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星河の覇皇

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第八十六部第三章 学園の理事長としてその三十九

「どうしてもだ」
「それは無理ですね」
「そうだ」
 絶対にというのだ。
「連合ではな」
「しかしエウロパでは」
「それが言える、特に貴族にはな」
 彼等に対してはというのだ。
「誇りを以てだ」
「最後まで戦い」
「エウロパに忠義を尽せ」
「そう言えますね」
「騎士道の下でな」
 そうだというのだ。
「あの国の軍隊はな」
「その意味からも強い」
「そういうことだ」
「エウロパ戦役でも」
「それが出てだ」
 それでというのだ。
「強かった」
「左様ですね」
「エウロパ軍は数は少なく」
 連合軍と比べてだ。
「装備の質もだ」
「連合軍より遥かに落ちますね」
「そうだが」
 それでもというのだ。
「よく訓練されていてだ」
「そして誇りもあるので」
「強い、そうした軍隊はな」
「だから我が軍もですね」
「数と装備、システムでは圧倒していたが」
 このことは事実だがというのだ。
「しかしだ」
「若し義勇軍がいなければ」
「その損害はあの程度ではなかった」
「間違いなくそうですね」
「彼等は強い」 
 このことは事実だというのだ。
「紛れもなくな」
「そしてそのエウロパ軍とですね」
「我々はこれからも対峙するが」
 それでもというのだ。
「しかしだ」
「彼等はですね」
「今はな」
 あくまでというのだ。
「我々には向かわずにな」
「新天地を求めますか」
「そうする、思えば不可能と思われtいた可能だ」
 八条はこうも言った。
「暗黒宙域の踏破はな」
「出来ることですね」
「そうだ、不可能はだ」
 それはというのだ。
「その実は可能である」
「そうしたことは多いですね」
「よく見るとな」 
 それならというのだ。
「そうしたことが多い、一度では到達が無理な場所も」
「中継地を設けていけば」
「徐々に進めばな」
 それならというのだ。
「先に進める」
「そういうことですね」
「島がないなら島を造る」
「造れるのなら」
「そうすればいい、そうしてだ」
「先に進んで」
「到達するのだ、そして新天地でだ」
 暗黒宙域の先にある無数の星系でというのだ、八条はエウロパがそうした先のことも既に考えていた。 
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