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ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版

作者:黒鐡
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転生天使にラブソングを
  天使の仕事に興味を持った悪魔二人

外も寒くなってきたが、まだ本格的な冬に入る前の出来事であった。放課後になると俺らはオカ研に顔出しをするが、悪魔稼業以外で何かあれば部室に留まるが何も無ければそのまま帰ると言う方向である。ソーナは生徒会長をしているので、それ以外のメンツであるヴァーリ、シーグヴァイラ、レイヴェルとなる。イリナは毎夜天界の役割として、教会での仕事をしているそうだ。

「そう言えばグレモリー眷属と別行動取っていますけど、私達とは違う仕事をしてますものね」

「まあな、俺達は悪魔ではなく異種族の集まりであるし神・天使・悪魔・ドラゴン・人間だ。悪魔稼業は深夜部室に集まってる頃には俺達は寝ているし、天界の役割を知っているから門限はないようにしている」

「普通の家だと門限やらありそうですが、朱乃さんの家は元々知ってますから。もし親が人間だとしても、魔力で何とかなってますからね」

「俺達はオカルト研究部の中だと、異種族の者もいれば転生天使で他は悪魔だからか。顧問教諭であるアザゼルは堕天使だが、三大勢力が和平を結んだとしても俺達CB側はまだ和平やら同盟はしてないだよな」

ヴァーリの言う通りで、俺達CBはまだ正式に同盟やら和平をしていない状態となっている。それに俺達が悪魔の仕事に荷担する訳にもいかないが、時々差し入れとして飲み物や食べ物を発送した事はある。

休日になれば次元の狭間本家で鍛錬やシャルロットと一緒に相談を乗る事もあるが、主に人間界の教会での仕事相談だと聞いている。すると丁度ソーナとイリナが帰ってきた事だから、リビングからダイニングルームに行って遅い食事を取るソーナとイリナの様子見にね。

「お帰り、ソーナとイリナ。何か変わった事はなかったか?」

「ただいま戻りましたが、こちらに関しては何も問題はありませんでした。イリナさんが何やら相談があると聞きました」

「相談?それは何だイリナ」

「ちょっと長くなるんだけど、アーシアさんとゼノヴィアが天使の仕事について興味があるそうなの」

天使の仕事に興味を持ったアーシアとゼノヴィアだったが、部室に二人しかいない時にイリナに関して話題となっていた。その話題になると二人の顔が輝かせていたが、天使・天界に関連する言葉に敏感な様子の元信者。天使の普段の役割に興味があるが、元教会の戦士であるゼノヴィアは知らない訳ではないがイリナの仕事振りを友人として見てみたいと。

「ま、二人共元とはいえシスターと戦士だったもんな。だから天使の仕事に憧れを持ったと言う訳ね」

「あの二人は信仰深い教会関係者で、転生前は教会に属していたからね。とても気になるらしいんだけど、悪魔が仕事風景を見ていいのか悩んでた所を私が部室の扉前で聞いてたんだよー」

「では次の休日にでも行ってみるか、イリナが行っている教会は蒼い翼関連でやっている所だ。俺とイリナで行くが、他はどうだ?」

「いくらハイブリッド・ピースで抑えているからと言っても、私ら悪魔が行けばお邪魔になりますから私とソーナはパスでお願いします」

と言う事で俺とイリナは次の休日に隣町の外れにある教会関連の建物内にいたが、俺の事を知っている教会関係者だったので顔パスで通った。まだアーシアとゼノヴィアが来ていないので、一緒に待っていたがここはこの辺りで活動している信徒の拠点の一つとされている。三大勢力の協力体制にあるここら一帯での天界側の本部であり、蒼い翼が全面協力している所でもある。

「話には聞いていたが、ここに来るのは初めてかもしれんな。天界側の本部と言っても人間界だと蒼い翼との協力体制は、三大勢力とする以前からだったか」

「まあねー。毎夜と休日に仕事がある時に、ここに来ては報告をする場所でもあるの。三大勢力の同盟前からある建物だけど、蒼い翼が外観をリフォームしてくれたと言ってたわ」

「アーシアが日本に来た時、教会の建物が余りにもボロい印象があったからさ。せめて外観は時代に合せてとね」

「教会としては大きな十字架で目立つけど、建物の大きさは駒王学園の新校舎ぐらいあるもんねー。昔は西洋風だと聞いてたけど、今では現代風に造られたと聞いているよー」

ちなみにリアスには許可を貰ってるらしく、『良い機会だから教会に行って勉強して来なさい』と送り出された二人。俺ら裏で話は付いてるが、和平前だったら絶対怒られていたな。

悪魔だから教会関連の建物に近付くだけで、寒気がするようだが当たり前だ。悪魔が天界関係に近付くだけで、恐れてしまうし間違って敵だと認識されてしまう。和平以降、天使と悪魔は互いに争わず普段から余り干渉しない様子だな。

