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オズのポリクローム

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第一幕その六

「観戦はされるけれど」
「それでもですね」
「そう、ご自身ではされないから」
 スポーツをというのです。
「お部屋の中で本を読んだりお茶を飲んだりお喋りしたり」
「あとゲームですね」
「ええ、ゲームもお好きよ」
 テレビゲームやネットゲームをというのです。
「あの人は」
「そういった遊びがお好きなんですね」
「そうなの」
「遊び方はそれぞれですから」
「あの人はそういった遊びが好きなの」
「だから僕達ともですね」
「お話をしたのよ」
 お茶を飲みながらだというのです。
「最近あの人和菓子がお好きでね」
「あっ、ういろうですね」
「そう、ういろうはね」
 ドロシーもです、ういろうについて笑顔でお話しました。
「凄く美味しいわよね」
「はい、とても」
「七種類あってね」
「白と黒、抹茶に小豆とコーヒー、それに柚と桜ですね」
「七種類があってね」
 それこそというのです。
「お茶があって」
「最高ですよね」
「私も好きよ」
 ドロシーもにこりと笑って言いました。
「ういろうはね」
「そうだよね、ドロシーも和菓子好きだからね」
「ういろうや羊羹もね」
 ここで臆病ライオンと腹ペコタイガーも起きて首を起こして言ってきました。
「だから昨日もね」
「ういろう食べたよね」
「そうなの、オズマと一緒にね」
 ドロシーは二匹の心優しい獣にもにこりと笑って答えました。
「楽しく食べたわ」
「そうだよね」
「僕達もすぐ傍で見ていたよ」
「ベッツイ、それにトロットも一緒でね」
「四人仲良く食べていたね」
「そうだったんですか、そういえば」
 ここでふとです、ジョージはある人のことを思い出して言いました。
「ポリクロームさんは」
「あっ、あの娘は最近お空の上にいるの」
 彼女のお家にとです、ドロシーが答えました。
「だから昨日もね」
「おられなかったんですか」
「そうなの」
「ポリクロームさんはおられる時とそうでない時がありますね」
 神宝は上を見上げました、ポリクロームがいるその場所を。
「お家がお空にあるので」
「そうなの、あの娘はね」
 ドロシーも神宝に答えてお話します。
「王宮にもね」
「おられる時とおられない時がありますよね」
「そうなのよ」
「おられる時は、ですよね」
 カルロスも言います。
「楽しく過ごされてますよね」
「地上でもね」
「そしてお空でもですね」
「そうよ」
 そちらでもというのです。
「楽しく過ごしているのよ」
「あの、それじゃあ」
 ナターシャもお空を見上げています、今は五人共そうしています。
「お空に行けば」
「ええ、あの娘がいるわ」
「そうですよね」
「お空に行くことが出来たら」
 恵理香がここで言うことはといいますと。 
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