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バカとテストと召喚獣~規格外の観察処分者〜

作者:風薙
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『バカ+観察処分者=吉井明久』

「姫路のことは説明するまでもないだろう。皆だってその力はよく知っているはずだ」

「わ、私ですかっ?」

「ああ、ウチの主戦力だ。期待している」

それもそうだ、以前の学年テストで2位まで上り詰めた程だ。結構頼りになる戦力だ

『そうだ。俺達には姫路さんが居るんだった』
『彼女ならAクラスにも引けをとらない』
『ああ。彼女さえ居れば何も要らないな』

最後の誰だ? ツッコムかと思ってるならお門違いだそ

「木下秀吉だっている」

木下秀吉。Aクラス在籍の姉、木下優子の弟にあたる。学力はあまり良いとは言えないが、演劇の方ではホープなど言われているらしい

『おお…!』
『ああ。アイツ確か、木下優子の…』

「当然俺も全力を尽くす」

『坂本って、確か小学生のころは神童とか呼ばれてなかったか?』
『それじゃあ、実力はAクラスレベルが3人も居るってことかよ! もしかしたら、やれるんじゃないか?』
『ああ、なんかやれそうな気がしてきた!』

ふと気づけば、クラスの指揮は確実に上がっていた
そこへ雄二の一言

「それに、吉井明久がいる」

シンッ――

教室が静まり返った。

『誰だそれ?』
『いたか? そんな奴』

「ちょっと雄二! どうしてそこで全く関係ない僕の名前を呼ぶのさ!?」

「明久を知らないなら教えてやる。こいつは『観察処分者』だ』」

『・・・それって、バカの代名詞じゃなかったっけ?』

誰かのその発言は、明久の心に深く突き刺さった。

「ちっ違うよっ! ちょっとお茶目な16歳につけられる愛称で…」

「観察処分者。学生生活を送る上で問題のある生徒に課せられる処分で文月学園におけるバカの代名詞基本的には教師の雑用係であり、雑用をこなす為に観察処分者の召喚獣は特例として物に触れることが出来る。しかし、召喚獣の受けた痛みや疲労は召喚者にフィードバックされる使用になっている」

説明乙です飛鳥さん

『おいおい、ということは召喚獣がやられると本人も苦しいってことだろ?』
『じゃぁ使えない奴がいるじゃねぇか』

「そうだ、皆の言うとおりバカの代名詞であり、ただの雑魚だ。ハンデにはちょうどいい」

「肯定するなバカ雄二! それに自分から振っておいてそのセリフはないよね!?」

「だがしかし! それさえも帳消しにする存在が居る!」

微妙な空気になっていたFクラスをもう一度炊きつけるように雄二は語りだす

「『天災鬼神』と『司馬懿の生まれ変わり』……この名を聞いたことが無いとは言わせねぇぞ』

教室が先程までとは打って変わり、ざわめきだした

天災鬼神か、なんとも厨二なあだ名を付けられたモンだ 
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