「悪魔がここに入る何て、共通の敵や目的が同じなら手を取り合っていると聞くが実際はどうなんだ?イリナ」

「今でこそ和平しているけど、ゼノヴィアは悪魔になってから町中で教会を見かける度に悪寒する程よ。悪魔に転生した信徒にはお似合いかもしれないけど、今ではダメージ無しにしたんだもんね。利害が一致してればの話で、共通の敵がいなくなったら今度は味方となってくれた悪魔を滅しちゃう時もあるそうだって」

「ゼノヴィアとアーシアは教会の施設育ちだし、ミサに参加したくても悪魔がミサに入ったら問題視されてしまう。今回二人の格好は駒王学園の制服だそうだが、アーシアだけは最後までシスター服で行くべきか悩んだと朱乃から聞いた」

「それもそうよね、元信者とはいえ悪魔となったアーシアさんがシスター服を着て来たらどうなる事やら。結局こちら側の配慮を鑑みて『今の自分はグレモリー眷属』と言う結論で制服姿となったようよ」

休日なのに制服姿と言うのはどうかと思うが、教会関連の場所に行くなら正装として来た方がいいと考えたゼノヴィア。そろそろ来そうだったので、俺とイリナは建物前にいた二人を発見した。

「来てくれて嬉しいわ、二人共」

「今日は天使の仕事を二人に見せようと思うが、先にこれを渡しておくから必ず首にかけとけよ」

二人にカードストラップを渡すが、よく社員が首に掛けている社員証のようなのでストラップには二人の顔写真が貼られたIDカードを収めていた。俺とイリナは何も掛けてないが、カードケースに蒼い翼で発行された身分証を持っている。イリナがカードを指して説明していた。

「それはアーシアさんとゼノヴィアの二人専用の特別許可証よ。天界関連場所に足を踏み入れても、相互に影響が出ないようになっているの」

「最近開発された物らしいし、関係者の分しかないらしいので蒼い翼から発行された物だ」

「蒼い翼は人間界と冥界に本社と支社を持っているが、天界には話ついているのか?」

「ですがそのお陰で私達が入れるのですね、悪魔が天界の縄張りに入れるのはいくら同盟を結んだとしても問題がありますからね」

蒼い翼から発行されたと言ったが、天界との繋ぎもちゃんとやっていると聞いている。天界に支社は無いが、人間界に大きな教会がある所が支社の代わりとなっている。アーシアが持つ神器『聖母の微笑』は、天使関連場所に行くと色々と悪い影響が出るとも言われている。天界の敵であったとしても、悪魔や堕天使にも治療してしまう点が原因でもある。

「そのストラップを身に着けてるだけで、全身を襲う悪寒は発生しないから安心しとけ。ま、驚愕していると言う雰囲気は出ているが自身の手足に何も起こらないだろ」

「一誠君の言う通りで、許可証を身に付けてる間は悪魔の能力を使う事は禁止だからね。本来渡すはずだった許可証も研究段階だし、何が起きるか分からないけど蒼い翼からのなら問題起きないよー」

俺らの捕捉説明をした事で、それを付けている間は能力使用を制限と言うか不可何だよね。天界のだと研究段階らしいが、蒼い翼から発行されたのだと悪魔の魔力を封じている。

本来なら、悪魔側と天界側でやり取りがあったはずが蒼い翼が仲介役とした事でIDカード発行出来た。同盟による両陣営からの信頼関係を感じていた二人。カード一枚でイレギュラーな存在を許可出来たのは、教会関連だけで済んだ事で本拠地のヴァチカンや天界だと必要な書類がいくつかある。

「ま、私達が力を使わなければいいだけの事だ」

「そうですね。もし使おうとしても封じられているようなので、必然的に普通の人間になった気がします」

『ゼノヴィアは平然と言うけど、俺はゼノヴィアが力を使いそうなのが一番心配だから悪魔の力を封じられるカードを特別に発行してもらった』

『そこだけはホントに感謝してもらいたいよねー。ゼノヴィアは力押しの攻撃繰り出す度に頭の中のネジが緩んでる気がするし、久し振りに日本に来て一誠君と出会った頃より印象変わってるもんねー』

初めて会った時は祐斗と互角ぐらい強くてクールな女剣士だと思っていたが、今だと祐斗が俺に愚痴を零す事が結構あるんだよなー。

『ゼノヴィアに技の幅を広げてもらいたいのに、彼女は戦闘時何も考えてないと思うんだけど』

と、残念に語る程『騎士』として威厳が失墜している。

「そんじゃ入るけど、静かにな」

「一誠君が先導するから、ゼノヴィアとアーシアさんは緊張せずに付いて来てね」

俺先導の元、俺達は建物に入った事で中に進む。内部の様子としては、一見どこにでもあるオフィスビルと変わりはない。通路を行き交う関係者もスーツ姿だし、今回俺は私服で来てるが神父やシスターと通路ですれ違うけどアーシアが持っている同じ服を纏っている。

