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テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 【灰村 諸葉が進む道】

作者:Bloo-D
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転生
SCENE1
  第4話

 
前書き
モロハの初仕事。なのに波乱の幕開け⁉︎ 

 
一通りの挨拶を終え、ホールに戻ったモロハとカノンノ。

カノンノ「アンジュさん、みんなへの挨拶が終わりましたよ。」
アンジュ「そう。じゃあ今度は、仕事についてね。
初めてだから…ギルドの正式メンバーになるために、試験を兼ねて簡単な仕事をして貰うわね。
貴方の初仕事は、コンフェイト大森林にて〔プチプリ〕を10体倒して貰う事よ。同行者には、カノンノに任せて貰うから安心してね。」
モロハ「わかりました。」
アンジュ「それじゃあ、行ってらっしゃい。」
カノンノ「行って来まーす。」
モロハ「行って来ます。」
 ̄“と言う訳で、この世界での俺の初仕事。何も無ければいいんだが。”と思いつつもカノンノの後を追って船を出た。 ̄

____________________

コンフェイト大森林。そこは緑豊かで、平和そうな森だった。

モロハ「ここで魔物を狩るの?」
カノンノ「うん。〔プチプリ〕をね。この先に居る筈だから、ついて来て。」
モロハ「おおっ……。」
-少し心配だけど…カノンノと一緒なら大丈夫か。-
 ̄不安が募るものの、カノンノが居るので問題ないと思い、カノンノの後を追って森の中に入って行った。 ̄

ーーーー

森に入って数分後…、
カノンノ「居たよモロハ、あれが〔プチプリ〕よ。」
 ̄俺が狩る〔プチプリ〕が見つかった。しかも3体。本体が丸く、頭上から2つの葉っぱが生え、その姿は株に近かった。 ̄
モロハ「あれが?」
カノンノ「そう。あれを狩るの。」
モロハ「解った。行くよ、カノンノ。」
カノンノ「いつでもいいよ、モロハ。」
 ̄〔プチプリ〕の姿を確認した俺は、早速<サラティガ>を手に取った。 ̄

ーーーーーーーーーー

≪ズバッ、ズバッ、ズバッ……‼︎≫
モロハ「はっ、せいっ、やっ……‼︎」
左右に切り払った後に切り上げの三連撃。そして…、
モロハ「"瞬迅剣"、そして"散沙雨"‼︎」
 ̄目の前の〔プチプリ〕2体に突きを与えた後に連続突き。とはいえ、〔オタオタ〕の時と同様無意識に出た技だけど……。 ̄
≪パシュッ、パシュッ‼︎≫
これにより、〔プチプリ〕2体が相次いで消滅。

一方…、
≪ズバッ、ズバッ‼︎≫
カノンノ「やっ、たあっ‼︎」
横に振った後に上段斬り下ろし、そして…、
カノンノ「"空蓮華"、"獅子戦吼"‼︎」
足蹴を放った直後に上段斬り下ろし、更にトドメの膝蹴り。
-カノンノの技…凄いな。絶対相手にしたくない。-
 ̄カノンノの技を見た俺は心の中でそう呟いた。 ̄

だが…、
≪ドカッ‼︎≫
カノンノ「ぃやっ‼︎」
突如〔プチプリ〕が葉っぱの部分でカノンノに攻撃。これを受けたカノンノは地面に倒れ込んだ。
モロハ「‼︎カノンノ‼︎待ってて、直ぐ助けるから‼︎」
≪ムクッ≫
カノンノ「うん‼︎」
 ̄俺はそんなカノンノを助けるため助太刀に入った。 ̄

モロハ「"虎牙破斬"そして…"剛・魔神剣"‼︎」
 ̄下段切り上げの後に上段斬り下ろし、更に追撃で<サラティガ>を地面に叩きつけた際に生じた衝撃波で〔プチプリ〕を攻撃。
こちらも当然無意識に出た技だが…、 ̄
≪パシュッ‼︎≫
 ̄どうにか撃破に成功したようだ。 ̄

ーーーーーーーーーー

モロハ「カノンノ、無事か?怪我は無い?」
カノンノ「うん、大丈夫。私よりもモロハは?」
モロハ「心配するな。俺はなんともない。」
カノンノ「そう、よかった。」
 ̄戦闘終了後。俺はカノンノの事が気になったが、カノンノはどうやら無事だった。 ̄

