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IS 〈インフィニット・ストラトス〉×トリコ 食を探求する夏の毒!

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最悪の再生! 血塗れの与作!

一夏は学園を休学し一旦本部に戻って荷物をまとめていた。これから一度グルメ時代に戻って治療に専念しなければならない。右目を取り戻す為に、荷物の整理は共夏にも手伝ってもらいながら行っていたが、どうにもまだ片目だけという感覚に慣れていないのか時々身体を家具などにぶつけてしまっている。

「大丈夫お兄ちゃん?」
「ああ、にしても眼帯ってものにはどうもなれないぜ」

一夏は自分の右目を覆っている眼帯に触れた。何時までも右目の空虚な穴を晒して置く訳にはいかないので眼帯を付けているのだがどうにも慣れない様だ。荷物の整理もあと一息という時にドアがノックされた、入ってきたのは龍人だった。

「一夏、あっちも戻らなくていいぞ。なんとか与作にこっちに来て貰った」
「おい…荷物の整理が無駄になったじゃねぇかよ」
「悪かったな連絡が遅れて、こっちもGTロボの処理なんかに追われててな」
「やれやれ…共夏ごめんな、無駄働きだったな」

一夏は共夏に謝罪するが共夏は笑って一夏の腕に抱きつき、胸を押し当てる。

「そんな事ないよ!お兄ちゃんの傍に入れるだけで私幸せなんだから!」
「ならいいけど……」

一夏は苦笑いしながら龍人と共夏と部屋から出て、医療機器が充実している医務室へと足を踏み入れるとそこには

「………なして全員集合状態?」

IGO関係の一夏の知り合い全員が一同に揃っていたからだ。ナタリーに樹炎、明久、花月に優奈、アリト、トリコまで居るのだ。

「やっと来たか患者が」

一夏が目を凝らすと奥に一人の男が居た。一夏はその男が自分の右目を確かに再生出来る男だと理解したが…いや予感がしていた。

黒いバンダナと血まみれの白衣が特徴の中年男性。ヘビースモーカーなのか、既に葉巻樹を口に加えている、その男の隣にいるのは、全身緑色のジャージと黒い手袋・ブーツを着用している緑色のリーゼントが特徴の青年だった。

再生屋、血塗れの与作とその弟子、再生屋鉄平だった。

食の再生屋、通称「グルメリバイバー」。希少な食材の保護、絶滅危惧種の葉食、枯れた土壌の回復など、世界中の食を枯渇から守る食の救急隊。主な任務は絶滅危惧食材の現地調査で、依頼次第では超危険地帯へと直接足を運ぶ事もある。再生屋は食材の乱獲や密猟、違法な食取引を行う者を独断で検挙できる権限を持っており、悪質な美食家からは恐れられている。また、再生屋が治療を行う時には人工物を用いる事は殆ど無く、動植物を加工した薬品や器具を手に、己の知識と技術のみで全てを賄う。

グルメ時代において再生屋は美食屋と並ぶ重要な存在で、殆どは国やIGOの雇用だが、鉄平のように企業や個人などの依頼を直接受けるフリーの再生屋も存在する。

「久しぶりだな一夏、にしても話は聞いてたけど、マジで右目がないんだな」

鉄平は笑いながら一夏の右目に着けられている眼帯を見て情報が確かなものだと確信する。一夏は嘘を教える必要はないだろっと鉄平をからかった。一夏は用意されたベットの上にねっころがった。そして与作は右目の眼帯を取って右目があった場所をマジマジと見た。

「こりゃかなり酷い状態だな、再生はかなり大変だな」
「つまり、無理なのか与作」

一夏は与作にそう聞くと、普通の再生屋や医者ならもうお手上げ状態だといった。

「与作、なんとかならないのか?俺の腕を治したみたいに」

トリコは自分の左腕を叩きながらそういった。トリコは嘗て美食會副料理長トミーロッドと戦闘し片腕を奪われながら、トミーロッドを大きなダメージを与えた。そしてその戦闘後に与作元で再生治療を受け見事半年で左腕を再生させた。

「まあやってみるしかねぇな、一夏のグルメ細胞に賭けてみるが今回再生するのは、目玉だ。とんでもない苦痛が伴うぞ」
「………まあ、目を再生するって事は神経を繋ぎ直すって意味でもあるからな、それを麻酔無しでやるんだから…まあいいやってくれ、その代わり俺の目をしっかり再生させてくれよ?」
「ああ、約束してやる。まあまだ準備に時間がかかるからちょっと待ってろ」

そういって与作は再生の準備に入る。そして一夏は明久達の方に顔を向ける。

「んで?なんでここに集結したんだよ。俺の再生中の悲鳴でも聞きに来たのかよ」
「嫌そうじゃない、明久が重要な話があるっていうから」
「ああそうだった、現在絶賛行方不明の篠ノ之 束をここに3時間で連れて来てやるよ」
「「「「「はぁ!!?」」」」」