神父を見るとフリードを思い出すが、ここにいる神父は皆微笑んでいる。スーツを着た関係者は反応を示さないが、神父やシスターは二人に気付いたのか軽く驚いた様子と共に好奇な視線を向けている。

「・・・・あー、例の」

「・・・・噂には聞いていたが・・・・」

すれ違う者達の小声を聞こえてきたが、そりゃ名前を表記されたストラップを付けていれば認知されてるからな。いくら悪魔の力を封じたとしても、ここに派遣されているエージェントだから二人を悪魔だと分かってるんだろう。それと俺を見るや挨拶をしてくるが、イリナも同様にすれ違う時に挨拶していた。俺は今回織斑一真として居る事だし、創造神黒鐵だと知っている。

「Aイリナ様、お帰りなさいませ」

「織斑様、ようこそいらっしゃいました」

「天使イリナ、ごきげんよう」

「織斑様にイリナ様、あとで主への祈りを見守って下さい」

スーツを着た者から神父やシスターに至るまで、俺とイリナを見かけるや手を組んで祈ってたり頭を下げていた。誰もが俺とイリナを聖者扱いとして敬っていたが、彼らの対応は敬意に満ち溢れている。イリナは天使長ミカエルのAで、ミカエル所有のカードであるAからQの十二枚の内の一枚を担う役職。なのでミカエルの眷属天使は十二名しか存在出来ない。

一方俺はと言うと、全てを創ったと言われている創造神黒鐵であって人間界では蒼い翼人間界本社にいる社長兼CEOをしている。今回はビジネスネームを使っていないので、気軽に呼んでもらいたい所だが役職がミカエルと同等かその上かなので、必然的に様付けとされている。普段はノリの良い男子高生と女子高生にしか見えんが、信徒と社員から見たら存在感がハンパ無いと言う。

「ま、二人から見たら凄い存在にしか見えんかもな」

「確かにそうよねー、今は一真君だけど私も凄いのかもね」

「凄いです・・・・!私も一誠さんとイリナさんに憧れてしまいます!」

「そうだな・・・・元信徒としては、信仰の果てに天使化があるのならこれ以上ない誉れだろう。友人が神と天使だ何て、私は誇りに思っていいのかもしれない」

俺とイリナの呟きで、目を爛々と輝かせて手を組んで祈りを捧げ始めた。しかも俺とイリナに向けてだが、ここに来てから増々二人の信仰が深まっていく。普段悪魔をやっていたとしても、心の根底にあるのは神への信仰心なのだろう。

「困るぞ、二人共。俺としては今回神としてではなく、一人の人間として来ているのだが」

「でもしょうがないとも思いたいけど、ここに来ているヒト達は全派閥の中でも良識のあるヒト達ばかり。やはり悪魔と言うよりもアーシアさんとゼノヴィアが物珍しいんだと思う」

気にしていないが、ここにいる者達はテロリストや冥界で起きた対ドウター戦に関してもな。三大勢力の同盟拠点に所属者達は、全派閥の中でも一定の条件をクリアして来た者達ばかり。普段は表立つ行動せずに、裏方に回ってイリナ達をサポートする役目をしてくれている。ついでに布教したりお祓いをしたりだし、俺らが戦ってる裏では天界サイドも動いていた。

「お祓いと言う事は・・・・悪魔ですか?」

「いいえ。この辺を縄張りにしている悪魔、リアスさんやソーナもそうだけど彼女達は同盟関係の大切な仲間だからそんな事しないよ。第一、リアスさん達が酷い事をしている訳ないでしょ」

「お祓いは何も悪魔ではなく、悪霊や邪な精霊の事だな?」

「悪霊や悪い事する精霊はあとを絶たない、無限に出現する存在だから困ったヒト達を救う為に祓うのよ」

「リアスお姉様も行われていますね」

アーシアの疑問からリアスの悪魔稼業についてだったが、リアスも依頼によって悪霊のお祓いを請われるようだ。俺らが階段を上がりながら、深い息を吐きながら愚痴った事を聞こえてしまったけどな。

「実を言うと、三大勢力の協力体制でエクソシストが縮小傾向にあってな。教会に所属する神父、シスターや異形と戦える戦士達は協力体制の影響下で戦う相手を絞られてしまった」

「それは今まで悪魔や堕天使を相手にテリトリー争奪戦をして来たが、今回の同盟で悪魔・堕天使と妖怪まで味方となってしまったから相手が少なくなったのか」

「一真君が如何に愚痴りたいか分かるけど、現在魔物や未だ同盟を拒否してる吸血鬼ぐらいが主な相手としているのよ。お陰様で戦士の数も今後減少傾向にあるし、平和になれば戦う必要性がないとも言えるわ」

