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オズのモジャボロ

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第六幕その九

「そうしたらね」
「それはよくないわよ」
 豹のお話を聞いてです、ドロシーは咎める顔で豹にこう言いました。
「絶対にね」
「そうだよね、やっぱり」
「葉を磨かないと」
「毎日だよね」
「絶対によくないわ」
「こうして虫歯になるんだね」
「そうよ、本当に気をつけないと」 
 ドロシーは少しむっとしたお顔になっています、そのうえでの言葉でした。
「そうなるわよ」
「よくわかったよ、これで」
「なってからじゃ遅いのよ」
「全くだよ、虫歯は」
「わかったらこれからはね」
「うん、毎日歯を磨くよ」
 豹もドロシーにこのことを約束しました。
「さもないとまた虫歯になるからね」
「そうよ、私も毎日磨いているから」
「ドロシーさんもなんだ」
「だって虫歯になりたくないし」
 それにというのです。
「磨かないと汚いでしょ」
「それもそうだね」
「お口の中もいつも綺麗にしないとね」
 それこそというのです。
「汚いからね」
「そういうことだね」
「綺麗にしないと」
 また言うドロシーでした。
「これからはね」
「身体はいつも水浴びをしていて綺麗にしているけれど」
「お口もよ」
 そこもというのです。
「これからはわかったわね」
「懲りたからね」
 虫歯の痛みはとんでもないものです、それでわからない筈がありません。
「もう二度としないよ」
「約束よ」
「うん、王女さんに約束するよ」
 オズの国の王女にです。それだけに重いものがあります。
 そうしたことをお話してでした、そのうえで。
 豹は歯医者さんのところに向かいました、ドロシー達にお礼を言ってから。
 その豹を見送ってからです、カルロスは首を傾げさせて言うのでした。
「いや、虫歯ってねえ」
「確かに怖いね」
「それもかなりね」
 ジョージと神宝もカルロスのその言葉に応えます。
「虫歯になったらもうパイロットにはなれないし」
「眠れなくなるらしいね、痛くて」
「だから歯磨きは大事だね」
「ちゃんとしないとね」
「うん、僕も甘いものが好きだしね」
 ここでこうも言ったカルロスでした。
「歯磨きは忘れたら駄目だよ」
「私は毎食後磨いているわよ」
 ナターシャはクールは表情で言いました。
「お父さんとお母さんに言われてきたから」
「そういえばナターシャちゃんいつも歯を磨いているわね」
「ええ、気をつけているの」
 そうしているというのです。
「虫歯が怖いから」
「恵梨香ちゃんにも怖いものがあるのね」
「私は病気が怖いの」
 それがというのです。
「虫歯もね」
「成程ね」
「虫歯になったら痛いだけじゃなくて健康自体にも悪いから」
「そう言われているわね」
「そう、だからね」
「歯磨きを忘れないのね」
いつもね」
 それこそ食べた後は絶対にというのです。
「磨いているわ」
「そういうことね。私も毎日磨いているわ」
「それがいいわ」
「朝と晩ね」
 恵梨香は一日二回でした、歯を磨くことは。 
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