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オズのトト

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第六幕その十二

「私はいつもそうしていきたいしこれまではね」
「そうして来られたんですね」
「そうなの、だからこれからもね」
「ピンチに向かい続けるんですね」
「困難があってもまずは落ち着いて」
 微笑んで、です。ドロシーは恵梨香達五人に言いました。
「そうして周りを見るのよ」
「周りをですか」
「何かピンチを乗り越えるヒントがあるか」
 それを見て、というのです。
「そして一緒に乗り越えてくれるお友達がいるか」
「あっ、一緒に」
「そうよ、貴女達もそうでしょ」
「そう言われますと」
 恵梨香はドロシーの言葉を受けて皆を見ました、すると確かにでした。
 自分を含めていつも一緒にいる五人がいます、そのことを見て言うのでした。
「私達もですね」
「人に頼り切りはよくないけれど」
「助け合うことはですね」
「いいことよ、そうした時は皆そのピンチを前にしているでしょ」
「はい」
「それだったらね」
「助け合ってですね」
「ピンチは乗り越えるものよ」
 ドロシーはこう恵梨香達にお話しました。
「そこにいるそれぞれの人の頭と力を使ってね」
「そうして乗り越える」
「そうしていくべきよ」
「わかりました」
 恵梨香もドロシーのお話に頷きました、そうしてです。
 きつねうどんを食べながらです、こうも言いました。
「幾らとんでもないピンチになっても」
「そう、皆でね」
「乗り越えていきます」
「そうしてね」
 こうお話をしてでした、そのうえで。
 皆できつねうどんやお豆腐を楽しみました、そしてです。
 そのお話の後で、です。ドオロシー達は妖怪達に言いました。
「じゃあね」
「うん、鳥さん達に宜しくな」
 天狗が妖怪を代表してドロシーに応えました。
「わし等はいいとな」
「それでもなのね」
「そう、そちらがそう言うならわかったとな」
「そう伝えておくわ、それでね」
「鳥達がいられる山をか」
「探していくわ」
 そうしていくというのです。
「これからね」
「わかった、ではまたここに来たらな」
「その時はなのね」
「共に遊ぼう」
 こう笑顔で言うのでした。
「そうしようぞ」
「食べて宴会もして」
「歌って踊ってな」
 妖怪達の楽しみです、そうしたことも。
「楽しもうな」
「それじゃあね」
「うむ、ではな」
 再会を約束してでした、そのうえで。
 ドロシー達は妖怪達と笑顔で別れました、そうして次の山に向かうのでした。 
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