「ですがテロリストと言う共通の敵がいますから、急激に戦士の数が減らしていく訳ではないんですよね?」

今はなと呟くが、エクソシストの世界も大変で何時解雇されるか分からない状態とも言える。主の為、戦いに命を懸けて来た者らにとっての生き甲斐である剣を捨てる事は如何に辛いか。ゼノヴィアは元エクソシストの戦士なのか、しばらくの間生き方に苦悩しそうだとかな。一度生き方を考える事になって、破れ被れ悪魔に転生してから大分苦悩していたな。

「ちなみに余程のポストでもない限り、主の存在については隠してあるわ。敬虔な信徒の皆さんにそのような事を伝える訳にはいかないからね」

「その主の存在が『聖書に記されし神』シャルロットか、それとも創造神黒鐵なのかはそれぞれの信徒によってだな。ま、俺の正体を知られてないから楽ではある」

ここにいるヒト達は基本的にシャルロットの不在を知らないが、創造神黒鐵の存在については言わなくとも知っている。だがそれを知ってアーシアとゼノヴィアは心のバランスを失い掛けたが、イリナは一時期あったけど人間界本家に来た時に一緒に紹介されたので大丈夫とされていた。

教会に身を置いていた者達にとって、不在と言う情報が劇薬とされて何も信じられなくなり自暴自棄になると大変だからだ。

『ま、シャルロットが生きていると知ったイリナは号泣してたもんな』

『そうよね。今思うと何度も号泣する私がいるけど、シャルロット様が生きていただけで天に行きそうだったんだもん!』

階段を上り切った全員であるが、アーシアとゼノヴィアから聞かれるが無言のまま付いて行く。そんでとある扉前で止まったが、俺らは二人を見てからきっと主にゼノヴィアが驚くだろう。扉には天界の文字が刻まれて、十字のレリーフが彫られていた事で威厳のある扉なのでこの中にいる者は俺より下だがそれでも偉い者がここにいる。ドアノック前にイリナが告げた。

「実はね、今日ここら一帯の天界スタッフを統轄されている支部長がお見えになられているの」

「普段は忙しいようで、主に教会本拠地のヴァチカンと天界を往復しているようだ。今日は二人が来るのかそれとも俺が来るのかは知らんが、スケジュール調整で空いたらしいからだそうだ。イリナと同じ転生天使とされている」

支部長でここら一帯を統轄している天使の大隊長辺り、リアスやアザゼルも知ってそうだが天界側や悪魔側と堕天使側の裏方スタッフに関しても余り知られてない。

「支部長で転生天使か。きっと、元聖人クラスの信徒だったのだろうな。会うのが楽しみだ」

期待に胸を膨らませているが、その様子を見た俺らは意味深な笑みを浮かべていた。

「きっとゼノヴィアは驚くわ」

「そだな、俺は天界でよく会っているけどね」

俺は月一で天界へ行っているが、その時は創造神黒鐵とした姿で行っている。第一天に行く時とかは、普通に人間体である織斑一真名義で行っているけどな。ノックすると、中にいる者から入室許可を告げられた。

「どうぞ、お入りになって下さい」

丁寧に返した事で、声から察すると若い女性である。開かれた扉から入ると、役員用のオフィスデスクにシスターが一人座っていた。頭部にベールをしっかりと被っていて、髪の毛の具合まで分からない。北欧的な顔立ちした青い目をした姉的存在だったし、女優のような目鼻立ちもしっかりしていて相当な美人でもある。歳は二十代後半で、柔和な表情を浮かべて優しそうな雰囲気を持つオーラである。

「これはこれは、ようこそお越しになられました。皆さん」

「やあシスター・グリゼルダ、邪魔してるよ。リアルで会うのは何時だったかな」

「随分前に天界でお会いしましたが、相変わらずお元気そうで何よりです。今回はどちらで呼べな宜しいでしょうか?」

「今回は兵藤一誠ではなく織斑一真として来ているから、気軽に名前で呼んでくれと嬉しいが無理か」

俺とシスター・グリゼルダが気軽に話しているが、シスターは立ち上がり俺らを迎え入れてくれた。柔らかな対応であるけど、シスター・グリゼルダの体を注目した本来の主人公。ラインを隠すシスター服の上から分かるづらいが、隠れ巨乳で脱いだら凄いタイプとされている。お尻は安産型で脚の太さも細くもなく太くもなく適正で、どうやら女性への観察眼が向上しつつある独自の予想を立てる。

俺には必要がない能力だし、そんな失礼な視線をしない。で、よく聞かれるのが兵藤一誠か織斑一真のどちらかを呼ぶか聞かれるのが多い。兵藤一誠の場合は駒王学園の生徒と黒神眷属『王』としてだが、織斑一真の場合はCB総司令官と蒼い翼CEO兼本社社長をしている事を知っている。隣で表情と全身を強張らせるゼノヴィアに気付くが、顔が青ざめていてゼノヴィアは声を上ずらせながら発した。