カノンノ「けど、念の為に回復させるね。」
モロハ「ああっ。けど、どうやって?」
カノンノ「任せて。」
 ̄そう言ってその場から立ち上がったカノンノは構え、小さい声で何か言った思ったら、その足下に円状でピンク色の魔法陣が姿を現した。
そして…、 ̄
カノンノ「"ファーストエイド"‼︎」
 ̄魔法陣が消えたと思うと、俺は白い光に包まれ癒された気がしたと思うと光は消えた。 ̄

モロハ「ありがとう、カノンノ。所で、今のは?」
カノンノ「今のは"ファーストエイド"って言う“回復術”で、回復量はそう多くないけど、詠唱時間が短いからとても役に立つの。それと、“回復術”以外にも“攻撃術”もあるけど、それは後で見せるね。」
モロハ「うん、ありがとう。」
 ̄回復してくれたカノンノにお礼を言うと共に、カノンノが何を使ったのかわからない俺はカノンノに聞いた。するとカノンノは俺にわかり易く教えてくれた。しかも攻撃系の術もあるらしく、それは後で見せてくれる事になった。 ̄

カノンノ「じゃあ、先へ進も。まだまだ頑張らないと。」
モロハ「ああっ、そうだな。」
 ̄とはいえ、倒す〔プチプリ〕はあと7体。先はまだ長い。俺達は先へ進む事にした。 ̄

ーーーーーーーーーーーーーーー

 ̄次の戦闘で、カノンノは攻撃系の術を見せてくれた。黄色に近い色の魔法陣が出たと思うと、頭上から小さい雷が落ちて〔プチプリ〕に直撃。しかしそれでも相手は倒れない為、俺が"魔神剣"と"剛・魔神剣"(勿論無意識に出た技だが……)で攻撃して撃破に成功。 ̄

ーーーー

 ̄そうこうしているうちに10体目の〔プチプリ〕を倒し、仕事は完了した。 ̄

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

カノンノ「ふぅう、やっと終わったね。」
モロハ「ああっ、案外長かったな。」
カノンノ「うん、そうだね。お話ししながら進んだから…かな?」
モロハ「それが原因だね、多分……。」
カノンノ「あははっ……。」
 ̄最後の〔プチプリ〕を倒した後、俺は早く終わりそうで以外と長かった時間に疲れて少し背伸びをした。もとより、カノンノと話しながら森を進んだから無理も無いのだが…、 ̄

すると…、

『キャアァアア〜〜‼︎』
「「⁉︎」」
 ̄女性の声が聞こえた。しかも1人ではない、少なくとも2人いる。声の方角は、森の奥の方だ。 ̄
カノンノ「今のは⁉︎」
モロハ「奥の方だな。行こう‼︎」
カノンノ「えっ⁉︎モロハ、待ってよ、この先は……‼︎」
カノンノが叫んだ頃には、モロハは奥の方へと走って行った後だった。

カノンノ「もうっ、モロハったら。この先は危険な魔物が居るのに。」
その先に危険な魔物が居るのを知ってたカノンノだが、モロハを放って行けない為、後を追うべく森の奥へと走って行った。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 ̄声が聞こえた方へと行くと、そこは草木が生い茂る場所だった。 ̄
-一体、どこから……。-
 ̄そう思って俺は辺りを見回す。 ̄
≪タッタッタッタッ≫
カノンノ「はあっ、はあっ……。モロハ、幾ら誰かが危険な目に遭おうとしてるからって……」
モロハ「けど放って置けないだろ‼︎」
カノンノ「そうだけど……」
 ̄そこにカノンノが息を切らしながら追いつき文句を言ったが、どんな状況であれ困っている人を放って置けない俺はカノンノに言い返した。 ̄

その時…、
≪ズガーン‼︎≫
モロハ「‼︎居た、あそこだ‼︎」
カノンノ「えっ⁉︎」
大きな音がした方向に2人が顔を向けると、そこには大木のような魔物に襲われている2人の女性の姿があった。

≪タッタッタッ≫
モロハ「大丈夫ですか⁉︎」
「ええっ、どうにか……。」
「こんなところよ。」
 ̄2人の側に駆け寄ると、その2人はかなり怪我を負っていた事がわかった。 ̄
片方は肌が少し黒目でかなり色気たっぷりの服装で、もう片方は白人で格好は清楚ながらどこかレオタードに近い(無論この2人、ロンドリーネことロディとグリューネ)。

ーーーーーーーーーー

カノンノ「モロハ、上だよ‼︎」
モロハ「‼︎」
 ̄追いついたカノンノの言葉で顔を向けてみたら、魔物はツルのような腕を俺目掛けて振り下ろしている最中だった。 ̄
≪ブンッ、ガキーン‼︎≫
 ̄だが俺は一早く<サラティガ>で躱すが…、 ̄
-おっ、重い……。-
 ̄あまりの重さに押し返せない。 ̄

