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千年の魂.

作者:風雅 迅
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第二シーズン〜時空大冒険〜
第七章 【ロストアビリティー】
  第二十四話《女が男になるとそりゃあ怖いもんです》

 
前書き
千魂TIME!!!

エリカティーナ・・・貫が性転換した時の名前。性転換を遂げた貫は、自分の仕事を放棄し、誰もを虜にするとんでもないメイドになりやがったのだ!!! 

 
『くっ、、、全身が痛む、ここは、一体、、、』

辺りの様子は、明かりがなくて全くわからない。ただ1つわかるとすれば俺は、拘束されている。両腕を吊られて。
俺は、それを外そうと身体を捻ったりする。しかし、身体に痛みがはしるだけで何の意味もない。

「はは、邪襲の中級船にあんな化け物がいたなんてな」

そうこの俺、ナイトは、現在、邪襲の時空艦の内部で拘束されている。
すると、目の前の扉が開き、暗闇に鈍く光がさす。

「ここです、福泉さん」

「副船長じゃない、船長だ」

大柄な男と小柄ないかにも下っ端の男が中に入ってきた。そして、何故だろうもめている。

「いや、副船長なんて言ってませんが、、、」

「貴様!強情だな!俺は副船長じゃないと言っているだろう!!!」

「いや、はぁ、スンマセン、船長さん」

「人の名前を略して呼ぶとは何事だ!俺の名前は、福泉 兆介(ふくせん ちょうすけ)だ!ちゃんと呼べ!」

「す、スンマセン、福泉 兆介さん」

「貴様!誰が副船長だ!」

俺は、そのやりとりに耐え切れず、拘束されたまま、突っ込みを浴びせる。

「面倒くせぇな!お前!!!」

その言葉で、我に返ったのだろうか、福泉と呼ばれる男が俺に向かって歩いてきて、俺の目の前で立ち止まった。

「気分はどうだ?天の遣い」

その時、思いもよらぬ言葉に俺は驚いた。それは、こいつらが、俺が天の遣いだと見破っていたからだ。先ほどとらえられたときはそんな素振りを一切見せなかったのに------一体いつ気づいたんだ?

「はい、そのローブからして確実だと思われます」

俺は、再び驚いた。こいつらは、俺のローブの意味することをおそらく知っている。
そう、このローブは、天の遣いにのみ与えられる、強度など様々なものが神の加護により強化された特別なものだ。しかし、見た目は、ただの布切れ、特に俺のものは、お世辞にも綺麗と言えるものではない。それなのに何故----------。

すると、福泉が俺に声をかけてきた。

「お前、天界の事については詳しいのか?」

俺は、正直『何故だ』と思った。邪襲の連中が、それを聞く理由が分からなかったからだ。俺の知る限り邪襲というのは、時と空間を駆け破壊と略奪をする者たちのはずだ。
それが、天界のことを聞くとは----------。
その時、俺は、最悪の事態を想像した。
そして、口に出す。

「まさかお前ら、天界を!」

その言葉に、福泉が応える。

「流石だな、天界のやつは賢いと言うが本当のようだな、まぁ、だったら話が早い、俺に天界についての情報をあるだけ全てよこせ」

福泉が、そう言うが、そんなもので喋るほど、俺は、あまくない。
俺は、福泉に言った。

「ふっ、笑わせてくれる、そんなこと言われて、喋ると思うか?天界には、俺がめちゃくちゃ金をかけて建てた家があるんだぞ?壊されたりしちゃ、たまったもんじゃねぇよ」

その言葉に福泉が笑った。

「はっ!そうか!ならば、お前は用済みだ」

そう言うと、福泉は、手のひらを俺に向けた。そして、その手には、少しずつ赤色の液体が滲み出した。

「じゃぁな!!!」

福泉が、そう叫んだ時だった。かつて体感したことのない振動が邪襲の時空艦を襲った。

ドギャアァァァァァァァァァァァァァァァアアアン!!!!!!!!

「なんだ?」

福泉は、手を下ろし、歩いて廊下に出ると爆音の聞こえた方を向いた。次の瞬間、警報と同時にアナウンスが鳴った。

〈侵入者だ!服装は白のローブ!!!幹部の人誰か!!!ぐあぁぁぁぁぁぁぁあ----------ザーーーーーーー〉

「なるほど、もう一人の天の遣いか、ナイトスキルを奪ったと聞いたが、、、まぁいい」

すると、福泉は、俺の方を向いた。

「と、言うわけで、もうちょっとじらして、恐怖を与えようかと思ったが、さっさと始末させてもらう」

すると、福泉は、廊下から再び先ほどの手のひらを俺に向けた体勢になり、手のひらに赤色の液体を滲ませる。

俺は、覚悟を決め目を閉じる。

「じゃぁな!!!」

福泉の手から鋭く放たれた赤色の液体は棘のように変形して俺に襲いかかる。
そして、赤色の液体と俺の距離が2メートルを切った時。

ヒュッ!

