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オズのカエルマン

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第十二幕その六

「助けてくれたお礼は絶対にしないといけないし」
「それを考えていたけれどね」
「丁渡いいわね」
「そうだよね、ではね」
「私達それぞれがね」
「この娘達に服をあげよう」
 その中国の礼装をというのです。
「それでお礼にしよう」
「そうあるべきだね」 
 白虎も玄武の言葉に同意して頷きました。
「助けてくれたお礼は絶対に忘れない」
「ええ、ではね」 
 朱雀も頷いて言うのでした。
「それぞれ服を出しましょう」
「そしてプレゼントしよう」
 玄武は朱雀にも応えました、そうしてでした。
 玄武は四霊獣を代表して子供達に尋ねました。
「どの色の服がいいかな」
「その礼装のですね」
「色ですね」
「うん、僕達の着る服の色は決まっているけれど」
 四霊獣はそれぞれ司っている色があります、だから礼装も普段着る色の服も決まっているのです。ですが。
「持っている服の色は一杯あるんだ」
「礼装についても」
「そうなんですか」
「着ていなくても持っているんだ」
 それでもというのです。
「だから好きな色を言ってみて」
「わかりました」
「それじゃあ」
 子供達は玄武の言葉に頷いて答えました、そして。
 ここで、です。玄武はオズマとドロシー、そしてケーキ達にも尋ねました。
「君達もどうかな」
「私達にもなのね」
「礼服をプレゼントするよ」
 こう言うのでした。
「これから仲良くやっていく友人同士としてね」
「じゃあ私達も」
 オズマはここで玄武にこう返しました。
「貴方達にプレゼントをさせてもらうわ」
「お互いにプレゼントをし合ってだね」
「そしてね」
「これからの友情の証にするんだね」
「それでどうかしら」
「いいね」
 納得してです、玄武はオズマのその提案に頷きました。
「それではね」
「私達からはね」
 オズマが両手をゆっくりと上に向けて合わせてです、その合わせた掌の上にあるものを出しました。それはといいますと。
 黒い宝石、琥珀でした。とても大きな。
 その琥珀を出してです、玄武に言うのでした。
「まずはこれを貴方に」
「僕になんだ」
「そう、玄武さんだから」
「僕が黒だからだね」
「それでどうかしら」
「有り難う、こんな奇麗で大きな琥珀は」
 それこそというのです。
「これまで見たことがなかったよ」
「それでは」
「喜んで受け取らせてもらうよ」
 玄武はオズマに微笑んで答えました。
「是非ね」
「そしてね」
 その次にでした、その後は。
 蛇にも同じ琥珀を渡しました、それからは。
 青龍にはサファイア、白虎にはダイアモンド、朱雀にはルビーを渡しました。それを渡してそしてなのでした。
 四霊獣それぞれのプレゼントをしてでした、その後で。
 四霊獣はあらためてでした、皆に尋ねました。
「さて、ではね」
「どの色の礼装がいいかしら」
「そうですね、僕は」 
 まずは神宝が答えました。 
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