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DQ5~友と絆と男と女  (リュカ伝その1)

作者:あちゃ
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7.老人を労ろう。幼子を労ろう。両者が対峙した時はどっちを労る?

<レヌール城>

ソフィアとエリックという、二人の幽霊に出会った。(お化けと幽霊の違いって何?)
城に住み着いたモンスター達のせいで静かに眠る事が出来ないらしく、モンスター退治の依頼を請け負った。(モンスターとお化けの違いって何?)
依頼とか言ってるけど、もちろんロハだ!(ロハとは、無料奉仕の事だ!)

そんな訳で俺たちは今、台所へたいまつを探しに来ている。
どういう仕組みかよく分からんが、1フロアだけ真っ暗で何も見えないフロアがある。
そこにモンスター達の親分がいるらしく、たいまつが必要なのだ。
で、何故たいまつが台所にあるかと言うと………それもよく分からん!
世の中分からん事だらけだ。

「ねぇ…アレ、何やってるの?」
ビアンカが不思議そうに台所の中央を指差す…
そこには、コックの幽霊がガイコツにど突かれ料理をしている。
「料理…?」
「お化けが料理してるの?」
「いや、違うよ。料理しているのは幽霊のコックさんで、それを強制してるのがモンスターのガイコツだよ」
「じゃぁ、お化けは何処に行っちゃったの?」
あれ?そう言えばお化けの存在が、どっか行っちゃった。
よく分からん!
料理に夢中(?)のコックとガイコツ共を無視し、難無くたいまつを手に入れた俺たちは親分ゴースト(本名知らん)の元へ急いだ。


暗闇の中玉座には、貧相な爺が座っている。
「あんたが、この城の親分?」
「おぉ、そうじゃ!元気な子供達じゃのぉ。どれ、旨い料理をご馳走してやる。もう少し近くに来なさい」
行く訳ねぇーだろ、ボケ!
そんなくだらん罠に引っかかるか!
「なんじゃ?ワシの事が怖いのか?恐がりなガキじゃのぅ」
「こ、怖くなんてないわよ!」
安売りの挑発に、簡単に引っかかったビアンカが、親分ゴーストの方へ1歩踏み出す。
「ちょ、ビアンカ!」
「もっとも、食材はお主らじゃがのぅ」
そう言うと床が抜け、俺たちは奈落へ落ちる。
うそ~ん!?

ちょ、この高さは、洒落にならんぞ。
最悪死ぬし、良くても骨折する。
俺はビアンカを抱き寄せて、タイミングを見計らい地面に向けて風だけの『バギマ』を放つ。落下の勢いを押さえた俺は、ビアンカを抱き抱えたまま背中から地面に落ちた。
受け身をとる事が出来なかった為、かなり痛い!
「ビアンカ!大丈夫!?ホイミ!!」
俺はビアンカに怪我がないか確認しつつホイミを唱える。
何か今日俺ビアンカの身体触りまくってるな。
「大丈夫よ、ありがとうリュカ!」
ふ~…どうやら怪我は無い様子だ…

取り敢えず一安心した所で、俺は周りを見渡す。
コックの幽霊とガイコツ共が対照的な反応でそこいいる。
コックは驚き戸惑い、ガイコツ共は喜びはしゃぐ。
「わ、私には出来ない!子供を料理するなんて!!」
あ゙?…料理?
「ごちゃごちゃ言ってねぇーで、さっさと取りかかれ!」
ガイコツ共にボコられ、ベソをかきながら俺たちに、塩・こしょう・その他調味料を振りかける。
「ちょ、やめて!ハックシュン!」
「いやー!!お塩が目に入ったー!!」
俺とビアンカは何だか判らない状態になっていた。
「よーし!ここで仕上げに、俺たち特製のソースをぶっかけろ!」
「「「「おお!!」」」」

ハッキリ言おう。
俺は綺麗好きだ!
そりゃぁ、旅をし洞窟・廃屋を探検し、戦闘で地べたを転げたり、泥沼の中に入ったりするのは仕方がない。我慢できる。
しかし……だからこそ、こんな意味のない、しかも生臭いソースなんかで汚されるのが、我慢できない!!
「よーし、食いまくるぞー!」
「バギマ!!」
油断しまくりで近づいてきたガイコツに向けて、俺はバギマを唱えた。
怒りで加減が出来ず、ガイコツ共だけでなく壺・皿・鍋等、あらゆる物を巻き込み台所をカオスにした。
振り返ると、へたり込み目を擦るビアンカに躙り寄るガイコツ共が、まだ4体いたのでバギマを唱えようと手を翳す。