突如、白の光が俺の目を包んだ。
そして、次の瞬間。

ガキン!!!

ジュジャアァァァァァァァァァァアアアアン!!!!!!

物が反射する音がした後、何かが溶け、砕ける音がした。その瞬間に、ナイトは、誰が来たのか分かっていた、そして、嬉しかった。

『ありがとう、迅たち、ライトは助かったんだな、、、』

ナイトがそう思っていると----------

「ナイト!助けに来たぞ!!!」

--------それは、勇ましい男の声だった。
ナイトは、思わず声を上げていた。

「誰?」

その言葉に、ライトは、違和感を感じつつ冷静になる--------そして、心で叫んだ。

『性転換!!!』

ライトは、自分がマッドサイエンティストのせいで性転換したことを話しながらナイトをつなぐ鎖を断ち切る。

ザン!ザン!

そして、ナイトの体は自由になり、自分で地面に立つ。すると、そこにライトが声をかけた。

「悪い、また、迷惑かけちまったな、、、」

ライトのその言葉にナイトは笑顔だった。

「なに、気にすることはない、こうして二人とも生きているんだ、それだけで充分だ」

その言葉にライトは、涙しながらも、埃で姿が隠れる、福泉の方を見た。
そして、横にナイトも並び、二人とも剣を構える。

そして、ナイトが言った。

「散々痛めつけてくれたな!福泉船長!成敗させてもらうぜ?」

その言葉に反応するように、福泉の周りの埃が拡散し無くなった。

「フック船長じゃない!福泉 兆介だ!!!」

福泉は、そう言いながら、手にオレンジの液体を滲ませると、ナイトとライトの元へ突っ込む。
それに対抗して、ナイトとライトも息を合わせて剣をクロスさせながら剣先を福泉に突き立て突進する。

ガキイィィィィィイン!!!

金属同士がぶつかり合ったような音が鳴り響く。
そして、ナイトとライトは、一斉に、福泉から距離をとる。そして、ナイトが言った。

「なんだ⁉︎やつのナイトスキルは!あの液体、見た目以上に硬いぞ!」

ライトが、それに対して言った。

「俺がさっき跳ね返した、赤色の液体も硬かった」

ナイトが言う。

「なるほど、今の時点では、あの液体が硬いことと、あの液体に注意ってことしか分からないな」

そこに、福泉の放つ、棘に変形した赤色の液体が、二人を、襲う。

それに対して二人は、ライトを前にして縦に並ぶ。
ライトが叫ぶ。

「残念だったな!そう言う飛び道具系の攻撃は全て反射させてもらうぜ!」

そう言うとライトは、目の前に大きな光の壁を発生させ、宣言通り、全ての液体を無効化する。

そして、ライトが作り出した光の壁の上からナイトが飛び出し、身体を横にひねり回転をかけながら二回転ほどして福泉の頭部に剣を叩きつける。

ガシィィィィィィィィィイイン!!!

再び、激しい金属音のようなものが響く。しかし、それは、福泉がナイトの剣を受け止めたことを表す。
福泉は、ナイトの剣を掴んで離さない。
そのまま、福泉は、ナイトを地面に叩きつけようとした、しかし----------。

ナイトは、剣を手から離し、福泉の後ろへと回りこむ。体格差が幸いしたのだろう、スルリと回りこむことができた。
そして、福泉を、後ろから回し蹴りで剣をもたせたまま、ライトの方へと飛ばす。
ライトは、まだ光の壁を発生させており、福泉は蹴られて体勢を崩したまま光の壁に突っ込む。そして、勢いよく反射しナイトの方に返ってくる。

それを福泉は、利用し剣をナイトへと向け突撃しようとする。
しかし、ナイトにぶつかろうとした瞬間ナイトの目の前にも光の壁が発生し、再びライトの方へと跳ね返る。
そして、福泉はライトの方の光の壁に向かう、そこで、ライトは、地面に垂直だった光の壁を45度自分の方に倒す。それに続けて、その上にライトの前の光の壁と傾きが逆の光の壁を、ナイトの前の光の壁の上にライトの前の光の壁と傾きが同じ光の壁を発生させる。

バシン!バシン!バシン!
ドゴオォォォォォォォォオオン!!!

福泉は、光の壁に連続で跳ね返されナイトの前の地面に叩きつけられるそして、剣を持つ手の力が弱る。

「俺の剣だ、返してもらうぜ?」

ガシッ!

ナイトは、福泉から剣を取り上げた。
そして、剣先を福泉の胸へと狙いを定めると言った。

「これは、さっき俺を捕まえる時散々いたぶってくれたお返しだ、そして----------俺とライトの息はどこの誰たちよりも完璧にあっている」

そう言って、ナイトは剣を福泉に突き刺す。

「貴様らァァァァァァァァァア!!!」

グザン!!!

