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オズのモジャボロ

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第七幕その六

「それに色々なお魚とかが食べられるわよね」
「お寿司のネタですね」
「そう、それでなのよ」
「お寿司は卑怯なんですか」
「お砂糖とお酢も合うからね」
 お寿司の時に食べる御飯の中にです。
「それもまたね」
「卑怯ですか」
「そう思うわ、私もお寿司は美味し過ぎると思うわ」
「君達が最初に来た時に僕達は皆でお寿司を食べたんだ」
 モジャボロ達で、です。かかしや木樵、チクタクといった何も食べる必要のない人達は食べてはいませんが。
「それで凄く美味しいってね」
「あらためて驚いたのよ」
 ドロシーはにこりと笑って恵梨香に言いました。
「本当にね」
「それで今こう言うんだ」
「そうですか、じゃあ若しも」
「ええ、パーティーでお寿司が出たらね」
「皆で楽しもうね」
「はい、そうしましょう」
 恵梨香は二人に笑顔で応えました、そしてでした。
 一行はお昼を食べたらまた先に進みました、その途中で。
 一行の前に川が出てきました、その川は小さな川で幅は数メートル程しかありません、ですがよく見るとです。
 何かおかしいです、最初にそのことに気付いたのはカルロスでした。カルロスはその川を見て皆に言いました。
「この川流れていないんじゃ」
「そうね、何かね」
 ここでナターシャも気付きました、今自分達の前にある川が普通の川とはどうにも違うということにです。
「流れていないわね」
「流れていてもね」
「流れが随分遅いわね」
「お水がどろどろとしてるよ」 
 カルロスは川を見ながら言います。
「何かね」
「おかしな川ね」
「そうだね」
「あれっ、川の中にお魚がいるけれど」
 今度は神宝が言います、川の中にいるお魚を見ながら。
「やけに色が明るくない?」
「そうだね、白にピンクに水色にね」
 ジョージもそのお魚を見て言います、見ればどのお魚も色がはっきりと分かれていてとても綺麗です。それはお魚にしてはどうにも不自然な感じです。
「熱帯魚、いやまた違うね」
「そうだね、鱗でもないよ」
「ううん、何かなあれ」
「飴に似てるかな」
「草もね」
 川の中の草についてはです、恵梨香が言いました。
「柔らかい感じだけれど」
「ちょっと違うわね、普通の水草と」
 ナターシャは今度は恵梨香に応えました・
「綺麗な緑で」
「ううん、お口の中に入れたら美味しそう?」
「そんな気がするわね」
「あっ、この川はね」
 ここで、です。川を見ていぶかしんでいる五人にドロシーがお話してきました。
「飴の川なのよ」
「飴ですか」
「飴の川ですか」
「そう、その川なのよ」
 そうだというのです。
「流れているお水は水飴でね」
「だあkらですか」
「流れが遅いんですね」
「そうなの、それにね」
 そうしてだというのです。 
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