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魔法少女リリカルなのは innocent ~海鳴に住む鬼~

作者:88打
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鬼、出陣する

 
前書き
主人公の初戦闘回です。原作キャラは出ませんのであしからず

9/8訂正、相手のアバタータイプを"ナイトレイダー"から"アークビショップ"に訂正しました。申し訳ない 

 
~海鳴市~ 

今日も今日とて強い夏の日差しと燦々と輝く太陽と回りでイチャイチャしているカップルに軽い殺意を抱きながら、俺こと菓 幹太は足を進める。今日の店は改装の為お休み、俺も急遽暇になったので学校の宿題をある程度済ませて、散歩に出掛けていた。目的地はホビーショップT&H、以前エイミィさんに暇なとき来てもくれと言われたので行ってみることにした

「と~ちゃ~く、オ~涼しい」

店内の冷房がとても心地いい。俺は足早にブレイブデュエルがある階へと向かった

「さーて、早速ひと勝負……の前に」

ゲームコーナーにたどり着いた途端に俺の腹の虫がなった

「腹ごしらえだな……」

近くのフードコートに立ち寄る。何を頼もうかと考えているとふとある物が目に入った。アイスクリーム売り場だ。そこには"特製濃厚抹茶アイスクリームは本日販売しておりません"とゆう貼り紙だった……少し申し訳ない気持ちになりながら俺は券売機でカレーを注文する

「スンマセン、カレー1つ」

「ハイ、畏まりました。サイズは如何なさいますか?」

サイズ?ふと先程買った券を見るとそこには(普通・大盛・超大盛・メガ盛)と書いてあった

「……普通で」

「ハイ、普通がお1つですね」

その後、渡されたカレーを持って空いているテーブルへと持っていった。ちなみに、券には書いていなかったがさらに上のギガ盛があるらしい。……過去にこの量を食べきったのは中学生位の1人の女の子だとか

「ン……ウマ……」

ウマイなここのカレー、フードコートの品とは思えん……しかし、先程から回りの視線が少し気になる。いや……原因は分かってはいるんだが。原因の1つは俺の身長、今年で192㎝。去年が190㎝だったのでまだ伸びている……それと、もう1つの原因は……

「やっぱ変か……この格好?」

俺の私服は全て"着物"だ。今日は紺色の生地に金色の松が描かれた着物に下駄を履いている。店の制服もそうなので自然と着なれてしまった。今は夏場だから着物を着ていてもあまり目立たないと思ったんだが……

「まぁ、人目気にしてたらデュエルなんかできねぇよな…」

カレーを食べ終え、いそいそとブレイブデュエルのシュミレーターへ向かう。幸運なことに、丁度一台空いていた

「さてと……設定は、"1人プレイ"の"フリートレーニング"で、ステージは"市街地"んで最後に"対戦相手求む・腕に覚えあり・全力勝負希望"……コレで完了」

シュミレーターに入り必用なゲーム設定を終わらせ。ゲームが始まる

「ん~~~、久し振りだなぁ」

ステージの市街地に着くと、俺は背伸びをしながら久々にこのゲームの中に入った感覚を満喫していた

「んじゃまぁ、いきますか……久々の……リライズアップ!」

言葉と共に俺の服装が変わっていく。と言っても差ほど最初の見た目と変わらない。色と着方が違う位だ。紺色の着物は灰色に変わり、模様も松から黒色の幾何学模様になり着方も少々着崩れいる、下駄は木製のものから黒漆のものに変わっていた。一番の違いは頭に着けているお面だ。黒い顔に金色の角を生やした鬼の面。……いや、面が少し無骨なので、鬼と言うよりかは髑髏の方で近いかもしれない

〈お~随分と久しいの、主殿〉

突如、俺が首に掛けている勾玉の首飾りが喋り出した

「あぁ、店の手伝いが忙しくてな……悪かったよ"テュラン"」

この勾玉が俺のパートナー"テュラン・シュタール"…声も喋り方もいかにもおじいさんって感じの奴だ

〈無理にとは言わんが、できるだけ顔を見せてくれよ?待ってる方は退屈なんじゃ……〉

「だから悪かったって……さてと、乱入者が来るまで少し慣らしとくか…」

テュランを待機モードから戦闘モードに切り替える。テュランの戦闘形態は金棒……身の丈程の黒い鋼鉄製の棍棒に金色のトゲが生えている。持ち手の部分は白い布を包帯のように巻いただけとかなり無骨なデザイン……まさしくTHE金棒といった感じだ

