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転生者の珍妙な冒険

作者:yasao
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二次元作品で発生する「嫌な予感」ってのは、最早予感じゃ無くて予兆

 
前書き
ギルドでランク決めを夜集阿がしてた時に言ってた「震えるぞハート!!!」から始まる例の台詞、ちゃんと原作でも山吹色の波紋疾走(サンライトイエローオーバードライブ)の前に言ってました(ブラフォード戦)。すみませんでした。

後、今回は繋ぎ的な意味合いの話なのでちょっと短めです。 

 
あの勝負の後、俺がイカサマをしたと疑わない連中によって、俺らは部屋じゃ無くて牢屋で1日を過ごす羽目になりそうだったが、何とか意識を回復させたタフな国王のおかげでイカサマじゃない証明がされて普通に泊まれた。

で、その次の日。

「じゃあ、さっさと出ていけ。」
「何だよ~、そんなせっつかなくてもいいだろ~?」
国王の部屋でまた爺と会話。例の如く俺以外の面子は他の部屋。
ま、今回は俺より先に森の外まで送ってもらってるんだけどね?
「てか、何で他のメンバーと一緒に行かせてくれんのよ、俺1人で森を抜けろと? んな無茶な。」
あんな広い森じゃあ、案内無かったら某海賊狩り並の迷い方するね。
「後で個別に送ると言ったじゃろうが!! どんな形であれ客人じゃ。ココのもてなしのルールに従ってもらう。」
その後の爺の話曰く、客人は泊めてもらったことを泊めてくれた人に感謝してその言葉を残して去らないといけないらしい。
「じゃあ何で俺なんだよ、俺より年長のネーナさんとかオッサンとかの方が良い挨拶するぞ?」
「小僧、貴様がリーダーじゃろうが。こういう挨拶はリーダーが代表して行うものじゃ。」
いや、リーダーなんて決めてねぇよ・・・・・。
まぁいいや、やらないと帰してくれ無さそうだし。
「へいへい、じゃあまぁ泊めていただいてどーもありがとさんでした!」
「驚く程に誠意のない礼じゃのう・・・。 まぁいい、貴様の持ち物も返すからサッサと失せろ。」
爺のその言葉と共に召使さんの1人が俺のクラッカーとかワイヤーとかを持ってきてくれた。
「ありがとうさん。」
「黙れ。」
メッチャ無愛想、まぁニンゲン嫌いだから仕方ないか・・・。

さて、装備も返してもらった、謝礼も終わった。後は帰るだけだし、ちょっとあの名場面を再現しようかね。
爺の王座まで近づいて肩に手を置き(この段階で空気が殺気立ったが気にしない)、目に涙(勿論嘘泣き)を浮かべて言葉を紡ぐ。

「それじゃあな!! しみったれたじいさん! 長生きしろよ!」
「猿殴り!」

コンマ数秒で飛んできた爺のパンチが顔面に綺麗に入り、俺は血の雨を降らせながらケモナ上空を飛んで森を抜けた。
オッサンやサリナの馬車が俺いないと動かせない事を思い出したのは、落下地点の近くの宿場町で3日過ごしてからだった・・・・。




















「・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・、グスッ・・・・。」
「なぁ、俺が悪かったからその沈黙止めてくれない?」
信じられるか? 最後の「グスッ」って入ってんのサリナじゃなくてネーナさんなんだぜ?
因みに、ちょっと長めの方がオッサンだ。
あの後、4日目に俺じゃ無かったら馬車を動かせない事に気付いた俺は全速力で走って森を目指した。波紋すら使って強化しての全力疾走だ、それこそ運命の車輪(ホイール・オブ・フォーチュン)並の速度は出たね。

で、着いたのは『ジェリア』の街でした。
うん、俺は地図見ないと方向分からなくなるタイプの人間だったよ、忘れてた。
そんな訳で取りあえずジェリアで地図を買おうと街に入ったら、あらゆる場所から襲ってくる男爵の刺客。完全に忘れてたからそこでちょっと戸惑う。結果時間ロスして地図入手出来たの次の日。そして即出発。

で、地図広げながら全力疾走なんて出来る訳もなく、ちょっと走って地図見ての繰り返しだから時間を食う。しかも小話の時の宿場町くらいまで行かないと刺客がまた送り込まれるから余計に面倒で時間がかかる。

で、やっとこさ森に着いたら今度はちょっと面倒そうなトラブルに巻き込まれて中々皆に会えず、結局合流できたのは1週間が過ぎた昨日でした。

俺だけが悪いわけでもないのに、爺とのやり取り話しただけで皆が皆して俺を責めるし、ネーナさんは泣くし・・・。
俺は必死で許しを請いながら、「あの面倒な事件」を思い出して憂鬱になっていた。



















「ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい!!!!!!」
森を目指して全力疾走。もう距離的に地図見なくても分かるから、兎に角全力でダッシュしてる。
爺に殴り飛ばされた日から既に5日、このままではオッサン辺りからマジでお仕置きされそうだ、それだけは嫌だよ・・・・。
「よし、森が見えてきた!! この道を行けば・・・・・・ッ!!?」
見えてきた森から黒い煙が上がってる。
嫌な予感が走る、知らずに冷や汗が体をつたう。
気付かない内に速度を上げて森まで行った俺が見た光景、それは・・・・。










ゴウゴウと音を立てて燃える、「母なる森」だった。 
 

 
後書き
夜集阿 聖斗
身長175cm
体重60kg
ギルドランク:A+
所持金500万ペリ
魔法適性『適性なし』
ジョブ『格闘家』『奇術師』
スキル:波紋の呼吸法(常時発動)
    《派生》波紋カッター
        波紋ズームパンチ
        波紋疾走(波紋オーバードライブ)
        銀色の波紋疾走(メタルシルバーオーバードライブ)
        山吹色の波紋疾走(サンライトイエローオーバードライブ)
        クラッカーボレイ
    スタンド「タロット大アルカナ」
           【0番「愚者」の暗示する『 愚者(ザ・フール)』】
           【1番「魔術師」の暗示する『魔術師の赤(マジシャンズレッド)』】
           【4番「皇帝」の暗示する『 皇帝(エンペラー)』】
           【7番「戦車」の暗示する『 銀の戦車(シルバーチャリオッツ)』】
           【8番「正義」の暗示する『正義(ジャスティス)』】
           【10番「運命の車輪」の暗示する『運命の車輪(ホイール・オブ・フォーチュン)』】
           【21番「世界」の暗示する『世界(ザ・ワールド)』】

           
           
サリナ・テッド
身長160cm
体重50kg
ギルドランク:C
所持金5万ペリ
魔法適性『回復』
ジョブ『騎士』
スキル不明

タルタス・フォード
身長200cm
体重100kg
ギルドランク:A
所持金1000万ペリ
魔法適性『強化』
ジョブ『重戦士』『★:ソードマスター』
スキル:金剛両断
    金剛棒・豪風
    武器庫空間


ネーナ・チュミン
身長165cm
体重55kg
ギルドランク:C+
所持金100万ペリ
魔法適性『強化』
ジョブ『アーチャー』
スキル不明 
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