「シ、シシシシシシシシシ、シスター・グリゼルダ!ど、どどどどどどどどうして、に、日本に!?」

俺とイリナは予想通りのリアクションだったので、驚かなかったがゼノヴィアは相当驚き狼狽している。ゼノヴィアがこんなに慌てふためく姿はレアだったので、透明に持っていた音無しのカメラで撮った。いつも堂々としてるが、シスター・グリゼルダは笑みを絶やさなぬまま口を開く。手の甲を二人に向けるとそこには『Q』の文字が浮かび上がる。

「ごぎげんよう、グレモリー眷属のお二人さん。私、四大セラフたるガブリエル様のQ、グリゼルダ・クァルタと申します。この支部の長を務めておりますが、蒼い翼と連携しているので必然的に織斑様の事は存じております。以後、お見知りおきを」

「シスター・グリゼルダ・・・・高名な信徒の方です。私も教会に属していた頃は、お名前を何度も耳にしました」

四大セラフのガブリエルのQとされていて、天界でもかなりの要職とされている。アーシアも知っている程だからか、俺とイリナは互いに頷きながら言う。

「知ってると思うが、ガブリエルの司るカードはハート。シスター・グリゼルダはハートのQだから、皆からは『クイーン・オブ・ハート』と呼ばれている」

「ちなみに私はミカエル様のAだと言う事は知っていると思うけど、ミカエル様の司るカードはスペードとなっている。私もシスター・グリゼルダもトランプの札の中では有力なカードとされているのよ」

ハートのQにスペードのAの転生天使が揃うここは、天使にとって重要拠点とされている。だが何故イリナがスペードのAなのかは俺でも分からない。きっとミカエル自身による考えがあるんだと思うし、本来であれば七つの大罪の一つである色欲が強い悪魔とされていて、それにプラスされてドラゴンと言う事で『色欲を持った悪魔でドラゴン』と言う卒倒しそうなフレーズである。

『シスター・グリゼルダは悪魔にとって厳しいんだったよな?』

『そうね。何せ同盟前までは主の為、天の為、悪魔や堕天使と戦ってきたからね』

『キリスト教全派閥内、特に女性エクソシストの中で五本の指に入ってたからなー』

『悪い方ではない事は知ってると思うけど、シスターも和平後から悪魔への冗談言う程だしねー』

俺とイリナは互いにシスター・グリゼルダを見てきた者であり、悪魔相手に悪魔祓いの猛者シスターでもある。言葉とは裏腹に悪意を感じないので、冗談混じりの挨拶でもあるから必然的に俺の事も知っている。

「さて、次は・・・・ゼノヴィア」

シスターの視線がゼノヴィアに移った事で、本人は口元をひくつかせて目線を外そうとしていたが途端にシスターが歩み寄って顔を両手で固定される。ニコニコフェイスでありながらの真顔は、なかなか迫力がある声でシスターはゼノヴィアに言った。

「お久しぶりね、戦士ゼノヴィア。まさか、こんな所で再会出来る何て思ってもみませんでした」

声音は冷静だけど、怒気も含んでいるのでここからお説教タイムにでもなるのか?と俺とイリナはそう思った。

「・・・・や、やあ、シスター・グリゼルダ。ひ、久しぶりだね・・・・げ、元気にしていたかな・・・・?」

「元気にしていたかな、じゃないでしょう?何で任務の為、日本に向かったまま帰還せずに悪魔に転生しているのでしょうか?しかも今日の今日まで連絡は一切無しとは如何なものかしら?あえて今日貴方に言葉を投げかけるなら・・・・どの面下げてここに来たと言うべきかしらね・・・・!」

声を震わせて顔中汗だらけのゼノヴィアを初めて見るが、顔を掴む手に力が入っているので語気も荒げてヒートアップしている。先程の優しげな印象から一転、凄まじきプレッシャーが室内を支配していたので、俺とイリナはアーシアに追加情報を告げたのだった。

「実はな、シスターとゼノヴィアは同じ施設の出でありシスター・グリゼルダはゼノヴィアの先輩とも言う」

「私よりも一番付き合いが長いらしく、私もゼノヴィアとコンビ組んだ時に何度もお世話になったの」

「なるほど、だからシスター・グリゼルダはゼノヴィアさんに怒り心頭なのですね」

ゼノヴィアの故郷の知人なのだが、コイツは過去の事を何も話さないから謎だらけであった。ま、俺と天界からの関係とあるシスター・グリゼルダに全て聞かせてもらったが、ちゃんと祖国にいる事もアーシアにとっては初だろうな。顔を押さえられて逃げ場を失ったゼノヴィアが、俺とイリナに言う。

