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星河の覇皇

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第六十三部第四章 閣議決定その三十三

「わかりました」
「ではな」
「その様に。それでは」
「後はだな」
「食事の後で」
「国防省に戻ってだな」
「こちらの仕事に戻ります」
 そうするとだ、八条はキロモトにこのことも答えた。
「そうさせてもらいます」
「それではな」
「はい、では」
 こう応えてだ、そしてだった。
 八条は国防省に戻って己の仕事にかかった、その彼のところにだ。
 電話がかかった、その主はオムダーマン大使館の者だった。大使館員は彼にこうしたことを言うのだった。
「是非我が国の大統領とです」
「アッディーン大統領とですか」
「お会いして頂きたいのですが」
「私と」
「公式に。そして」
 さらにというのだった。
「私的に」
「非公式に、ですね」
「会見の記録には残りますが」
 それでもというのだ。
「私人としてもです」
「私とお会いしたいのですか」
「大統領はその様にお考えです」
 このことをだ、アッディーンに伝えるのだった。
「如何でしょうか」
「何時になるでしょうか」
 その時間についてだ、八条は尋ねた。
「その時は」
「はい、その時は」
 何時かをだ、大使館員は話した。八条は彼のその時間を聞いてからだった。少し時間を置いたうえで彼に答えた。
「大丈夫です」
「その時間ならですね」
「はい」
 そうだと答えるのだった。
「では」
「その様に」
「それでは」
 こうオムダーマン大使館の者と話した。その後で仕事を終えてから木口にだった、その話をするとこう言われた。
「ティムールのシャイターン主席に続いて」
「アッディーン大統領ともな」
 こう自宅で話すのだった、くつろぎつつ。
「私的に会うこととなった」
「即ち非公式で」
「記録には残るがな」
「それでもですね」
「公式の会見の後でな」
 それとはまた別に、というのだ。
「会うことになった」
「左様ですね」
「不思議なことだ」 
 こうも言う八条だった。
「私は一閣僚だ」
「その一閣僚が他国の国家元首と会談をする」
「首脳会談ではなくな」
「それもあちらからの要請で」
「それに加えてだ」
「私的にもですね」
「会いたいとはな」
 向こうから言って来た、そのことがというのだ。 
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