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ハイスクールD×D 新訳 更新停止

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第2章
戦闘校舎のフェニックス
  第45話 賭け

 
前書き
今回は説明なんかでつまんないかもしれません。 

 
「え~と。僭越ながら私、アーシア・アルジェントが悪魔祓い(エクソシスト)についてお教えいたします」
修行二日目、イッセーとアーシアを中心に悪魔、天使、堕天使の知識を教える授業が終わった後、アーシアが教会の、特に悪魔祓い(エクソシスト)について教えてもらう事になった。
「え、えっとですね。悪魔祓い(エクソシスト)には二種類の物があります。一つはテレビや映画でも出てくる悪魔祓い(エクソシスト)です」
「人に取り付いた悪魔や悪霊を取り払う奴だな?」
「はい。そう言う悪魔祓い(エクソシスト)達の必携のアイテムに二つの物があります。一つはこれ、聖水です。悪魔の方々は絶対に触れないようにしてください」
「触れるとどうなるの?」
イッセーが聞いた。
「大変な事になります」
「大変って、曖昧な言い方が逆に怖いんですが…」
「まあ、酸みたいに焼かれるみたいな感じだ」
「うわ~…」
イッセーはその光景を想像したのか身を震わせていた。
「アーシア。あなたもそうなのよ。悪魔なんだから」
「うぅ~。そうでした。役に立つかどうかは分かりませんけど製法も後でお教えします。それともう一つが聖書です。小さい頃からずっと読んできました。でも今は一節でも読むと凄まじい頭痛がするので困っています…」
「悪魔だから当たり前だろ」
「悪魔だもの」
「悪魔だからね」
「…悪魔」
「うふふ。悪魔は大ダメージ」
「…悪魔だから」
「悪魔だもんね~」
「…悪魔だから当たり前」
俺を始めとしたイッセーを除く全員が指摘する。
「でもでも!!ここの一節はとても素敵なんですよ…アウゥゥッ!?…頭痛が…主よ、聖書を読めなくなった私をお許し…アアァァァッ!?…や、やっぱりダメ…アアァァァッ!?」
なにやらコントみたいな事をやり始めていた。
「…アーシア。進まねえからもう一方の悪魔祓い(エクソシスト)の説明、俺がやるからな?」
俺の言葉にアーシアはショックを受けていたが、俺は気にせず、説明を開始する。
「それじゃあ、俺の知っている範囲ですが、もう一方の悪魔祓い(エクソシスト)の特徴は、この光の剣と光の力を込められた銃弾専用の拳銃を使った実戦戦闘で悪魔や魔物の類いを退治する者達の事です」
「て言うか、なんでお前、それ持ってるんだ?」
「以前戦った奴から拝借した」
「なんでそんな事を?」
「敵の武器の特徴を知っていた方が多少は戦闘が有利になるからな。例えばこの拳銃の装弾数を知っていれば弾切れの隙を狙いやすくなる等な」
「なるほど」
「続けるぞ。基本的にはこの二つを使うが中には別の武器で戦う奴がいます」
「別の?」
「ああ。代表的なのが神器(セイクリッド・ギア)と聖剣だな」
「聖剣って?」
「ああ。ゲームやら漫画で出てくるあれだ。あと木場、理由は聞かないがその殺気を納めてくれるか?」
俺が聖剣と言う言葉を口にした瞬間、木場から凄まじい殺気が漏れ出していた。
「あ、ゴ、ゴメン…」
「木場、どうしたんだよ」
「なんでもないよ、イッセー君」
部長達の方を見ると表情が暗くなっていた。
どうやら部長達は理由を知っているみたいだな。
とりあえず、今は保留にして続けるか。
「まあとりあえず続けるぞ。さらにもう一つの特徴として身体能力の高さだな。悪魔と殺り合えるように鍛えている訳です。あの堕神父が良い例だな」
「フリードか。確かに、木場と殺り合えていたからな」
「俺が知っているのはこんな感じですが、大方説明するのはこれくらいで十分でしょう」
「そうね。ありがとう、アーシア、明日夏。そうだわ明日夏。あなたがなろうとしている賞金稼ぎ(バウンティーハンター)についても教えてくれるかしら?」
「分かりました。では引き続き説明します。まず言葉通り賞金首を狩り賞金を得る事は一般に知られている賞金稼ぎ(バウンティーハンター)と同じです。一般のやつと違うのは魔物等の異能の存在を対象にしている点、特に人間に被害を及ぼす奴を対象にしています。まずハンターギルドと言うところで対象に賞金が掛けられ、ハンター達が狩り、賞金を得る訳です。ハンターには単独(ソロ)と集団(パーティー)と二種類あり、集団(パーティー)でさらに二種類、一時的と永久的のチームを組んで挑む者がいます。それと、ハンターギルドには情報屋と装備作製屋と言うのもいます。俺の雷刃(ライトニングスラッシュ)と千秋の黒鷹(ブラックホーク)もとある装備作製屋に作ってもらったものです。それから、依頼形式で依頼人から仕事をもらい、報酬をもらう傭兵まがいな活動もしています。とまあ、基本的な事はこんな感じです」
「ありがとう明日夏」
「いえ」
こうして午前の修行を終え、午後の修行に取り組むのであった。


