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DQ5~友と絆と男と女  (リュカ伝その1)

作者:あちゃ
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2.7転び8起きって言うけど、7回転んだら7回しか起き上がれない

<ビスタ港近隣の森>

俺は今、3匹の魔物に囲まれている!
魔物と言ってもスライムだ!
こう言ってはなんだが俺は同年代の子に比べるとかなり強い!
父さんと旅をしてきた事もあるが、何より父さんに戦闘訓練を解かされているのだ!
剣術も基本的な部分ならほぼ問題ないし、魔法も使える!
『バギ』という風を操る攻撃魔法だ!
父さんが言うには俺のバギは一般のバギより威力が高いそうだ。
本当かどうかは定かではない。
ちょっとは親馬鹿が入っているかもしれないけどね。

等と考え事をしていたら、後ろからスライムにど突かれ前のめりに転んだ!
ハッキリ言おう!
戦闘訓練をしていようが、魔法を使えようが痛い物は痛い。
痛いのは嫌いです!
これ以上ど突かれては堪らないので、素早く起きあがりスライムに手を翳し魔法を唱える!
「バギ!」
2匹のスライムに向かい風が巻き起こり、真空の刃がモンスターを切り刻む。

しかし俺の事をど突いたスライムは離れた所にいた為か魔法の影響を受けず再度、俺に襲いかかってきた!
だが俺はスライムの攻撃を危なげなくかわすと、持っていたひのきの棒で力一杯攻撃をする。
勝負は着いた。
力尽きたスライムが泡状に消え去り、後にはゴールドが現れる。
これがこの世界の通貨だ。
仕組みはよく分からんが、こうやってお金を稼ぐ事が出来る。

俺はゴールドを拾い集めていると背後から父が現れた。
「リュカよ、見事だったぞ!まぁ、スライム程度なら楽勝だな!」
どうやら初めから見ていたらしく、もし危険になれば助けるつもりだった様だ。
「しかし、楽勝だと思っても油断は禁物だぞ!一撃貰ってしまった様だな!」
そう言うと俺の服に付いた泥を叩き落としながら魔法を唱えた。
「ホイミ」
暖かい光が俺を包み、戦闘で受けた傷を癒す。
「ありがとうお父さん!ちょっと考え事をしてたから失敗しちゃった!」
「ん?考え事?さっき出会った女の子の事かな?可愛らしい子だったな!リュカはああいう子が好きなのかな?」
俺は流石に赤くなり俯いてしまった。
フローラ自身の事よりフローラのパンツの事の方が気になってしかたない!
父さんは俺の反応を年頃の男の子の反応と勘違いしたらしく、嬉しそうにサンタローズへの帰路を促してきた。





<サンタローズ>

日が傾き影が主の身長を超える頃、俺たちはサンタローズの村に帰り着く事が出来た。
きっと父一人なら、もっと日が高い内に到着したのだろうが俺に合わせた為にかなり時間がかかってしまった。
もっと努力をせねばと少々の自己嫌悪に浸っている中『パパス凱旋』の報は村中に広がり、村人達の殆どが父の元に群がり「お帰りなさい」「待っていたよ」等と、皆に歓迎されていた。
100人もいないであろうこの村の村長的な父は、皆に尊敬されているのだ。

そんな人集りの中、俺はこの村で最も会いたかった人物を捜し出し声をかけて近づき飛びついた!
「フレアおねーちゃん!」
「わーい!リュー君とパパスさんが帰ってきたー!」
この人はフレアさんといい、この村の教会でシスターをしている。
年の頃なら15.6歳くらい、少し垂れ目気味だがかなり可愛いおねーさん。
何より、そのナイスバディが堪らない!

今回の旅に出る前に一緒に風呂に入った事があるのだが、その時点でかなりの物だったが2年たってグレードがアップしたね!
2年前まではZガンダムだったけど、今やZZガンダムにまで育っちゃてる!
俺は、そんなたわわに実ったオッパイに子供の特権とばかりに顔を埋めしきりに「ずっと会いたかった」的なアピールをし母性本能くすぐり攻撃をかます。
「おいおい!もうこの辺で今日はいいだろ?もうすぐ日も暮れる。つもる話はまた後日しよう」
そう言い俺を抱きかかえ家の方へと歩いて行く。
あぁ!俺のオッパイ…(お前のじゃありません!)