モロハ「カノンノ、その2人を回復させて‼︎俺はこいつをどうにかする‼︎」
カノンノ「でも、モロハだけじゃあ……」
モロハ「いいから速く‼︎」
カノンノ「…、わかった。」
 ̄だが、それでも逃げるわけには行かない俺は、回復をカノンノに任せて魔物を退ける為闘うことにした。 ̄

ーーーー

≪ガチガチガチガチッ……≫
モロハ「うおぉおおお〜〜‼︎」
≪ガキーン‼︎≫
 ̄半ば力技でツルを弾き返した俺は、魔物目掛けて技を叩き込む。 ̄
モロハ「"裂空斬"、"閃空裂波"、そして…"魔神空牙衝"‼︎」
 ̄回転斬りから地面に着地してからのジャンプで魔物目掛けて突き攻撃、そしてトドメとばかりに衝撃波をぶつけた直後の突きで魔物は吹っ飛ばされたと同時に、両腕のツルが消滅。 ̄

ーーーー

カノンノ「あれって……」
「魔神空牙衝…奥義技じゃない‼︎
彼、あんな技を使えるの⁉︎」
「ねえ、貴方は……」
カノンノ「私はカノンノです。」
「カノンノって言うのね。じゃあカノンノちゃん、彼は?」
カノンノ「彼はモロハ。ルバーブ連山で知り合いました。」
「ルバーブ連山で?
あっ、そうだ。自己紹介がまだだったね。私はロンドリーネ、ロンドリーネ・E・エッフェンベルグよ。ロディって呼んでね。」
「私はグリューネよ、宜しくねぇ。」
カノンノ「はい、宜しくお願いします。」
モロハの闘いぶりを見て、カノンノ達は驚いていた。
その時、回復が終わった女性2人はカノンノと自己紹介した。2人はロンドリーネとグリューネ。初対面ながら、カノンノと優しく接してくれている。同時にカノンノは、魔物と戦闘中のモロハの事を紹介した。

グリューネ「それで、カノンノちゃん。あのモロハ君って子とは会ってどの位なの?」
カノンノ「えーと、大体…1時間くらいです。彼、空から降りて来たんですけど…信用して貰えなくて、おまけに彼は自分の名前以外は殆ど記憶が無いんです。」
ロディ「えっ⁉︎」
グリューネ「じゃあモロハ君は…記憶喪失なの?」
カノンノ「多分……。
それで今、<アドリビトム>での正式メンバーになる為の初仕事でここに来たんです。仕事も終わって船に戻ろうとした時に貴女達の声がして……」
ロディ「今に至るって訳ね。」
カノンノ「そうなりますね。」
グリューネ「へ〜ェ。」
ロディ「成る程、そう言う訳ね。」
自己紹介を終えたグリューネはモロハが気になった。カノンノは自分の知る限りの事を話し、その話を聞いた2人は驚きなからも納得した。

ロディ「それにモロハ、随分強いわね。本当に記憶喪失なの?」
カノンノ「それが良くわからないんです。
ただ、剣の事は思い出したそうなんですけど……」
グリューネ「剣?
今モロハが手に取ってるあの?」
カノンノ「はい。モロハったら、いきなり“思い…出した!”って言って、その後に剣の名を叫んだ時は思わず笑っちゃいましたよ。」
ロディ「ぷっ、成る程ね。それは見ものだったでしょうね。」
グリューネ「ふふっ、可愛い子ね♪」
-聞こえてるぞ、3人共。-
 ̄闘うことに集中しているとはいえ、3人が話していることはおおかた聞こえてる俺である。 ̄

ーーーー

それはさておき…、
≪ムクッ≫
両腕を失ったとはいえ、魔物は未だに健在。
モロハ「はぁ、はぁ、はぁっ……。」
-くそっ、このままじゃ俺どころかみんなが危ない。でもどうする…一体どうすれば……-
 ̄それに対して、俺の方は息が切れかけている。このままじゃいつ倒れてもおかしくは無い。
けど、ここで諦めたらカノンノ達が危険にさらされてしまう。
この状況を打開するには、さっきよりも強力な手を使う他は無い。
けど、今の俺にそんな手は存在しない。
どうすればいいのか悩んでいたその時…、 ̄