「一誠にイリナ!ど、どうして、シスター・グリゼルダの事を今まで話さなかった!こ、ここの支部長が彼女なら私は今日ここに来なかったぞ!」

「そう言うと思ったから俺らは黙ってた」

「そうそう、ゼノヴィアはシスター・グリゼルダに連絡の一つもしなかったじゃない?月一で天界に行く一真君から聞いた事で、今まで黙ってたのよ」

「あ、当たり前だ!言ったら・・・・私は殺される」

ゼノヴィアが暴れようとしても、顔を強く押さえれているんで逃走出来ないようにしている。一応念力により、動けないようにしてるんでシスター・グリゼルダとちゃっかり連携していた俺である。顔が不細工な格好となり、それを見ていたイリナは愉快そうに笑っていたし俺も念力で目は青く光るが口元は緩んでいた。で、両手でゼノヴィアの頬を最大まで伸ばしながら言う。

「貴方が日本で悪魔に転生したと聞いた時は卒倒して気が動転しそうでしたが、和平前からお会いしていました織斑様から聞いたのでまだマシにはなりました。あんなに手塩にかけて主の教えを説いた貴方がまさか悪魔だ何て・・・・。貴方は昔からヒトの話は聞かないで勝手に行動するわ、訳の分からない持論を作り出す。と言う問題児ではあったけど、優しい心根の女の子だと信じていたのですよ?」

シスター・グリゼルダの言う通りで、ゼノヴィアは話は聞かないし勝手に行動するし訳の分からん思想を持つで説明書が欲しい程な酷な女の子だ。シスター・グリゼルダとは、和平前から会っていたので天界に行くとゼノヴィアが戻ってこない事に心配して相談された事があった。そんで悪魔に転生し、グレモリー眷属の『騎士』になったと情報提供していた。

「シスター・グリゼルダ、どうかゼノヴィアさんを許してあげて下さい。・・・・教会を追われ、悪魔になった私が言っても説得力がないと思いますが・・・・それでもゼノヴィアさんは良いヒトです。私達の大事な仲間で、私も何度も助けて頂きました。ゼノヴィアさんがいなかったら、きっと誰かがもっと傷付いていたはずです。それにゼノヴィアさんは私の大切なお友達ですので、どうかお許しになって下さい」

深く謝罪するアーシアだったが、仲間=友人を庇いたいのだろう。アーシアにとってゼノヴィアは大事な友人であり、グレモリー眷属では唯一回復役だがいつも守っている者はゼノヴィアだもんな。アーシアの言葉を聞いたシスター・グリゼルダは、頬を離して先程の柔和な表情に戻ったようだ。

「シスター・アーシア、貴方の事は知っています。身に宿る神器の影響で、だいぶ辛い目に遭われたようですね。後程、織斑様に特例のIDカードを新たに発行してもらいます。それを今回のように持っていれば、この地域限定ではありますが教会の行事にもある程度参加出来るでしょう」

「そ、そんな・・・・良いのですか?そのように大事な物を悪魔になった私に・・・・」

それを聞いたアーシアは驚愕しながら、思わず恐縮していた。俺はすぐに発行してもらうように、蒼い翼に教会行事に参加出来るようカード発行を連絡した。恐る恐るの問いにシスター・グリゼルダと俺が満面の笑みで頷いた。

「例え悪魔になったとしても信仰心があるのなら、アーシアはシスター・グリゼルダらの同志だろう」

「悪魔故、不自由が多いかもしれませんが主の教えを信じるならば共に素晴らしい時を過ごせるはずです」

俺とシスターの言葉にアーシアは感動し、目頭が熱くなっていた。これでミサに参加出来るし、教会行事にずっと行きたかった様子を話していたからかもしれない。するとゼノヴィアの頬を再び伸ばしながらだったか。

「シスター・アーシア、良かったら今後もこの困った娘のお友達をしてあげて下さい」

「勿論です!そ、それと、私はもうシスターでは・・・・」

「少なくとも私は貴方の事をシスターとして接しますよ?」

シスター・グリゼルダの言葉にアーシアはノックダウンしそうであったが、今日は最高の日のようになるだろう。悪魔になった事で、今まで封じてきた事も解き放たれたよううに見えた俺ら。

「シスター・アーシアには、自由気ままな悪魔の扱い方をお教えしましょう。これでも数多くの悪魔を見て、退けてきた者の上でありますからね。私よりも織斑様の方がお手の物かと思います」

「・・・・今まで見てきた俺から見てもゼノヴィアの扱いに関しては、後程で良いから説明書をくれないか?シスター・グリゼルダ。グレモリー眷属には、ゼノヴィアに関して頭を抱えている弟子がいるからさ」

「ええ構いませんよ織斑様。後程天界へ一緒に行った時、報告書と共に説明書を作成しますので」

「頼む、それとさっき話した通り今日は天使の仕事を二人に見せようと思っている」

「説明書に関して長くなりますが、それに関しては素晴らしい事です。悪魔が天使の仕事を見学すると言うのは、これ程までに三大勢力の同盟の意義を強く感じる事はありません。是非とも今日は天使の役割を見て行って下さい、織斑様とAイリナ」