<サンタローズ-パパス宅>

家に入ると早々に、
「坊ちゃん、旦那様、お帰りなさいませ!」
と、叫びながら恰幅の良い男性に抱きつかれた!
「サンチョ…苦しいよぉ。」
いやマジ!ヤメテ下さい。
フレアさんの余韻が消え去るから!
マジ勘弁して下さい!

この人はサンチョ。
この家の家事全般を一手に引き受ける、無くてはならない頼れる味方。
それがサンチョです。
「おじさま、リュカ、お帰りなさい!」
振り返ると、そこには豪奢な金髪を左右対象にお下げにした、活発そうな可愛い女の子が笑顔で立っていた。
「?この子「ビアンカ!」は…」
俺はサンチョのハグから逃れ、ビアンカに抱きついた!
「あら!私の事を覚えていてくれたの?嬉しいわ!」

この子は隣の町(隣町と言っても大人の足で半日はかかる)アルカパに住む幼なじみのビアンカ。
「大好きなビアンカの事を忘れる訳無いじゃないかぁ!」
ビアンカは頬を染め、嬉しそうに俺の頭を撫でる。
その後ろからビアンカのお母さんのアマンダさんが近づいて来た。
「久しぶりだねぇ!パパス。私たちも良いタイミングで、サンタローズへ来たもんだねぇ!」
「そうか、アマンダの子のビアンカちゃんか…しばらく見ぬ間に可愛くなったので判らなかったぞ!」
ビアンカは更に顔を赤くして嬉しそうに微笑んでいる。

俺が最初に目を付けたのがビアンカだ!
今はまだロリロリだが、彼女は将来確実に美人になる!
これは間違いない!
だから、今の内から俺好みになる様に誘導していっている。
俺より2歳年上の為か、俺に対してお姉さんぶる所がある。
それを上手く利用して可愛い弟を演じ、時折男として頼れる所を醸し出す。
そうする事で将来『姉御肌的だが二人きりの時は俺に甘える』そんな美女が完成するはずだ!
これで俺の『キャッキャ!ウフフ!』な、バラ色人生が造られていくのだ!
やべー!テンション上がってきたー!
「ところでアマンダ。何故サンタローズに訪れているんだ?」
「いやねぇ…内の旦那が風邪を拗らしてねぇ…ここの薬師に薬の調合を依頼しているんだよ!」
「ねぇ!大人のお話って長いから、2階に行きましょ!」
どうやらビアンカには大人の話は退屈らしく、俺に話し掛け手を取ると有無を言わさず2階へ拉致られた!

「ご本を読んであげる!」
本棚から適当に引っ張り出してきた本を開くと俺にお姉さんぶりをアピールしてきた。
いや、別にいいんですよ!
お姉さんアピールがイヤなわけではないんですよ!
ビアンカは可愛いし眺めているだけで楽しいし。
ただ、長旅で疲れているので振り回さないで欲しいなぁ…なんて、ちょっと思っただけ!
「…あぁ!もう!この本難しい字が多くて読めない!」
と、勝手に引っ張り出した本に悪態を吐いていると、1階からアマンダさんの声が聞こえてきた。
「ビアンカ!そろそろ宿屋へ帰るわよー」
「はーい!」
元気よく答えると颯爽と階段を下りていった。
勝手に引っ張り出した本を俺の目の前に残し…かなり分厚い本を俺の前に残し…ビアンカは我が家を後にした。
疲れた体に鞭を打ち、分厚く重い本を両手で抱え本棚に戻す俺。
俺、結構綺麗好き。
とは言え、子供の身体には1日中歩き詰め+戦闘数回は堪えたらしく、そのままベッドに入って泥の様に眠ってしまった。


 
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