明久の余りに一言に一同騒然、全員開いた口が閉まらない状況となってしまった。そんな皆に明久は説明を始めた。自らが設計開発を行った試作型第5世代IS『ウィザード』その武装、コンピューターウイルスプログラム特殊実体化プログラムシステムを使用するという事だった。ウィザードは高い防御力と超電子戦専用の特化装備をしており、コンピューターウイルスプログラムである二次元の存在を、三次元である実体へと変化させられるプログラムシステムが特徴。実体化プログラムシステムではネットワーク回線を経由せず、直接相手のパソコンに対して実体化したプログラムがパソコンに侵入し、自分の掌握化に置くもので、理論上相手のパソコンが持っている防護壁等は何の意味をなさず、明久のものになってしまう。

「また……なんつ~ものを作ったんですか………」
「まあお前は治療に専念してな、束は俺が連れてきてやるからよ」

明久はそういって一夏に向かってヒラヒラと手を振りながら部屋を出ようとしてが、その前に一夏が

「宜しくね、明久兄」
「………久しぶりにそう呼ばれたな」

そう言いながらも明久は何処か嬉しそうにしながら部屋から出て行った。そして与作の準備も整ったようだ。

「よし始めるぞ、まずはお前の髪を切るぞ」
「ああ、やってくれ」

与作は鋏を持って一夏の髪をカットした、それなりに伸びていた髪はバッサリとカットされてセミロングだった髪は完全にショートになった。切った髪を適当な器に入れて与作は種の様な物を取り出して髪の中へ落として液体をたらした。

「さて、再生の種は芽吹くかな?」

再生の種

細胞のDNA情報を養分として記憶しながら成長する、与作オリジナルの再生植物の種。特殊な遺伝子を配合して作られており、作り方は与作しか知らないという。開花した花の中央に出来るDNA情報が全て詰まった種を、再生したい肉体の部位に直接埋め込むことで、損失した肉体の再生を可能にする。ただし、再生の種はシャボン玉のように壊れやすく、植え込む肉体とも必ずしも適合するとは限らない。

少し待つと、再生の種が芽吹いて花が咲き、花の中心にシャボン玉のような種が生った。与作は慎重にそれを摘み、それをゆっくり一夏の右目まで持っていって埋め込んだ。

「これで後は待つだけか?」
「ああ、お前はもう優奈の飯をたらふく食って大量に食没してるはずだから大丈夫だと思うが今回の再生はトリコの時とは違って激痛を伴うぞ」
「それ、今更過ぎるぜっ!!!」

一夏は言葉いい終える前に全身を強張らせ、両手で強くシーツを掴む。

「もう着やがったか!!全員、一夏を押さえろ!」

そういわれてトリコを筆頭に部屋に居た全員で一夏の身体を押さえつけた。そして………

「ぐぐぐうううっっっっ………ぐわぁぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!」

一夏は喉が張り裂けれんばかりの絶叫を上げた。今一夏の右目は再生の種が右目を復元する為に髪から読み取った情報を元に視神経を繋ぎなおしているのだ。その痛みは想像を絶するほど苦しく痛く辛いものだ、目を抉り取られる時よりも強く激しく熱い痛み、それは右目から全身へと侵食していく。激しく一夏の身体は動く、その痛みと苦しみから少しでも逃れたいと、だがその身体を鎖で縛り上げるよりも強い拘束力のあるトリコ達が抑えつける。

「一夏!その痛みに負けるんじゃねぇぞ!気をしっかり持て!!」
「相変わらずの馬鹿力だね!でもその力溢れる所がたまらないわ!!」
「しっかりしてよね!お兄ちゃん!」
「全く、これ終わったら君のフルコースでもご馳走してもらうよ!」
「しっかり気を締めろよ!」

「ぐぅぅう………ぁぁぁあああああああああああああ!!!!!がぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!」


「………明久兄か、なら俺も頑張らせてもらうかな。ルリ、こっちもやるぞ」
『はい明久さん、こっちも準備完了です』 
 

 
後書き
ナ「ナタリーと!!」

リ「うp主(作者)の!!」

リ、ナ「「「後書きコーナー!!!」」」

リ「はいっという訳で今回も始まりましたこのコーナー」

ナ「今回は一夏が治療中だから私と作者だけだね」

リ「そうですね。今回登場IS『ウィザード』はナハト・リコリスさんから 頂きました。ありがとうございました!!」

ナ「わるいけど今回はここまでだよ」

リ「そうですね、これから少し日常編っていうのかな。それから束確保へ、んでまだ日常やって、最終決戦って流れだな、それでは皆さん!!作品を読んだら感想を送ってください!これを習慣にして貰えると助かります!感想は私にとって、最高の栄養剤のような物なのです!」

ナ「感想が来ると、作者の創作意欲が湧くから宜しく頼むよ。質問なんかも募集中だから」

リ、ナ「「では待て次回!!」」 
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