その剣は、しっかり福泉の心臓を貫いてた。福泉は胸に手を当て苦しむ。そして、じきにうごかなくなった。

そして、ナイトは、福泉の動きが止まったのを確認して、ライトに言った。

「よし、船長が死んで敵の陣形が崩れた今がチャンスだ!ロストアビリティーを始末して、ナイトスキルを解放させる!」

その言葉にライトも、ハッキリ返事する。

「わかった!行こう!」

そう言って、二人は、警報の鳴り響く廊下に飛び出した。


ナイトとライトのいなくなった、部屋の隅から人影が現れる。

「お、終わったのか?」

そう、下っ端だ。

「船長を、倒すとは、あいつら一体、、、」

下っ端が、福泉の前に立ちそうつぶやいていると。

ピチャッ、、、、、

水滴が地面に垂れる音がした。

そして、下っ端は、地面を見る。
そこには、緑色の液体が水たまりを作っていた。





* * *




邪襲の時空艦-下-

迅たちは、もめていた。

「どうやってあそこまで行こうか、、、」

そう、前に時空艦に乗り込んだときは、ライトにあげられた----------上げてもらったが、今回、全員が昇る術がないのだ。

迅は空音を連れて上がるのが精一杯。
エリカティーナ、龍明、風刹は、自分しか飛ぶことができない。
リンカーンとミンカーンもジャンプで邪襲の時空艦に乗ることはできるが誰かを連れて行くのは無理だ。
カインは全く飛べない。
魁斗の《空間操作》でいっきに邪襲の時空艦に乗るのもいいが、相当な体力を使うことになる。そうなれば、これから始まる戦闘で何の役にも立たなくなってしまう。
そこにカインが言った。

「なら迅が一人で行ったり来たりしたらいいんじゃねぇの?」

それに迅が言った。

「おぉ!なるほど!まず俺が空音を連れて行って、帰ってきてから魁斗を連れて行けばいいのか!」

「うん、俺は?」

迅は、とても悪い顔で言った。

「地面でのたうちまわってろ」

カインが、両手剣を片手でかつぎながら言った。
その姿は、チャイナドレスのせいか、異様なものだった。

「んだと?やんのかてめぇ!」

迅も剣を持つ。

「おぉやってやろうじゃねぇか!」

そして、二人は、お互いに飛びかかる。

そこに----------

「やめてください!!!」

エリカティーナだった。エリカティーナが手を胸に当てて、泣きそうな顔でそう言った。
それに対して、迅とカインは、飛びかかろうとしていた体勢を直しそのまま抱きつき肩を組んだ。

「なんだよ〜そんなにチャイナドレスを自慢したかったのか〜メッチャ似合ってるよ〜〜カイン君〜〜いや、カインちゃーん」

「いやいや、迅くん、もとい、迅ちゃんの方がイケてるって〜〜」

メッチャ仲良くなった。
それを見たエリカティーナもにっこりしている。
そして、エリカティーナは、気づいたように言った。

「はっ!べっ、別にあんた達が怪我したら危ないから言ったんじゃ無いからね!巻き込まれるのが嫌だから言ったんだからね!!!」

それに対して、魁斗、もとい2番手、もといスク水2番手は黙ってなかった。

「いや、2番手ならまだしも、スク水2番手っておかしいだろ!んで、迅とカインは、何で急に仲良くなってんだよ!つか、何で無理して“ちゃん”付け?意識してんのか!女であることを意識してんのか!!!」

ゴスッ!

「うるさいわよ」

バタッ!

2番手は倒れた。
その後ろにいたのは、性転換で男になったビジネススーツ空音だ。

「飛べない者は、私の前に来なさい出勤させてやるわ」

一同は、息を飲むと、一斉に邪襲の時空艦へと飛び立った、飛べる者は。
そして、残された者はげっそりとしている。

「まず一人」

空音は、のびている魁斗の足を掴み、ハンマー投げの、ように邪襲の時空艦にぶん投げた。

ドガッシャアァァァァァァァァァアン!!!

魁斗が、無事で無いのは、音を聞けば理解できた。

「次、、、」

カインは、その声に震え上がる。
そして----------

「優しくしてね(again)」

ガシッ!

空音は、そんなこと完全無視で男らしく、カインの足を掴んでぐるぐる振り回す、そして、勢いよく、邪襲の時空艦へと放つ、投げるでは無い、放ったのだ。

そう、邪襲の時空艦の破壊を目的として。

放たれたカインは、少しも威力を落とすことなく鋭く邪襲の時空艦を襲撃した。

「なんでだあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああ!!!!!!!!!!!!!!」

ドンガラガッシャーン!!!
ドゴオォォォオオオォォァオォオォォォォオオオォォオォォオォォオォォォオオオオオオオン!!!!!!!!!!!!!!

襲撃の時空艦の後方部分が大破した。 
 

 
後書き
To be continued...

あーあ、カインちゃん可哀相、、、

次回《ストーリーが思いつかない時はお餅つこう!》

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