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オズのトト

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第六幕その十一

「言われてみますと」
「そうよね」
「鬼のはじまりも色々あるんですね」
「言うがわし等は人を襲って食わんぞ」
「そんなことは絶対にせん」
 鬼達は笑ってこのことは断りました。
「別にな」
「だから安心するのだ」
「わし等は皆そんなことはせん」 
 狒々も笑って言います、揚げを食べつつ。
「だから安心するのだ」
「そもそもオズの国ではそんなことすることは絶対にないわね」
 ドロシーが言い切りました。
「誰であっても」
「そう、法律で定められる以前」
「まさにね」
 教授とカエルマンも言います。
「そうしたことはね」
「オズの国では有り得ないことなのだよ」
「誰も死なない国だから」
 だからだとです、恵梨香もわかりました。
「それでなんんですいね」
「その通りだよ」
「まさにね」
 二人で恵梨香に答えます。
「そうしたことはないから」
「恵梨香達も安心するんだよ」
「わかりました、ただピンチは多いですね」
 それはどうしてもです。
「オズの国には」
「そう、ピンチは本当に多い国よ」
 ドロシーはオズの国一の冒険家として恵梨香に答えました。
「何かとね」
「そうですよね」
「そしてね」
 さらに言うのでした。
「そのピンチはね」
「乗り越えられますね」
「どんなものでもね」 
「どんな難しいものでも」
「それは出来るのよ」
 乗り越えられるというのです。
「絶対にね」
「それがオズの国ですね」
「乗り越えようと思えば」
 例えそれがどれだけとんでもないピンチでもです。
「絶対に出来るの」
「そうしたピンチですか」
「私が知っている限りではね」 
 こう恵梨香にお話します。
「そうよ」
「成程、それじゃあ」
「ええ、どんな難しいとんでもないものが前に出ても」
「ドロシーさんは向かわれるんですね」
「これは無理って思ってね」
 最初目にした時はです。
「諦めそういなるけれど」
「それでもですね」
「向かうべきなの」
「そして乗り越えるんですね」
「そうよ」
 その通りだというのです。 
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