モロハ「‼︎」
 ̄<サラティガ>の時と同様、頭の中に何かがよぎった。けど今回はその時とは違う。それは、俺が俺よりも大きな魔物のような怪物と闘っている姿だ。そして、最後に放った連撃で怪物は倒れた。その俺は…、 ̄
モロハ「フラ…ガ……。」

カノンノ「モロハ、まさか……。」
「「?」」
モロハが何か言った事で、カノンノはモロハが何かを思い出した事を察した。一方のロディとグリューネは何の事かわからず、首を傾げている。

モロハ「思い…出した!」
 ̄俺がそう言った頃には、魔物は俺の目と鼻の先にいた。 ̄
-ここで…終わりにする!-

モロハ「これでも喰らえ!"散沙雨"、そして"秋沙雨"、更に…"驟雨双破斬"‼︎」
 ̄目にも止まらぬ連続突きの後に追撃の下段切り上げからの上段斬り下ろし(どれも無意識に出た技)。
でもこれだけでは魔物は倒せない。 ̄

ーーーー

カノンノ「凄い、あれ程にコンボを決めるなんて‼︎」
ロディ「でも、あれだけじゃ流石に……」

モロハ「まだだ‼︎」
「「「⁉︎」」」
これ程までにコンボを決めたモロハにカノンノは驚いたが、ロディはそれだけでは足りないと察した。
事実、魔物は未だに健在である。
だが…、

ーーーー

モロハ「うおおおっ!これでとどめだ!"冥空斬翔剣"‼︎」
魔物を2度斬りつけた直後の、真上にジャンプしながらの斬り上げ技。
"冥空斬翔剣"。言うまでもなく秘奥義である。

≪パシュッ‼︎≫
この攻撃を受けた魔物は一瞬で消滅。辛くも撃破に成功。

ーーーー

カノンノ「嘘っ……。」
ロディ「"冥空斬翔剣"…明らかに秘奥義じゃない!どうしてそんな技を……」
グリューネ「多分、記憶を失う前に習得していた技でしょうね。それとも他の理由か……。」
カノンノ「モロハ…貴方は…一体……。」
一部始終を目撃した3人は驚いていた。もとより、こんな光景を見せられて驚かない人間などそういる筈も無い。しかしグリューネに至っては、冷静に仮説を立てている。
最終的にカノンノは、その場に立ちすくむモロハの後ろ姿を心配そうに見つめていた。

ーーーーーーーーーーーーーーー

モロハ「……。」
-終わった…のか……?-
 ̄魔物が消滅した後、俺は目の前から魔物が居なくなった事を確認した俺はそう心の中で呟いた。 ̄
モロハ「……。」
-あれ、なんだが…意識が…遠退く気が……-

≪バタンッ‼︎≫

その後モロハは言葉も無く地面に倒れ込んだ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

モロハ「……。」
カノンノ「モロハ…どうして……。」
その後、カノンノからの回復を受けたモロハだが、当の本人はいっこうに目が覚めない。
ロディ「あんな危険な魔物と闘った影響でしょうね、やむを得ないわ。
けど何れにしても、このまま放置する訳には行かないわ。」

グリューネ「ねぇ、貴女…<アドリビトム>の仕事で来たのよね?」
カノンノ「はい。そうですけど…何か?」
ロディ「はっ、そうだった!
私達、<アドリビトム>と合流する為にここまで来たんだった‼︎」
カノンノ「えっ、そうなんですか?」
グリューネ「ええそうよぉ。折角だから、あなた達の拠点に案内して。」
カノンノ「わかりました。」
ロディ「じゃあ、モロハは私が負ぶって行くわね。」
カノンノ「はい。ありがとうございます!」
ロディ「良いんだって。助けてもらったのは私達の方だし、このくらいの事はさせてよね。」
グリューネ「じゃあその次は私で決まりね♪」
ロディ「そんな訳あるか!」
カノンノ「ははっ……。」
するとグリューネはある事を思い出した。カノンノ達が来た理由である。カノンノ達がギルドでの仕事目的で来たのを聞いたロディは、自分達が<アドリビトム>に合流する為に来た事を思い出し、カノンノは驚きの声を上げた。
グリューネの一声でみんなは船に向かうこととなり、モロハはロディにおんぶされる事になった。
本当はカノンノがモロハをおんぶしようとしたのだが、ロディが恩返しと言うので思い留まった。
だがその直後、グリューネがモロハを次におんぶするのは私と言った所でロディが怒ってツッコミを入れた。その光景に対しカノンノは、ただ苦笑いする他なかった。

