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NIGHT ANGEL

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9部分:第九章


第九章

25.黄色い花
 雪の街に咲いている  黄色い花を見て

 ふと思うんだ  この花がいつも一緒だったら

 だから今それを買ったよ  胸にさして

 それで何か変わったかな  胸は暖かくなったかな

 そんなことを考えながら街を歩いていると

 女の子達が僕を見ている

 花を見て何か笑っている  けれど気にはしないよ

 胸が暖かいからそれで満足だったから

 女の子よりも有り難いものが今見つかったよ

 黄色い幸せの花  胸に一輪

 咲いているよ

 
 雪の街で持っている  一輪の黄色い花

 それを見ながら  街を楽しく歩いているよ

 たったそれだけのことがね凄く  気持ちいいんだ

 それだけのちょっとしたことなのに  心は暖かくなっている

 女の子達にくすくすと笑われても

 そんなことはどうでもいいよ

 花があるからいいんだ  幸福の花が胸にあるから

 何もなかった僕の心にも花が咲いたから

 今何よりも大切なものが心に宿ってくれたから

 幸せの一輪の花  今あるから

 それでいいんだ


 女の子よりも有り難いものが今見つかったよ

 黄色い幸せの花  胸に一輪

 咲いているよ


26.輝く勇気
 何もなくても  勇気さえあれば

 輝ける  それだけでいいんだ

 最初は何もなかった  何もいらない

 心があれば  それが輝いていればいい

 それで未来を切り開く  勇気が剣なんだ

 何もない世界も  勇気があればそれで作り出せる

 火が点いてそれで全てを照らし出す

 光が満ちてそれを心に抱き

 今歩き出すんだ  その光に導かれ

 輝く心  溢れる勇気

 それを心に抱き今歩き出す


 それだけでいい  勇気があればいい
  
 光れる  その勇気さえあれば

 最初はそれだけでいい  後でついてくる

 心があるから  それに勇気という剣を持つ

 その剣で恐れを切り払い  先へ進むんだ

 先は見えはしないけれど  それを恐れずにそのまま歩いていく

 見えないものは少しずつ見えてくるから

 光も闇も心に包み込み

 今進むんだ  光も闇も抱いて

 輝く勇気  溢れる光

 闇ももう心の中に包んでいるから

 恐れはしない  勇気もあるから


 光が満ちてそれを心に抱き

 今歩き出すんだ  その光に導かれ

 輝く心  溢れる勇気

 それを心に抱き今歩き出す


27.牡丹
 牡丹の花が咲くと  いつも思い出すのはあの日

 貴方がいなくなったあの日

 もうどれだけの時間が経ったかわからなくなったのに

 牡丹を見る度に思い出す

 貴方のことを  あの日私が止めていたら

 貴方はいなくならなかったのに

 牡丹は今日も咲いていて  その赤い花びらを見せてくれるけど

 私の心にもう貴方はいない  牡丹はもう咲きはしない

 そんな冬の辛い日々を  私は一人じっと耐えるの

 牡丹の花が散るその日まで  また泣いて過ごすの

 冬の牡丹

 
 牡丹の花を見ると  貴方がいなくなったのを思うわ

 ずっと一緒にいられる筈だったのに

 あの日から私の時間は動かなくなってしまったけれど

 牡丹は今日も咲いている

 貴方もいない  それでも私は貴方を思うの

 思っても仕方のないことだけれど

 牡丹は今日も散らずにいて  白い花びらが奇麗に見えているけれど

 私はもう牡丹を見ているだけで  その心に哀しみが移るの

 冬のあの寒い日に  貴方はいってしまったから

 牡丹の花が散っても私は  私の心に花は咲かないの
 
 花の心は


 そんな冬の辛い日々を  私は一人じっと耐えるの

 牡丹の花が散るその日まで  また泣いて過ごすの

 冬の牡丹
 
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