いや、いかん!ビアンカを巻き込む。
慌てて剣を抜き放ち、ガイコツ共に飛びかかる。
1体、2体、3体、4体!
ほぼ瞬殺!ガイコツ共を蹴散らし、ビアンカに駆け寄る。
腰の袋からきれいなハンカチを取り出し、ビアンカの顔に付いた生臭いソースを優しく拭き取る。
やっと目を開ける事が出来る様になったビアンカは俺の顔を見ると、自分のポーチからハンカチを取り出し、俺の顔を優しく拭いてくれた。
このシーンだけ見ると微笑ましいのだが、ともかく生臭い。
また怒りが沸々と沸いてきた俺は、俺の顔を拭くのを遮り、ハンカチを持ったビアンカの手を握り、あのクソ爺の元へ駆け上がった!



ビアンカの『メラ』でたいまつに火を灯し、玉座の間を見渡す。
俺は勢い良く玉座の間の扉を蹴破り、室内を隈無く見渡す………が、居ない。
あのクソ爺、何処行きやがった!
背後のテラスで気配を感じた俺は、テラスへのドアを蹴破りテラスへ躍り出る。
そこにはヤツがいた!
「なんと!!ガイコツ共はお前達を食い損ねたか!?ならばワシが食って…うげ!!」
ヤツの台詞を聞きもせず、俺はたいまつを下段の構えからヤツの股間に振り上げた!
振り上げた勢いで、炎こそ消えたがたいまつの先は、まだ高温だ。
『ジュッ』とゆう音と共にヤツの股間から焦げ臭い臭いがする。
「こ、ここは…反則…じゃろ!?」
そう言うと、その場にうずくまり身悶える。

怒りの収まらない俺は、うずくまるヤツをたいまつでボコ殴りにする!
「ちょ!やめて!!老人を労って!!」
「やかましい!幼児虐待しておいて舐めた事言うな!!」
「ちょっと!リュカ!やりすぎよ!リュカ、やめたげて!リュカ!リュカぁー!」



結論から言うと、俺は許してやった。
ビアンカにマジ泣きをされ手を止めた。
『女を泣かしちゃイカン!』これは俺の以前の親父が言っていた言葉だ。
『女に泣かされても、女を泣かすな!』女で苦労した親父の、ありがたい言葉だ。
いったい何があったのかは知らんが…話を戻そう。

とにかく、「もうしない。心入れ替える」等と言っていたので見逃してやった。
去り際に「あんた、立派な大人になるよ」と嘯いていたので、顔に唾吐いてやった!
ソフィアとエリックが出てきて、「ありがとう。これで静かに眠れる」とか言って俺とビアンカの服を一瞬できれいにしてくれた。
こんな便利機能があるのに、お化けはどうにも出来なかった様だ。よく分からん。

帰ろうとすると、床に落ちてた玉を踏んでしまい、盛大にすっころぶ!
「いってぇー!!誰だよ、こんな所に物置いたヤツは!」
金色に輝く宝玉を拾い、悪態を吐く。
「うわぁー…綺麗な宝玉ねぇ…」
こんな物ここにあったけ?
「きっとお礼にくれたのよ!リュカが頑張ったんだから、リュカが貰っていいんじゃない?」
確かに綺麗な宝玉だ!お言葉に甘えて貰うとしよう。
サンタローズに戻ったら、フレアさんにプレゼントしちゃおうかなぁ~。
『まぁ~、綺麗な宝玉!でも私はリュー君の宝玉に興味があるの♥』な~て言われたりして。
そんな馬鹿妄想を繰り広げつつ、アルカパへの帰路についた。




<アルカパ>

俺は朝一から、あの悪ガキ二人組の元へ向かった。
夜明け前には帰ってくる事が出来たが、町の入り口の兵士に見つかり、ちょっと怒られたが父さんには気付かれてなさそうなので、少しだけ眠る事にした。
数時間後、再度ベッドを抜け出し出て行く。
おかしいな?父さんがまだ寝ている?早起きな人なのに?
途中ビアンカと合流し、池の中の小島へ向かう。

「さぁ!約束通り、レヌール城のお化けを退治して来たわよ!その猫さんを放しなさいよ!」
正直、証拠なんて何もない。
ごちゃごちゃ因縁付けてきたら、ぶっ飛ばそう。
「よし!お前らも頑張ったし、認めてやるよ!」
え!?納得するの?
「でも、すげーよなぁ!大人達みんな噂してるぞ。子供二人でお化け退治したって!」
噂広まるの早!
まぁいい…好都合だ。
俺は悪ガキ二人組から猫をひったくると、無言でその場を後にする。
この二人組はビアンカに気があるみたいだから、無言の圧力をかけて俺の女に手を出させない様にしておく。



 
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