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ファンタシースターオンライン2 蒼穹の剣士

作者:竜胆
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第十六話 月光に包まれて

 
前書き
真也の使う御劔流の技
御劔流・龍巻閃
体を巻くように回転させ、強烈な一閃を与える技、凩、旋、嵐の派生技がある

御劔流・龍槌閃
上空から強烈な降り下ろしの一閃を放つ、その剣速はまさに神速の一言 

 
真也との戦いから数時間経った…

あの後ジルベール、真也は保健室に運ばれ、カルアの処置を受けた
しかし意識は戻らなかったのである

カルアが言うには、
カルア「昔から無茶する性格だったけど…これ程とはねぇ…お互いに自分の限界以上の力を出した反動と、身体へのダメージが重なって疲れが一気に襲っているのかも知れないわね」

と呆れていた
しかし同時にジルベールの傷に驚いたカルアでもあった

真也もカルアの処置を施された


カルア「ジルもその子も今日は安静ね」

と言いカルアは仕事に戻った












午後7:00
満月が輝き、月の光が夜の闇を照らしている


ジルベールはカルアの処置を受けた後、自分のベッドに運ばれぐっすりと眠っている
ジルベールのベッドは回復カプセルと同じ機能があるので、一日の疲れを寝て取る事もできる

その左側に私服姿のアルティナがいた
彼女はジルベールがはベッドに運ばれた時からずっと看ていたのだった

ジルベールの左手を両手で握り
アルティナ「ジル…昔から無茶する所…本当に変わって無いわね…」

アルティナはジルベールの左手を自分の胸の所に持ってきた
アルティナ「…小さい時…覚えてる?私がいじめられた時…初対面のジルが助けに来てくれたよね…」







9年前 アークスシップ4 アンスール
それはアルティナがジルベールの小学校に転入したときの事である

元々お金持ちでお嬢様だったアルティナはそれを悪く言われてクラスメートの一部からいじめを受けていた

そして下校中に数人のグループにいじめられていた時



アルティナ「返してっ!返してよぉっ!それ私の…きゃっ!」

とアルティナがいじめグループのリーダーらしき生徒が握っているペンダントを取り返そうとしたが蹴飛ばされた
「ばーか!返すわけないだろ?こいつ売って金にしてやんよ!」
アルティナ「それ…私の…宝物…なのに…ぐすっ…返してよぉ!」
もう一回取り返そうとしたアルティナ
しかしそいつはクラスのなかで一番体格が良く、女の子のアルティナでは届かなかった…

「うるせえ女だなぁ!おいやっちまえ!」

とアルティナに向かって数十人の男子が襲いかかった

アルティナ「ひっ…誰か…助けて…」

アルティナは恐怖のあまり目を閉じた…














ドゴォッ!


