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オズのポリクローム

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第十一幕その五

「そこに」
「そう、じゃあ」
 ポリクロームが応えてでした、そして。
 皆は次のお部屋に案内してもらいました、そのお部屋はとても図書室でした。お部屋といってもその大きさは。
 かなり大きな図書館位の大きさです、そして。
 図書館の本棚はどれもそのとても高い天井まで届いています、何段も何段もです。
 階段は螺旋階段で、です。手摺は金です。全体的に木造で樫の木造りで。
 その木をです、見て言いました。
 シャングリラもここでは金色です、そのシャングリラも見てです。
 ポリクロームはうっとりとして、くるくると踊りながら言いました。
「いや、この図書館は」
「如何でしょうか」
「凄く立派で」
 それでというのです。
「エメラルドの都の図書館と比べても」
「引けを取らないと」
「そう思うわ」
「あの、私プラハの図書館を写真で見たことがあるけれど」 
 ナターシャが言ってきました。
「この図書館は」
「そのプラハの図書館よりも?」
「趣は似てるけれどね」
 こう恵梨香にもお話するのでした。
「ずっと立派よ」
「そうなのね」
「ここまで立派な図書館は」
 それこそというのです。
「外の世界にはないかも」
「本当に王宮の図書館と同じ位ね」
「立派よ」
「図書室というよりは」
 それこそというのです。
「建物自体がそうだから」
「図書館って言ってもいいわね」
「そう思うわ」
 心から言うナターシャでした。
「このお部屋はね」
「図書館よ」
「そうよね、それとね」
「それと?」
「このお部屋の本って」
「沢山あるわね」
「どれ位あるのかしら」
「そうですね、何千万冊とです」
 天使さんが答えてくれました。
「あります」
「何千万冊ですか」
「そんなにあるんですか」
「はい」
 その通りだというのです。
「一億はあるかも、いえ二億でしょうか」
「二億」
「そんなにあるんですか」
「それは凄いですね」
「そこまであるんですね」
「はい」
 まさにそうだというのです。
「とかく蔵書が多いのです」
「二億というと」
 その数を聞いてです、魔法使いが言いました。
「王宮の図書館位だね」
「はい、私達は学ぶことも好きなので」
 それでというのです。
「書も集めているのです」
「そうなんだね」
「そして読んでいます」
 図書室にある本達、まさにそれをというのです。
「時間がある時はいつも」
「では君達は知識もあるね」
「いえ、まだまだですよ」
「あれっ、本が二億もあるのに」
「二億ありましても」
 それでもとです、天使さんはジョージにもお話しました。 
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