにした、新たなる国王陛下のご即位ですぞ!皆で祝わずどうするのですか!」
何かコイツ、俺の嫌がる事ばかりする。
試練押しつけたり、スピーチ押しつけたり…
ハッキリ言ってこれは打ち合わせじゃない。
俺に、こんな嫌がらせするよって報告しているだけ。
断っても強行される。
今日のお勤めから解放され、ビアンカとまったりタイムを過ごす為中庭を横切ると、後ろから呼び止められた。
「リュカ陛下!」
振り向くと、そこにはパピン兵士長と、いつぞやの剣術少年が寄り添って立っている。
「パピンさん…『陛下』はまだ早いって!」
出来ればそんな呼ばれ方する日は、一生来ないでもらいたい。
「ははは、申し訳ありません。しかし、時間の問題ですから」
「そちらの剣術少年は?」
またドリスのパンチラを拝みに来たのかな?
「はい。私の息子のピピンです。以前リュカ殿に魔法を御指南頂いたそうで…直接お礼を言いたいと申しまして、ご迷惑かと思いましたが連れてきてしまいました」
「指南なんて事は…ただ、ドリスのパンツを見ただけですから。ねぇ」
ピピンは顔を真っ赤にして俯いてしまった。
「それにお礼だったら言葉じゃなく、立派な兵士になるという態度でお願いしたいな」
「ピピン、これは高く付いたな。生半
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