「グハッ!」

アルティナ「え?」


アルティナがそっと目を開けると

藍色の髪、蒼い瞳を宿した少年がアルティナの前に立っていたのだ

「君…大丈夫?」

アルティナにやさしく問いかけたその男の子は、クールな顔立ちで美少年という言葉が似合う程であった
アルティナ「う…うん」

「てめっ!ジルベール!なんで邪魔するんだよ!」

そうこの少年こそ幼き日のジルベールであった

ジルベール「お前ら…こんな女の子に大勢で襲い掛かりやがって…意外と意気地無しなんだな?」

「なんだとぉ!!」

とジルベールの挑発紛いの言動に乗せられるいじめグループの子

ジルベール「意気地無しはクズっていう言葉がお似合いだぜ?」

「この野郎…やっちまえ!」

と一斉にジルベールに襲い掛かってきた

アルティナ「ひっ…」
ジルベール「大丈夫…」
アルティナ「え…だって………あっ…」
怯えて震えてるアルティナの頭をやさしく撫でたジルベール

ジルベール「俺が守るから…君を!」

そう言ってジルベールは立ち上がり、向かってきた一人を強烈な回し蹴りでぶっ飛ばした
その光景を見たいじめっ子達は、動揺した

「な、なんだこいつ…」
「い、一発で…」
「ば、ばかっ!一人じゃねえか!囲んで袋叩き…だはっ…!」

と言いきる前にジルベールは一気に懐へと移動して強烈な正拳をみぞおちに食らわせた

「こ、こいつ…いつの間に…」
「ば、化け物かよ…」

とさらに動揺したいじめっ子達、次第に恐怖が芽生えてきた

ジルベール「さっさと来いよ…?」
と不敵な笑みを浮かべるジルベール

「ひぃいいいっ!」
と一斉に逃げ出したいじめっ子達…リーダーを残して
「おい!おめえら!何処行くんだよ!」

と引き留めようとするが
「嫌だ!あんなのと相手してたら…ヒイイイッ!」

とジルベールがゆっくりと歩いて来たので脱兎の如く逃げ出した

「く…くそ…」
ジルベール「ふん…取り巻きも愛想尽かしたな…」

とジルベールが言うと

「これでも喰らいやがれぇっ!」

といきなり地面を蹴り、砂をジルベールにぶつけたいじめっ子は刃物の様な物を取り出し、アルティナに向けて走った

「この糞女がぁああっ!死ね!」

アルティナ「ひっ…(もうダメ…死ぬ…)」
アルティナはこの時、死を覚悟したのだった





しかしその痛みが来ることはなかった
何故なら

アルティナ「あ…ああっ…!」
ジルベール「…」

ジルベールが刹那でアルティナの前に一瞬で移動して、いじめっ子のナイフを左手で受け止めた
しかし素手の為、血がボタボタと流れ落ちていた

「てめえっ!何度も邪魔しやがって!」

そう言ってナイフを思いっきり振り上げ
「てめえから死ねええっ!」
と降り下ろそうとしたが

ドゴォッ!

「グハッ!」

ジルベールは懐に一撃を与え

ジルベール「女の子に刃向けるのは…やり過ぎだろうがあぁぁぁぁぁッ!」

怒りを含んだ叫びと共にジルベールはそのいじめっ子を滅多打ちにした

ジルベール「ナハト流・煉獄掌!」

最後は強烈な正拳でそいつをぶっ飛ばした

そしてジルベールはぶっ飛ばした奴のポケットからアルティナのペンダントを取り出し、アルティナに渡した
ジルベール「はい、君の宝物だよ」
アルティナ「あ…ありがと…」












いじめっ子達を懲らしめたジルベールはアルティナと一緒に歩いていた

アルティナ「あ…あの…その…ありがとうございます…そして…ごめんなさい!」

ジルベール「謝ることはないよ…君こそ…大丈夫?」

とジルベールが言ってきた

アルティナ「あ、うん…大丈夫…でも、左手…」

とジルベールの血塗れの左手に目を向けたアルティナ、痛々しい状態で不意に涙が出てきた

アルティナ「ごめんなさい…ごめんなさい…ぐすっ…私のせいで…左手…」

と泣きながら謝った

ジルベール「大丈夫、何とも無いから」
と平気な顔で返してきた
アルティナ「痛くないの?」

ジルベール「普段の稽古の方がよっぽど痛いさ」
アルティナ「稽古?」
ジルベール「ん?ああ、まあそう言うことだ」

自然と会話が弾んでいたジルベールとアルティナ、アルティナ自身他の男子とまともに話したこ事が無かったのである

そしてアルティナの自宅に着き
アルティナ「あの…その送ってもらって…護ってくれて…ありがと…」

ジルベール「礼なんていらないぜ、誰かを助けるってのは人として当然の事だからな」
とジルベールがゆっくりと立ち去ろうとするが
アルティナ「あ、あの…待って!」
ジルベール「?」
アルティナに呼び止められた

アルティナ「あの…えと…その…」
アルティナは顔を赤くして
アルティナ「私と…その…友達に…なってくれませんか…?」
ジルベール「友達に?」
アルティナ「私…ずっと友達いなくて…その…無理なら良いです…」
ジルベールはアルティナの手を取って
ジルベール「勿論良いぜ」
アルティナ「えっ?良いの?」
ジルベール「ああ、それより…君の名前…教えてくれないかな?」
アルティナ「アルティナ…アルティナ・シュトラーフェよ」
ジルベール「アルティナか…俺はジルベール・ナハト…ジルでも良い…」
アルティナ「うん、じゃあまた明日…」
ジルベール「またな…」


その日を境にアルティナはジルベールに対して特別な思いを抱くようになったのである







そして今

アルティナは思い出をジルベールに聞かせる様に優しく言った

ジルベール「う…うん…ここは…?」
丁度話が終わった時にジルベールが起きた

アルティナ「!!ジル!大丈夫?」
ジルベール「ああ…全身痛いがな…」

ジルベールの身体のダメージはかなり酷い状態であった
傷は完全に回復カプセルで塞がっているが、ダメージによる肉体への疲労がまだ残っているのである
それと…
ジルベール「…髪…」
アルティナ「へ?」
ジルベールは鏡を見て言った…

ジルベール「俺の髪…エルに染めてもらったのに…また白くなったな…」
と鏡に写る白い髪の自分を見て言った
ジルベールは元々から髪が真っ白で、まるで血の覚醒状態の髪だった
本人はこのままで良いと言っていたが、エルシアが勝手に寝ているジルベールの髪を弄くって藍色にしたのだ