「さてと。この辺でいいか」
俺は夜、部屋を抜け出して、別荘から少し離れた森の中に来ていた。
「聞こえてるんだろ?出てこい、ドレイク」
俺は自身の神器(セイクリッド・ギア)に宿るドラゴン、ドレイクに話し掛けた。
『………』
だが反応がなかった。
「今まで無視の仕返しなんだろうが、お前のおふざけに付き合う気はない。話がある」
『何だよ?お前から話し掛けるなんて、明日は雪でも降るのか?』
「正直、話し掛けたくもなかったがな」
『話し掛けておいてずいぶんな言い様だな。まあいいや。んで、話って何だよ?』
「ライザーとのゲーム、結果はどうなると思う?」
「何を聞くのかと思えば…て言うか、お前だって予想できているんだろ?お前の部長が負けるって?」
「…まあな」
ライザーとのゲームはおそらく、部長達が負けるだろう。
まず眷属の数の差だが、王(キング)を含めた六人対十六人と言う大差だ。
まあしてや、アーシアは戦闘面はからっきしの為、事実上五人対十六人だ。
部長達が弱い訳じゃない、兵士(ポーン)が複数で来ても撃退はできるだろう、だが僧侶(ビショップ)は分からないが騎士(ナイト)、戦車(ルーク)、女王(クイーン)が相手だとそうはいかないだろう。
確実に消耗は免れないだろう。
アーシアの力はダメージは回復できても、消耗した体力までは回復できない。
そして、そんな消耗した状態でライザーに対抗できるかと言われれば、答えはNOだ。
部長とライザーとの実力差はライザーの方が上手だ。
ましてや、フェニックス家の者には実際のフェニックスと同様の再生能力がある。
ライザー自身、その能力を過信している節が見られるが、それでも強者であることにはかわりない。
消耗していない状態で全員で掛かったとしても、苦戦は免れないだろう。
何より部長とライザーのゲーム経験の差が厄介だ。
経験があると無しじゃあ、状況判断能力や戦況予測などに差が出てくる。
部長もおそらくマニュアルや過去のゲームの戦況を参考に戦術をたてるだろうが、実戦じゃ何が起こるか分からない。
不足の事態や予想外の出来事が起こってもおかしくない。
そう言う状況の対応能力は経験がものを言う。
以上の事から部長とライザーとではあらゆる点で差がありすぎる。
グレモリー家もフェニックス家も部長が婚約を拒否する事は予測していたのだろう。
このゲームは婚約を決めた時からすでに決められたものだろう。
部長はライザーに勝てないと踏んで。
『はっきり言って無理ゲーだな。特訓事態無駄だろうに』
「だから諦めるほど部長達はできてないと思うがな」
『ま、どうせ負ければ諦めるだろうがな。んで?』
「ん?」
『俺に何の用があって話し掛けたんだ?言っておくが、ゲームに勝たせろなんて無理な相談だがな』
「分かってる。そんな事を言う訳じゃねえ」
『じゃあ何だよ?』
「俺と賭けをしろ」  
 

 
後書き
賭けの内容は後々書きます。 
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