「リハビリスタートだ……いくぞ相棒」

〈任されよ〉

その後、空を飛んだり、ビルの間を跳び跳ねたり、スキルカードを幾つかの試しているうちに何回かの戦闘があった。久しぶりにしてはだいぶいい感じに動けていた

「さて……そろそろこっちも乱入してみようかな~」

相手は……適当でいいか……

「そんじゃまぁ、乱入ボタン…ポチっとな」

ボタンを押すとさっきまでいた市街地エリアから乱入先のエリアへ飛ばされる

「よっと……ここは……」

見たところ俺のいた市街地エリアとは少し違う。周囲の建物は廃墟になっており、空も青空ではなく夜空になっていた

「さてさてさ~て、プレーヤーはどこかな?…………アン?」

ビルの上からある光景が見えた……三人のプレーヤーが戦っている……

「あれは……三つ巴?……いや、違う」

もう一度、注意深く見てみる……

「2対1……か、しかも二人組の方がランク上っぽいな…チッ……胸くそわりぃ」

俺は舌打ちをしてビルの上から飛び降り、戦闘が行われている場所へと飛んでいった




~廃墟街ステージ 夜~

月明かり照らす夜の街、そこでは一人のプレーヤーが二人のプレーヤーに追い詰められていた…

「ハァ……ハァ……」

「おやおや、もう限界ですか?」

「だらしないのぉワシはまだまだ余裕じゃぞ」

追い詰められたプレーヤーは壁を背にして息を荒くしてする…

「それでは、コレでゲームオーバーです……!!」

止めを射そうとしたその時、三人の間に何が割って入った

「ったく……ゲームでいちいち面倒くせぇことやってんじゃねぇよ」

「……誰ですか?あなたは?」

二人組の片割れが幹太に鋭い視線をおくる

「人に名前を尋ねる時は……自分から名乗るのが礼儀ってもんじゃねぇのか?」

「……まぁいいでしょう。私は藤原 宗輝(フジワラ シュウキ)そしてこっちが……」

「武内 桜馬(タケウチ オウマ)じゃ!」

「……菓 幹太(クルミ カンタ)だ。……で、お前は?」

「え??」

先程まで追い詰められていたプレーヤーの顔が困惑している

「名前だよ……名前」

「あぁ!えっと……僕は…風峰 賢斗(カザミネ ケント)……です」

自己紹介が終わると、二人組の片割れ……宗輝が話かけてきた

「さて……菓さn「幹太でいい」…幹太さん、いきなり人の勝負に首を突っ込むのはマナー違反では?」

「勝負?あれが勝負だと?…………フフッ……アッハハハハ……………………笑わせんな……」

「「「!!!」」」

幹太の眼光に三人の背筋が凍りつく

「あれは勝負じゃぁなねぇ、ただの悪質ないじめ……ただのリンチだ」

「ほう…………それで?貴方はそのいじめに割って入ってどうするつもりですか?まさか…説教でもしに来たのですか?」

額に冷や汗を流しながら宗輝は幹太に言い返す

「そんなんじゃねぇよ、ただ少し……提案があるんだよ」 
「提案……じゃと?」

「そ……提案。今からゲームを一旦やめて……後で再試合。お前ら二人と俺とコイツの2対2で…どうする?」

幹太は賢斗の肩に手を置き、不適な笑みで二人に提案した

「………………いいでしょう。それでは今から30分後にまたこのステージで」

「面白そうじゃのう……楽しみにしとるわ!」

そう言い残し二人はステージから消えていった

「ハァ~~~」

安心したのか、賢斗はその場にへたりこんでしまった。だいぶ無理があったのだろう……その場から動けなさそうだ

「おい…大丈夫か?」

「ア~~……ありがとうございます~~助かりました~~」

「しっかりしろよ……ホラ立て」

幹太が賢斗に肩をかす

「オイ…お前……賢斗だったか?今どこでプレイしてるんだ?」

「えっと……T&H…です」

「なら丁度いい。俺もそこにいるから後でフードコートに集合な」

「ハ、ハイ!」

こうして二人は一旦ゲームを後にした






~ホビーショップT&H フードコート~

ゲームを終えてすぐにフードコートに向かった。俺達が合流するのに時間は掛からなかった……まぁ、俺が分かりやすい見た目してるからな……

「それで……具体的には一体なにをすればいいんですか?菓さn「幹太だ」……幹太さん」

俺と向かい合うように座っているこの少年。ジーパンに夏には暑いと思えるフード付きの青いジャケット。短く癖のある黒髪に茶色い縁の眼鏡を掛けているこの少年が先程リンチにあっていた風峰賢斗君だ

「そうだなぁ……ちょっと待ってろ」

腕を組み、目を閉じて作戦を考える……思い出せ……アイツらの特徴を……

まず一人目、いけすかない喋り方をしていた金髪の切れ長の目をした男。アイツの装備は黄色のをメインにした軽装備、得物は弓となると……タイプは十中八九"アークビショップ"

それともう一人、豪快な喋り方をする日焼けした坊主頭の男。緑色の分厚い甲冑に大きな両手斧……俺と同じ"アーマーナイト"タイプと見て間違いないだろう

この組み合わせだと、戦法は"金髪が後衛から援護して坊主頭が前衛で相手を始末する"か"坊主頭が前衛で相手の注意を引き金髪が後衛から大火力で一網打尽にする"かのどちらかが基本的な戦法だが……

「後は……此方の戦力だな……」

俺のタイプはあの坊主頭と同じアーマーナイトタイプ……それをカスタマイズした"サムライオーガ"と言うものだ。そして、さっきの戦いを見る限り賢斗のタイプは"フェンサー"…武器は小太刀二刀流…ジャケットはなんかアサシンっぽい感じの黒いフード付きコートを着ていた。他のフェンサータイプに比べて火力はないが体が小柄で身のこなしもいいので、その分小回りが効きそうだ…

俺は前衛なので、坊主頭とマッチングするのが定石。となると……問題は金髪の方か……

「賢斗……今から作戦を伝える…いいな?」

「ハ、ハイ!」

俺は今、思いつく限りの作戦を賢斗に伝えた

「それと……お前にはこの"スキルカード"やる」

「え?これって………!」

カードを見た賢斗は表情は驚きに満ちていた

「そ、そんな……貰えませんよ……こんなレアカード……」

「今回の作戦では必須なんだ……黙って貰っとけ……」
 
賢斗は渋々了承して、カードをしまった

「残りの時間で作戦の練習とさっきのスキルカードを使いこなせるになってもらう……オラ、エンタークン行くぞ」

「ハ……ハイ!」

俺達は残り時間ギリギリまで練習を重ねた
 
 

 
後書き
ルビが反映されない……なぜだ(´・ω・`) 
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