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DQ5~友と絆と男と女  (リュカ伝その1)

作者:あちゃ
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12.世の中やってもダメな事ばかり。どうせダメなら酒飲んで寝ようか!

<ラインハット城>

俺は今、城内を探索中だ。
さっきヘンリーとか言う生意気なガキに出会った。
これでも第一王子らしい。
この国ヤバイね。
も、最悪なガキだったので、さっさと撤退させてもらう。

デールと言う大人しめの子に出会った。
彼が第二王子の様だ。
とっても良い子だったが母親がアレだ!
まぁアレだ!
近づかない方がアレだ。

どうやら王位継承問題で当人達以外が揉めている様だ。
よくあるアレだ!
曰く、「順当に行けば、ヘンリー様が次の国王だ」ふむふむ。
曰く、「国王陛下がご健在なのに次期国王の話題をするなど、不見識だ」いやいや、今の内にどちらに与するか決めておかないとね。
曰く、「ヘンリー様の悪戯には苦労する。人の嫌いな蛙を背中に入れるんだ」おいおい、そんな奴王様にして大丈夫か?国民が嫌がる増税を悪戯感覚でするかもよ。
曰く、「みんなヘンリー様を悪く言うけど、早くに母親を亡くして寂しいのよ」とんだ甘えん坊だな。そんな奴が権力を持つと、ハーレムとか造ったりするんだぜ!いいなぁ…ハーレム…
曰く、「昔、巨大な城が天空より落ちてきたそうです」なんと!それは一大事!って、カンケーねーな。
なるほど…まとめると、結構可哀想な奴で将来王様になって重税を敷きハーレムを造る奴か。
うーん…今の内に仲良くなって俺もハーレムで遊ばせてもらおっと!


ヘンリーの部屋へ向かうと廊下に父さんが佇んでいる。?
何してんだ?
張り込みか?あんパンと牛乳必要か?
「おぉ、リュカ!ヘンリー王子の家庭教師を仰せつかったのだが、嫌われてしまってな…お前となら、子供同士仲良くなれるかもしれん。頼めるか?」
「うん!いいよ!」
ハーレムの為に、僕頑張る。


「なんだ、お前!また来たのか!そんなに俺の子分になりたいのか?」
ハーレムで遊ばせて貰えるのなら「うん!」
「じゃぁ、奥の部屋の箱の中に子分の印があるから、それを持ってこい」
イラ!…いや、イカンイカン。
落ち着こうか。
子供だから相手は…

俺は奥の部屋に行き目立つ様に置いてある(と言うより、他に何も無い)箱を開ける。
何も入ってない。
イライラ!
…いや、落ち着け!

そう言う試練なのだ、親分の言う事を聞くと言う試練なのだ!
俺は戻り報告する。
「子分の印、無かった…よ?」
いない。
誰もいない。
イライライラ!
俺はもうかなり苛ついている。

廊下に出ると父さんがいた。
ヘンリーはいない?
父さんに聞いても出てきて無いそうだ。
部屋に戻ると…いた!
殴るか!殴っちまうか!?
いや、ダメだ!
ハーレムがかかってるんだ!ここは我慢だ!
「早く子分の印持ってこいよぉ!」
このガキのニヤつきそばかす顔がムカつく!
どうやら始めっから子分の印なんぞ無かったようだ。
俺は奥の部屋に行きドアの隙間からヘンリーの行動を観察する。
壁にスイッチ!床に階段出現!
あいつボッコボコ決定!
待ってろよ!
あいつ泣かす!
ぜってぇー泣かす!!



<ラインハット近郊>

父さんを見失いました。
ヘンリーを追って下へ降りたら、ならず共にヘンリーが攫われました。
ざまぁーと思ったけど、父さんの立場からしてヤバくね?
父さんに伝えたら、『まっぢーぃ?チョーやべぇーじゃーん!』(そんな言い方していません)てな事言って猛ダッシュ。
慌てて後を追ったけど父の姿はもう彼方。
途方に暮れる6歳児。
うーん…どうすんべ?

ダメ元でプックルの嗅覚を頼ってみる事にする。
「ねぇ、プックル。お父さんの匂いを辿って行ってよ」
「にゃう!」
お!言ってみるもんだな!
プックルが鼻をクンクンさせ地面の匂いを嗅ぎ動き出した。
「プックルー、辿り着いた所が可愛い雌猫の所なんてないよなぁ」
「にゃうにゃ!」
「可愛い雌猫の上に乗っかる、何って事ないよなぁ」
「にゃーにゃう!」
違う意味での雌猫ちゃんなら大歓迎なんだけど…



<ラインハット近郊>
プックルSIDE

にゃーにゃーにゃうにゃ、にゃにゃにゃにゃうにゃ。
にゃーにゃうふにゃあん。
「プックルー、まだかかるぅー…」
「にゃうにゃーん!」
「本当ー!よかったー」
にゃうにゃうにゃにゃにゃーん、にゃうふにゃにゃおん。

