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ナギの親友物語

作者:カツヲ
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14話

「あの~すみませんでした、つい取り乱してしまって・・・」
刹那ちゃんが泣き始めて数十分落ち着いたのか、顔を紅くして謝って来た。
「うん?別にいいよ、それより木乃香ちゃんとの待ち合わせ時間だろ?早く行って上げたら?」
「は、はい!有難う御座いました!!」
そう言って勢いよく道場を出て行く。殆ど初対面の俺の言葉なんて大して意味が無いかも知れない・・・でも今の刹那ちゃんは凄い幸せそうだった
「だったら別に良いか」
「なにが、良いか、だ」
「・・・やぁ、詠春奇遇だな!」
刹那ちゃんが出て行った直ぐ詠春が入って来た。
「お前、朝言ってた事違うくないか?」
「い、いや~俺もそれ思ったんだけどね?でも何ていうか・・・ね?」
「まぁ、それは良いが・・・あの子はあれで楽になっただろうか」
刹那ちゃんが出て行ったほうを見つめる詠春
「・・・あとは木乃香ちゃんがなんとかするさ」
「結局人任せか?」
「うるせぇ~」
俺達大人が如何こうする子供たちの方が何とかするんだよ、逆に大人が介入したほうが、ややこしくなるし。
「はぁ~ま、お前の言いたい事も分るし、あとは木乃香に任せるか」
そんな事を言っている詠春の顔は笑顔だった。
(お前も分ってるじゃネぇか)
木乃香ちゃんがそんな事ぐらいでどうこうなる子じゃないって、刹那ちゃんは何時話すだろうか?案外話さないかもな・・・いや、こんな事考えるのはあの子に対する侮辱だな。
「さて、詠春お前今暇?」
「う~ん、30分ぐらい時間があるが、それがどうした?」
「いやね?せっかくだし、お前と試合でもしようかと」
俺の言葉を聞いた詠春は呆れた顔で言ってきた。
「お前と私が戦ったらここら一体が焦土に成るだろう・・・」
「いや、だから能力は強化だけ、武器も俺は杖、お前は木刀これでどうだ?お前もこんな所じゃ体が鈍ってるだろ?」
「う~ん、まぁ体が鈍ってるのはたしかだが・・・ええい!分った!一回だけだからな!」
「おう!」


「いいか!くれぐれも本気でやるなよ!」
お互いの武器を持った俺達は距離を保っている。
「分ってるよ!お前もしつこいな」
強化はすんだ、・・・詠春も準備が出来てるよな?出来て無くても関係ないけどね
「いくぜ!!!」
魔法が使えないので杖を詠春に叩きつける!だが詠春も木刀で防ぐ!詠春に左のストレートを浴びせるがそれも防がれる。
「お前少しは手加減しろ!衝撃波で壊れるだろうが!」
言ってる事、詠春の攻撃も避けるたびに周りの板が剝がれていく!上段切り、返す刃での攻撃、その攻撃はどんどん鋭さをましていく。
(くっそ、やっぱまっこう勝負での打ち合いだと俺に分が悪い!)
「お前こそ言ってる事とやってること違うだろうがぁぁ!!」
「くっ!?」
杖に魔力を込め薙ぎ払う!詠春はそれを受け後ろに飛ばされる、だが詠春も負けじと板を剥がして飛ばして来る!
「てめぇ!板は駄目だろ!自ら壊してるじゃねぇか!」
「俺の道場だから良いんだよ!」
「んなもんありかよぉぉぉ!」
なんかムカつくので、杖に魔力を乗せて斬撃の様に飛ばす。
「貴様こそ人の道場でそんなもの飛ばすなぁぁぁ!!」
それを全て打ち払い木刀を叩きつけて来る!それを振り上げる杖で防ぐが、溜まらず後ろに飛ばされる!距離を取らせまいと追ってくる詠春
「あめぇ!」
体制を建て直し木刀に杖を叩き付ける!
「腕が落ちてなくて安心したぜ・・・だからもう負けろ」
「ふん、お前との戦いで勘を取り戻した・・・もう負けて良いぞ?」
「「ふっ」」
距離を取り笑いあう二人・・・
「「勝つのは!俺だぁぁぁぁ!!!」
お互いの武器を叩きつけた瞬間、詠春の木刀が根元から折れた。幾ら強化しても所詮木刀、俺達との戦いに耐えられなかった様だ・・・ふっ、勝った
「と思ってるだろ?」
「なっ!?」
気がついたら俺は地面に倒されていた。
「あ~イッテェ~」
「俺の勝ちだろ?」
倒れてる俺を上から見ながら言ってくる。確かに負けでも良いのだが、詠春の顔がムカつく。
「炎の矢・1矢」
「ちょっ!?おまっ!?アブな!」
それをギリギリで回避する詠春。
「ちっ」
「お前殺す気か!?」
「ムカついたからやった、反省はしてるが、後悔はなに」
「おまっ!・・・何か焦げ臭くないか?」
「クンクン・・・確かに何か燃えてる様な・・・はっ!」
詠春も分ったのか冷や汗を垂らし始めた。俺の放った炎の矢は、詠春には当たらずそのまま・・・
「い、イヤイヤ!んなバカな!お前」
「そ、そそそうだよな?」
「「ハハハハハ」」
そうだよ、そんな事ある訳・・・なんだろ心なしか室内が暑いな~まるで何かに焼かれてるみたいな・・・イヤイヤ!運動したからだよ!うん!
「な、なぁ、なんだか息苦しくないか?それと天井が崩れてるんだが・・・って!もう完全に燃えてるじゃないか!お前の性だぞ!アレン!なんとかしろ!」
「なんとかってなんだよ!水の魔法なんて俺しらねぇよ!ああ!入り口が崩れて無くなってる!?これしんだ!?英雄二人死んだ?」
「おおお落ち着け!先ずはタイムマシンを探すんだ!」
「お前が落ち着け!」
どうする、此処から出るのは簡単だが、この火を消さないと後で詠春に殺されるぞ・・・水の魔法・・・いや、待てよ。この火を消せば良いんだろ・・・やっぱ思いつかない。之詰んだ?
「えええい!仕方ない!此処を吹き飛ばすぞ!」
「詠春さん!?貴方行き成りなに言い出すの!?」
「ここは山の中にあるんだぞ?もし火が移って山火事なんてなったら、それこそ大惨事だ!」
「な、なるほど。してどのように?」
「俺とお前が同時に気と魔力を同時に放つ。あくまで純粋な魔力として放て」
「OK、任せろ」
「せ~の、今だ!」
「スー――――パー――――!!!」
俺と詠春の気と魔力は炎を建物ごと吹き飛ばした・・・・
「・・・・帰ろう」
「・・・・おう」
人生何事もやり過ぎはよくないね、うん
 
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