「はい、主に一真君が案内しますが私も補佐的な事をしようと思います」

俺とイリナが敬礼した事で、シスター・グリゼルダも静かに敬礼した。で、天使の仕事を見学するかのようだったがここでは織斑一真と言うより創造神黒鐵だと思っている信者も多いが敢えて織斑一真と名乗っている。

「ああ、天使よ。我が懺悔に耳を傾けてくれたまえ~」

建物内にある礼拝堂で、跪き懺悔する男性信者。

「ええ、どうぞ。私で良ければお話を聞きましょう」

ここからはイリナの仕事を邪魔しないように、俺とアーシアとゼノヴィアが遠くで見ている。イリナは天使の翼と輪っかをしていて、信者の悩みを聞いていた。信者はこの支部で働く関係者で、天使の存在を認知しているし俺の事も神の存在だと認知されてる。

「遠くから見て分かると思うが、ここでは天使の悩み相談室と化している」

「悩みを打ち明けたい信徒からの相談を持ちかけられて、礼拝堂に訪れる事は教会に居た時にもありました」

「私は戦士だったから、こう言う事に関しては無知に近い」

簡単に説明していると信者からの悩みが、アダルトDVDを沢山借りた事に懺悔していた。ま、ここに神もいるし成人している者なら許してくれるが、駒王学園にいるエロバカ二人組が懺悔したとしても許してくれないだろう。礼拝堂の長椅子で仕事を見学していたけど、悩みはそれぞれあるがそれに答えるイリナの格好が何か可笑しいような。

『イリナよ、純白の羽衣を身に着けて神々しい演出を光力で展開させる必要あるのか?』

『私も演出的に可笑しいと思うけど、仕事としてやっている訳だから口調と態度を正さないといけない。一真君だってそうでしょ?』

『確かにそうだな、創造神黒鐵となった時は一人称が「俺」から「我」になるしな』

『でしょ?でも一真君が黒鐵様となってしまうと、私も周りにいる者達も口調と態度を変えてるけどね』

念話中でもだったが、二人は興味深そうに仕事ぶりを見ていた。彼女らにとってみれば大変勉強になる事だろうが、たまに俺も呼ばれて相談されるけどそん時は大天使化をした我が受ける事が多い。育ってきた環境が俺と違うのか、感覚を共有出来ていないけど気にする事でもない。その後、我もいると聞き付けた信者達が来たので我も訪れた信者達の話を真剣になっていた。

「黒鐵様、私のお悩みを聞いてやってもよろしいでしょうか?」

「我でよければ悩みを聞こうではないか、何、我は年長者で人生の先輩である。何でも申されよ」

「黒鐵様、今度は何時来てくれるんでしょうか?」

「我は人間界のとある場所にいるが、今度こちらに来る時には連絡を入れようと思う」

信者達との受け答えをしていた我であったが、二時間程で相談室は終わった事で大天使化を解除した俺だった。次の仕事へ向かうイリナだったが、建物内にある別の聖堂に赴き赤ん坊連れの若い夫婦に対応していた俺とイリナ。

「天使様に織斑様、どうかこの子に聖なる名を付けてあげて下さい」

「分かりました、ちょっとお待ちを」

命名を天使と俺に願いを来たらしく、快く承諾したイリナはタブレットを取り出した。そんで俺とイリナで考え込んで数分後、用意していた命名書に名前を書くイリナであった。

「その子の名前は『蒼太』君です!本来なら聖人から名前を拝借しますが、この子の未来にて変に聖人名から付けると何かと問題とされると一真君が判断致しました」

「ちゃんと書の神を呼び出して書かせてもらったので、この子の人生に聖人の名を拝借する事は良い事でもあります。が、それを大人が勝手に付けてはこの子も不幸へとなるでしょう」

考え込んだ名前が普通だったが、本来ならば冶虎武と書いてヤコブとなる。使徒ヤコブから拝借したようだが、キラキラネームを付けられた子供には不幸が起こるとされている。

「ありがとうございます、天使イリナ様に織斑様!この命名書はウチの家宝にさせてもらいます!」

意外に普通過ぎたかな?と思ったが、喜んでくれた両親だったからまあいっか。キラキラネームを付ける事は確かに流行ったが、後悔して改名する者らが多いからな。

「うん、良い名だ」

「はい、流石は一誠さんとイリナさんです」

ゼノヴィアもアーシアも納得した事で、信徒の感覚は普通の者でも理解出来るようだな。そんで次に向かった建物内にあるスタジオには、用意されていた撮影器具と専属カメラマン。水着に着替えたイリナもそうだが、隣で蒼い翼にて最新ファッションを着ている俺も撮影に応じていた。