プックルSIDE END



<古代の遺跡>

その部屋はアルコールの臭気で充満していた。
火を点けたら引火しそうな程、酒の匂いで充満する部屋にヘンリーを攫ったならず者共が酒盛りをしている。
「いやー、あの王妃は相当の悪だなぁー!」
「全くだ!『第一王子を始末しろ!』なんて、女はおっかねー!」
「でも、殺すのは勿体ねーっての!奴隷として売れば更に金が入る!わっはっはっは…ん!なんだこいつ?おい、ベビーパンサーと一緒にガキがいるぞ!?」
1人の酔っ払いが俺の存在に気が付いた…遅っ!
「なんだお前、もう酔っぱらっちまったのか?」
「ベビーパンサーと一緒にいるのなら、ガキみたいに見えるモンスターだよ!」
うわぁ~、こいつら殴りてぇ~。
「おい!ガキ!」
酒飲んで大騒ぎする中、一人が俺の肩を掴み酒臭い息で話しかけてきた。
「俺にはよぉ…生きていればお前さんぐらいのガキがいたんだよ。でも貧乏でよぉ。病気になっても助けてやれなかった…」
「………」
「早く、ここから逃げろ!素面に戻ったら俺もこいつらの同類なんだ!さっさと消えろ!クソガキ!」
小声で俺に囁くと俺の事を突き飛ばし、また酒を浴びる様に飲む。
俺は、父さんを探す事にする。
今はそれしか出来ないから…



<古代の遺跡>
ヘンリーSIDE

ちきしょう…
俺、ここで死ぬのかな…
きっと俺の事なんか誰も助けにこないだろうしなぁ…
リュカって奴も怒ってたもんなぁ…
攫われた事なんか誰にも言わず、俺の事なんか見てない事にするだろうなぁ…
お父様…お母様…
ん?声がする?
あの、人攫い共か?

ヘンリーSIDE END



<古代の遺跡>

俺はビビッてるヘンリーの為に、大声で『365歩のマーチ』を歌いながら歩く。(でも2歩下がらないけどね)
父さんが追っ手を蹴散らしている内に、俺はヘンリーを連れて出口まで向かう。
いやぁー、父さんがいると心強いね!
俺はさっさと安全な所へ避難ですよ。
「おい!歌うのやめろよ!奴らに気付かれるだろ!」
相変わらず生意気なヘンリーに、笑顔でデコピン。
「あいた!」
「んも~。ビビッてるヘンリーを和ませてるんじゃないかぁ~」
「ビビッてねーよ!ってか、呼び捨てにすんなよ!」
生意気なヘンリーを、遺跡内に流れる水路に落としてやろうと思った時、
「お~っほっほっほ。いけませんねぇ~。逃げようなどとしては」
と、目の前に紫色のフリーザ様みたいな喋り方する男が現れた。

あれ!?こいつどっかで見た様な…ま、いいっか!
「はい!ごめんよ~」
俺は手を顔の前で縦に振り、紫フリーザの横を通り抜けようとした。
その瞬間!
(ドカッ!!)
もの凄い衝撃が俺たちを襲う!
後方に吹き飛ばされプックルとヘンリーが気を失う。
何をされたのか全く分からない!?
「ほ~っほっほっほ。逃げては、ダメですよ」
まずい!
こいつは強すぎる!
俺では太刀打ち出来ない!
どうする!どうする!!
俺はヘンリーとプックルを抱え、遺跡の奥へ逆進した!
父さんの元へ!父さんさえいれば何とかなるから。
だから………


<古代の遺跡>
ヘンリーSIDE

パパスさんが、モンスター2匹に嬲られている。
まともにやり合えばパパスさんの方が強いだろう。
いや、実際勝っていた!
しかし、紫の魔道士がリュカを人質に取った!
リュカは俺を抱えて逃げようとしたため、奴らにやられた。
リュカ一人なら逃げれたに違いない。
その為パパスさんは奴らに反撃が出来ない。

「お、お父…さん…負けない…で…た、戦っ…て」
リュカは気が付いていた。
あんなにボロボロになっても…
「お、お父さ…ん…僕…の事は…い、いいから…お…願い…負…けないで」
しかし、パパスさんはもう戦えない…体中から血を流し手足を切り落とされている。
「リュ、リュカよ、聞こえるか…私はもうダメだ…お前の母は生きている!魔族に攫われ…そ、そこの、ゲマに攫われまだ生きている!私に代わり、母を…マーサを助け出してくれ!だ、だから…死ぬな!生き延びろ!!」
力強い声だ!
リュカを、子を思う父親の声だ!
「ほほほっ。子を思う親の気持ち。いつ見てもいい物ですねぇ~。しかし安心して下さい。この子達は、この後一生、奴隷として幸せに暮らします。光の教団の奴隷として!」
そう言うとゲマは巨大な火球をパパスさんに叩きつけた。
轟音が響き渡り、パパスさんの身体は跡形もなく消え去った。
俺はこの日を、この瞬間を、忘れない。忘れられない…忘れてはいけない!

ヘンリーSIDE END


 
 

 
後書き
このシーンは何度プレイしても目頭が熱くなります。 
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