____________________

その後、落ち着きを取り戻した一行は、森の出入り口に停泊する船(バンエルティア号)に入った。

アンジュ「2人共お疲れ様って…モロハ、一体どうしたの⁉︎
おまけにカノンノ、そちらの2人は……⁉︎」
カノンノ「仕事が終わったは良かったんですけど…森の奥から悲鳴が聞こえてモロハが走って行って……」
ロディ「私達が〔トレント〕に襲われているのを見つけて助けようとして、撃破してくれたのよ。」
アンジュ「〔トレント〕⁉︎あんな強力な魔物を⁉︎」
カノンノ「奥義技を使う所で驚いたは良いのですけど…魔物が起き上がった所で秘奥義を使ったところで更に驚いちゃいましたよ。」
アンジュ「ひっ…秘奥義まで⁉︎
本当なの⁉︎」
グリューネ「ええ、本当よ。けど、〔トレント〕を撃破した直後に倒れちゃって……。」
ロディ「ここまで運んで来たって事よ。」
アンジュ「そうでしたか、それはご迷惑をかけました。」
ロディ「良いのよ、助けてもらったのは私達なんだし。
それに私達、このギルドに合流する為に来たんだから、そう畏まる必要は無いから。」
アンジュ「えっ、そうなんですか?」
グリューネ「ええっ、知り合いがこのギルドに居るからね。
それに、故郷に居続けても仕方ないし。」
アンジュ「そう。じゃあ、あなた達2人のメンバー登録をするね。」
ロディ「ありがとう。
私はロンドリーネ、ロディで良いよ。そして、こっちはグリューネ。」
グリューネ「不束者ながら、宜しくお願いします。」
アンジュ「ええっ、宜しく。」
ホールでカノンノ達を出迎えたアンジュは、モロハがロディにおんぶされている事に気付き困惑。更に、モロハをおんぶする方ともう一人の女性についてカノンノに聞く。
するとカノンノの代わりに、ロディとグリューネが事情を説明。事情を聞いたアンジュは驚きながらも、モロハを運んで来た事に感謝するも、助けてくれたお礼と<アドリビトム>に入る為来た事を聞いたアンジュは、早速2人のメンバー登録の為手続きをしようとしたが…、

カノンノ「あっ、モロハの事…忘れてた!」
「「「‼︎」」」
4人にとって最も大事だったのはモロハの方だった。
アンジュ「そうだった、モロハの事を忘れてた!今すぐ医務室に運んでちょうだい‼︎」
グリューネ「安心してください。モロハ君は私が……」
ロディ「私が運びますので問題ありません!」
グリューネ「ちょっと、なんであなたなの⁉︎私だってモロハ君に助けてもらったんだし、医務室に運ぶくらいさせてよ!」
ロディ「あんたに任せたらロクなことがないからよ!」
グリューネ「ちょっと、それどういう意味よ⁉︎」
ロディ「意味なんかどうだって良いでしょ!とにかく、モロハは私が医務室に運ぶから‼︎」
グリューネ「全然良くないわよ!」
ロディ「ならやるの⁉︎」
グリューネ「望むところよ‼︎」
「「ううう〜〜〜〜‼︎」」
モロハの事をすっかり忘れてたアンジュは、モロハを医務室に運ぶよう指示。するとグリューネが買って出ようとしたが、ロディがそれを遮るように申し出た。これにはグリューネは怒り文句を言うが、ロディはグリューネに任せるロクなことがないとして突っ張ねた。グリューネはどういう事か聞こうとするも、ロディが強引に進めようとするので更に怒り、ついには一触即発の状態に陥った。

だが…、
カノンノ「2人共、落ち着いてください。ここで喧嘩しても何も得はありませんよ。」
「「……。」」
ロディ「そう…ね。そうだったわ。」
グリューネ「御免なさい。」
カノンノ「折角ですから、2人は休んでください。モロハは私が運びますから。」
ロディ「不本意だけど…ここはお言葉に甘えるわ。」
グリューネ「仕方ないわね。」
アンジュ「じゃあ、お願いねカノンノ。」
カノンノ「はい。」
カノンノが仲裁に入り、これで落ち着いた2人は引き下がる事にした。それにより、カノンノがモロハを医務室へ運ぶこととなった。 
 

 
後書き
今回はここまでにします。
____________________
初仕事で奥義やら秘奥義やら…やはりチートなモロハ(諸葉)。とはいえ、始めからそのつもりで書くつもりでしたのでそこはどうかご了承ください。

余談ですが…何故諸葉ではなく、モロハで表記しているかと言うと、ディセンダー扱いするなら漢字表記はどうかと思っての判断です。

次回作は、早ければ大晦日辺りの公開で予定しています。 
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