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転生者の珍妙な冒険

作者:yasao
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自分が原因で八つ当たりしてる奴見たら無性に腹立つ

 
前書き
そろそろ、連載開始時の気持ち的な勢いが尽きかけてます・・・。 

 
「オッサン! ネーナさん!! サリナ!!!」
悲鳴にも近い声を上げながら燃え上がる森の中へ入る。凄まじい熱気だし、炎が邪魔で前に進めない。
「クソッ、邪魔なんだよ!! タロット、大アルカナは1番『魔術師』の暗示するスタンド、魔術師の赤(マジシャンズレッド)!!!」
目の前で燃え上がる炎に波紋を流し、スタンドに。取りあえずコイツの炎で周りの炎を全て吹き飛ばす!!!
「やれ!! C・F・H・S(クロス・ファイアー・ハリケーン・スペシャル)!!!!」
魔術師の赤(マジシャンズレッド)が放った炎の十字架で元々あった炎が吹き飛ぶ。その代わりにスタンドの炎が燃え続けてるけど、それは俺の意志で自在に消せる。
しばらくそうやって消火活動をしながら森を進んでいると、炎に包まれてる俺らの馬車があった。だが、皆はいない。
「チッ、この火ィ点けた奴に攫われたか・・・。だけど誰が? オッサンレベルの猛者を捕まえるような手練れ・・・?」
いや、オッサンでもサリナとかを人質にされたら戦えないか・・・。
まぁ兎に角、どこのどいつだよ俺の仲間を攫うような阿呆は・・・・・!!
「まぁ、兎に角は炎を消さんとこの馬車が使い物にならなくなる。C・F・H(クロス・ファイアー・ハリケーン)!!」
消火した馬車に乗り込み、馬車に波紋を流そうとして一旦止まる。
「いや、まずは皆が何処にいるかだな・・・。炎の探知機だ!」
俺の言葉に反応してスタンドが出した炎の探知機が、少し探った後に生体反応を感知。
「よし、南の方角だな・・・。タロット、大アルカナは10番『運命の車輪』の暗示するスタンド、運命の車輪(ホイール・オブ・フォーチュン)!!」
馬車を変形させたスタンドに乗り込んでハンドルを握って、ふと気づく。
「アレ? 魔術師の赤(マジシャンズレッド)が消えてねぇ・・・?」
何でだ、スタンドなんて1回につき1個ずつだと思ってたんだが・・・、アドレナリン出てるとかそーゆー理由かな?
「まぁ、出せるってんなら都合がいい!! 兎に角今は皆を探さんとなぁ!!!!」
そして俺はアクセルを踏み、燃え盛る森の中を木々をなぎ倒して疾走した。



















sideサリナ
暗い、湿っぽい部屋に入れられてからもう4日くらい経った。その間、フォードさんはずっと武器庫空間から取り出したハンマーとかで壁を破壊しようと頑張ってるし、ネーナさんはまだ怒鳴って来る男の人に弱いらしくてさっきの看守さんに怯えてる。
その看守さん曰く、私達は処刑されるらしい。理由は、ニンゲンである私たちがこの獣人の国の王様に勝っちゃったから。だからこの国で反乱が起こって、私達はその反乱してる人達に掴まっちゃったみたい。

「なんで・・・・、何で私ってこんなに男運ないのよぉ・・・・。」
「だ、大丈夫ですよ。フォードさんやセイトさんみたいな良い人にも会ったじゃないですか、男運ちゃんとありますよ!」
そう言って励ましても、彼女は立ち直らない。
「うぅ・・・、助けて、ヨシュアさん・・・・・!!」
震えながらそう呟くネーナさん。
やっぱり、彼女も私と同じ気持ち・・・、セイトさんが好きなんだ。
その気持ちはよく分かる。
セイトさんは、いつもはちょっと抜けてる感じがするけど、それでも戦ってる所はカッコよくて、見ず知らずの人を助けてくれるほどに優しい。
そんな人で、顔も悪くないんだから、女の子は好きになっちゃうと思う。
だから気持ちは分かる。だけど・・・・・
「私も、負けてられないです・・・・。」
ネーナさんには気付かれないように呟く、私だって、あの人が好きなんだ。ネーナさんには負けてられない。

「おい貴様ら出ろ。処刑の時間だ。」

side out



木々を破壊し、時々動物を撥ねながら突き進む。おそらく生体反応の場所までもう少しだ・・・。
「って、あの場所はケモナじゃねぇか?」
5日前まで俺が居た国。あの入口の門は間違いなくケモナだ。
だけどおかしい、ケモナの奴らが攫ったんだったら何で森に火を点けた? あの森は連中にとって母なる森だったはずだ・・・。
だが、そんな考えは門から見えた光景に吹き飛んだ。
「あれは・・・・処刑台!? 上にいるのは国王の爺と・・・・・オッサン達じゃねぇかっ!!!?」
クソッ、何でこうも厄介な事態が立て続けに!! この距離じゃ魔術師の赤(マジシャンズレッド)でも運命の車輪(ホイール・オブ・フォーチュン)でも攻撃は届かんぞ!
かと言ってこのまま突っ込んだら、焦った連中が皆を殺しそうだし・・・。
そんな風に悩んでいると、声が聴こえてきた。