アルティナ「あ…カルアさんが言うには…血の覚醒状態でのダメージが酷すぎて、髪の色素が抜けちゃったみたい…」

ジルベール「そうか…そんだけ無茶したんだな…俺は…またエルに染められそうだな…」
と笑っていたジルベール

アルティナ「…言わないでよ…」
ジルベール「?」
アルティナが小声で何か言った

アルティナ「ジルと二人っきりなのに…他の女の名前なんか言わないでよ…」
ジルベール「あ…ああ…すまない…」

アルティナはエルシアと壮絶なジルベールの看病権争奪戦を見事勝ち取ったのである
それ故、エルシアという名前を意識してしまうのだろう…

アルティナ「ねえ…ジル…私の事…好き?」
と不意にアルティナが質問した

ジルベール「急にどうした?」
アルティナ「いいから!私の事…好き?」

と真剣な眼差しでジルベールを見る

ジルベール「ああ、勿論好きさ…その…」

アルティナ「私は好き…」
ジルベール「え?」
とジルベールが言いきる前に言ったアルティナ
アルティナ「私は…ジルの事…好きよ…」

ジルベール「そうか…ありがとう…嬉しいよ…」
アルティナ「でも…私の好きは…特別な好きなの…」
ジルベール「?…それはどう…っ!?」

アルティナはそっと顔を近づけて、ジルベールの唇を奪った…

ジルベールは突然の事に驚き、一気に顔が赤くなった…
それはキスをしているアルティナも同じく、顔が赤くなっていた
とても長く、エルシアや結花理の時よりも長く感じていた…

やがて、アルティナのキスが終わり

アルティナ「ジル…私の好きは…『愛してる』の方よ…」

ジルベール「『愛してる』?…俺を?」
アルティナ「うん、初めて会った時は友達として大好きだった…でもジルと一緒に時を重ねていく度に…想いが強くなって…恋人として愛してるになったのよ…」

アルティナは自分の想いをジルベールにぶつけた
ジルベール「俺さ、アルティナと久々に会った時…酷い事…言っちゃったよな…」
アルティナ「え!?」
アルティナは目を丸くした

ジルベール「今のアルティナの想いを聞いてさ、恋人として好きになってくれたのに…俺は仲間として好きなんて言ってさ…あの後レイジから唐変木って言われて…ははっ…俺って最低な男だな…」
ジルベールは自嘲気味に笑いながら言った

アルティナ「そんなことないよぉ…」
ジルベール「アルティナ…って!?」
ジルベールがアルティナを見ると、涙を流していた
アルティナ「ジル…いつも優しくて…格好良くて…とても強くて…ぐすっ…そんな…悪い男なんて思った事一回もないよ…だって…あたし…素直じゃないけど…いつも心の中では…ジルの事大好きなんだもん……あたしこそ…いつも意地張ってばかりで…ごめんなさい…」


ジルベール「アルティナ…」

ジルベールは上半身だけ起こし、アルティナを抱き締めた

アルティナ「むぎゅ…えっ!…あ、あの…ジル?」
ジルベール「もう謝らないで…そうやって被らなくても良い罪を被るなんて…しなくても良いよ…」

ジルベールはアルティナを強く抱き締めながら言った
アルティナ「で、でも…っ!?」

ジルベールは顔をアルティナに近づけて、アルティナの唇を奪った…
アルティナは自分がキスされていることに驚きと嬉しさが混じり合って、顔が一気に赤くなった
やがてジルベールのキスが終わり

ジルベール「俺は…家族以外の女の子に…こんなに心を許した覚えは無かった…」
アルティナ「え?」


ジルベールはアルティナの胸に顔を押し付けて
ジルベール「こんなに…安心出来たのは…初めてだ…アルティナ…これからも一緒に…一緒に居てくれ…俺も好きだ…今は仲間としてではなく、女の子として大好きだ…」

アルティナはジルベールの頭を抱き締め
アルティナ「あたしも好き…大好き…ジルの事大好き…愛してるよ…ジル…」

そしてもう一回、二人はキスをした
満月の照らす光は二人のキスを艶かしく照らしていた
やがてキスが終わり

ジルベール「アルティナ…月が綺麗だ…」
と窓から見える月を見た
アルティナ「本当ね…綺麗…」

二人は抱き合って、満月を見ていた

それは、恋人のような雰囲気であった…




 
 

 
後書き
カリーナ「ほほージルのヒロインはアルティナに決定ですにゃ!」
キース「まあ、お似合いなんじゃねえの?」
エルシア「…ふええん…アルティナ…とられたぁ…ぐすっ…」
アルト「まあ、次があるって!エルシア」
結花理「はあ…」
アテナ「…どうしたの?結花理…?」
結花理「真也様ぁ…(//∇//)」
クルル「え!?これってまさか…」
ユウリ「緋村さんの事…もしかして…」
結花理「惚れてしまいましたわぁ…」
リン「恋の病ね…」

 
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