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ドリトル先生と不思議な自衛官

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第五幕その七

「肉じゃがをです」
「いただくといいですか」
「是非、どちらもです」
 先生に笑顔で言うのでした。
「召し上がって頂ければ」
「堀与さんとしてはですね」
「嬉しいです」
 こうお話するのでした。
「まことに」
「だからですね」
「舞鶴にいる間にです」
「食べるといいですね」
「どちらも美味しくて温まって」
 身体がというのです。
「栄養満点なので」
「いいですね」
「是非共」
「しかし凄いですね」
 ここで、でした。王子は笑って堀与さんに言いました。
「ビーフシチューが肉じゃがになるなんて」
「調味料が変わるとですね」
「そうなるなんて」
 それはというのです。
「凄いですね」
「いや、あの時はまさかと思いました」
 堀与さんは王子にも笑顔で応えました。
「ビーフシチューがあの様になるとは」
「そうですよね、しかも美味しいですから」
「奇跡ですね、ただそこに糸蒟蒻が入りますと」
 肉じゃがにです。
「尚更です」
「美味しいですね」
「はい」 
 そうだというのです。
「流石にビーフシチューに糸蒟蒻は入っていないですね」
「そうですよね」
「肉じゃがも時代と共にです」
「変わっていますか」
「はい、そして」
 それにというのです。
「ビーフシチューもです」
「変わっていますか」
「あの頃食べたものとは」
「そうですよね」
「それに前にイギリスに行って」
 そうしてというのです。
「その時にビーフシチューを食べましたが」
「どうでしたか?」
 イギリス生まれの先生が尋ねました。
「そちらは」
「あの時のビーフシチューよりずっと美味しかったですが」
「それでもですか」
「日本で食べる方がです」
「美味しかったですか」
「あの時のイギリスはあまりにも凄い国で」 
 それでというのです。
「何もかもに驚いてお料理もです」
「凄かったですか」
「はい、はじめて食べて海軍の士官のものだったので」
「普通のお料理ではなかったですね」
「今の自衛隊は誰もが同じものを食べていますが」   
 基地そして艦内のです。
「昔は。海軍は違っていまして」
「士官の人は軍属のコックの人達が作った」
「はい、お金を支払ったうえで」
 士官の人達がです。
「そうした贅沢なものでしたが」
「イギリス海軍に倣っていましたね」
「メニューも。そしてその元のです」
「イギリス海軍の士官のお食事はよかったですね」
「そうでしたので」
「美味しかったですね」
「ですがこの前いただきますと」
 そうすると、というのです。 
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