「はい、いいですよー、イリナ様。じゃあ次はこう言うポーズで」

「こうですか?」

「そうです!一枚頂きます!」

「そのままの視線でお願いします、織斑様。次はこのようなポーズで」

「こうか?」

「ええそうです、そのままでお願いしまーす!」

可愛くポージングしていたイリナにフラッシュが焚かれていたが、こちらでは格好良く視線やらポージングをしていた俺であった。イリナのカメラマンは男性で俺のカメラマンは女性であるが、一部の信徒向けに発刊している身内専用雑誌『週刊ブレイブエンジェル』が存在する。

今度の特番としたミカエルのAであるイリナを取り上げているが、俺的には蒼い翼関連で発刊している『週刊シルバーウイング』が存在しつつ、たまに俺もモデルとしてやる事が多い。

「イリナさん、教会で天使の存在を知っている方々の間ではかなり人気があるそうですが一誠さんは何関連なのでしょうか?」

「一見アイドル紛いの事もやっていると聞いているが、一誠も何やら撮影しているが何のモデルをしているのだろう?」

「イリナ様に関してはお二人の知っている通りとなりますが、織斑様に関しては蒼い翼関連の雑誌に出ているのですよ。今回は天界とコラボすると言う事なので、ここで一緒に撮影しているのですよ」

二人と案内役である桜花だったが、今回の仕事に関して事前に蒼い翼からオファーだからな。天界だと有名で人気があるし、俺は人間界と三大勢力に人気が出ているけど今のような仕事はイメージとかけ離れていると本来の主人公が言う。それと途中から呼んだ桜花だったが、撮影が終わったイリナに男性カメラマンが言う。一方俺はまだ撮影中である。

「イリナ様、今回は織斑様がいらっしゃいますが後程水着を着た織斑様と撮影をしてもらいます」

「その事に関しては知っていますから大丈夫です、一真君の撮影が終わり次第ですね」

「今回のコラボで週刊誌は益々売れていくと思いますが、信徒の間でも人気ですけど彼氏が織斑様なら全員納得はしますなー。いくら男性ファンから野次を受けられたとしても、織斑様には色々と敵わないでしょうから」

「ええ、一真君は色々と助かっていますからね・・・・一真君の撮影が終わったみたいなので始めましょうか」

隣で撮影していた俺だったが、服から水着に着替えた俺がいたので準備していたカメラマン。今回コラボと言う事で、カメラマンはこちら側のを使ってセットも急遽造られたのでカメラ目線をしていた美男美女である俺とイリナ。たまにハグやお姫様抱っこをしてたりと、自由ではあるがチェックには厳格である俺だ。その後、水着から普段着を着たイリナと大天使化した我とのツーショット写真を撮った。

「そのままでお願いします、黒鐵様」

「イリナ様、自然な笑みをお願いします」

「一誠さんの姿が変われば口調も変わるのですね」

「そうだな、イリナはいつも通りだが一誠は創造神黒鐵様となれば自然と変わるだろう」

無事に撮影が終わった事で、イリナと俺による天使の仕事見学は続いた。桜花も一緒にいたが、書類の整理から料理教室と茶の相手をしていた。料理教室に関しては俺がやった事で、有名な織斑様から教えて頂いた事で幸せな顔をしていた。

天使より何でも屋とも見えるけど、頼み込む皆がイリナと俺を待ち期待して頼っていた。天使と神の存在は、教会信者にとって大切な事だろう。建物内の食堂で一休みしていたが、今回は意外と仕事が多かった。

「まさか俺目当てで来る信者が多いとは思わなかった」

「そりゃ一真君は超有名人とも言えるからねー」

実際勉強になった二人であったが、天界関連の支部でも信者の皆と多く接していたので新鮮度は増していた二人だった。

「最高の一日だった」

「はい、まさに最高でした」

ゼノヴィアとアーシアは大満足だったが、今まで封じられて来た事を再び目にする機会に触れられたのだから。でも今回は蒼い翼と合同イベントが多かったのか、イリナだけではなく俺も結構疲れている。

「どうやら、一通り見学されたようですね。特に織斑様はお疲れ様でした、今日は蒼い翼とコラボする事はとても良い事だと思いますしね」

「シスター・グリゼルダ、用件はそれだけではなさそうに見えるが何用だ?」

「若手戦士にエクソシストの実践練習をさせたいのですが、見学していきますか?とお誘いをしようかと思いまして」

「それに関してはいいけどさ、対象となる悪霊が最近大規模に一斉殲滅させたよな」

「そうなのですが、織斑様が悪霊を呼び出してもらえると幸いなのですよ。それとも織斑様自ら相手を致しますか?」

悪霊を呼び出す事に関しては却下したが、若手戦士にエクソシストの模擬戦をする事となった。もちろん俺が相手だけど、設定としては隠れボスである悪魔だが赤龍帝の鎧を着ているので何とかなった。

属性を悪となった事で、お祓いの練習相手をしていたがレベル的には若手でも祓えそうなレベル設定となっている。夕方まで続いたが、教会トリオは最後まで見ていたしシスター・グリゼルダも納得のいく相手をしたのだった。 
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