「これより、我らの恥であるニンゲンに負けた国王と、我ら永久の敵であるニンゲンどもの処刑を行う!! この処刑により、ニンゲンなどに負けた恥知らずの王と、ニンゲンの出した交換条件を呑むという大痴態を晒した阿呆が死に、我らが世界に覇を唱える前準備になる!! その手始めにこのニンゲンどもを殺し、母なる森を焼き払い、我らがニンゲンの住む土地を奪い返す聖戦への手向けとするのだ!!!」

・・・・・成程、つまりは反乱か。
頭に血が上った阿呆は時々突拍子もない事を言いだすよねホント、しかも完全に国王が俺に負けた事の八つ当たりじゃん。
「・・・・・そんなので俺の仲間を殺そうとしてるのね~・・・・・!」
俺も頭に血が上って来た、仕方ないじゃん、連中が意味不明すぎるもん。
だからいいんだ、頭に血が上った奴は突拍子もない事をやらかすのさ!
全力でアクセルを踏み、とんでもないハイスピードで突っ走って門も破壊する、何人か巻き込んだけど知らんわそんなこと。

「俺の仲間にお前何してんだあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」


sideネーナ
「おい貴様ら出ろ。処刑の時間だ。」
看守の男の声が聴こえた。
あぁ、もう駄目だ、殺されちゃう・・・。
怖い、震えが止まらない。
サリナちゃんは私よりも年下なんだから、私がしっかりしないとダメな事は分かってるけど、男の人の怒った顔とかを見ると、今でも男爵様の顔が浮かんできて怖くなる。
「おい、ぼさっとするんじゃない! はやく立てってんだよ!!」
怖い看守が腕を掴んで立たせる。
(・・・・もういいや。)
そう思った。そしたら、自然と震えも治まった。
(うん、どうせ死んじゃうんだし、震えてても仕方ないや。だったらサリナちゃんより年上の私がせめてしっかりしてないと。)

処刑台に上がると、小さい女の子もいた。
男の人の口上を聞いたところ、何でもこの子のお兄さんがヨシュアさんと取引したから家族纏めて殺されるらしい。
可哀想だが、今の私には何も出来ない。どうせ死ぬだけだ。


と、その時、俄かに後ろの方が騒がしくなった。
何か建造物の破壊される音、人の悲鳴、そして何か機械のような物が動いてる重低音。
その音には聞き覚えがあった。
この国に入る前に聞いて、凄く怖い思いをした音。
そう、今はココにいない、あの人の音・・・。

(来てくれたんだ・・・・!!)

今度は嬉しさで体が震える。ちょっと横を見たらサリナちゃんも同じみたいだ。
気付いたら溜っていた涙を払って、私は音のした方を見た。

その人、ヨシュアさんは、あの時の不思議な馬車を人が大勢いる場所に突っ込ませ、そこで馬車の音にも負けない大音声で叫んだ。
私の聞きたかった声で、とても嬉しい言葉を。

「俺の仲間にお前何してんだあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」 
 

 
後書き
夜集阿 聖斗
身長175cm
体重60kg
ギルドランク:A+
所持金500万ペリ
魔法適性『適性なし』
ジョブ『格闘家』『奇術師』
スキル:波紋の呼吸法(常時発動)
    《派生》波紋カッター
        波紋ズームパンチ
        波紋疾走(波紋オーバードライブ)
        銀色の波紋疾走(メタルシルバーオーバードライブ)
        山吹色の波紋疾走(サンライトイエローオーバードライブ)
        クラッカーボレイ
    スタンド「タロット大アルカナ」
           【0番「愚者」の暗示する『 愚者(ザ・フール)』】
           【1番「魔術師」の暗示する『魔術師の赤(マジシャンズレッド)』】
           【4番「皇帝」の暗示する『 皇帝(エンペラー)』】
           【7番「戦車」の暗示する『 銀の戦車(シルバーチャリオッツ)』】
           【8番「正義」の暗示する『正義(ジャスティス)』】
           【10番「運命の車輪」の暗示する『運命の車輪(ホイール・オブ・フォーチュン)』】
           【21番「世界」の暗示する『世界(ザ・ワールド)』】

           
           
サリナ・テッド
身長160cm
体重50kg
ギルドランク:C
所持金5万ペリ
魔法適性『回復』
ジョブ『騎士』
スキル不明

タルタス・フォード
身長200cm
体重100kg
ギルドランク:A
所持金1000万ペリ
魔法適性『強化』
ジョブ『重戦士』『★:ソードマスター』
スキル:金剛両断
    金剛棒・豪風
    武器庫空間


ネーナ・チュミン
身長165cm
体重55kg
ギルドランク:C+
所持金100万ペリ
魔法適性『強化』
ジョブ『アーチャー』
スキル不明


因みに・・・

sideタルタス

・・・・・・。
・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・。
遅ぇよクソガキ・・・グスッ・・・・。

side out

あ、書いてて気持ち悪くなった・・・。 
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