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オズのカエルマン

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第十二幕その七

「青が好きですから」
「青の礼装だね」
「それをお願いします」
「わかったよ」 
 青龍はにこりと笑ってです、神宝に答えました。そして今度はジョージに尋ねたのでした。
「では君は」
「僕は赤が好きなので」
「赤だね」
「その色を」
 ジョージはこの色でした、そしてカルロスは。
「今着ている服の」
「黄色だね」
「やっぱりこの色です」
「それじゃあ君はその色だよ」
 こうしてカルロスは黄色の礼装となりました、次はナターシャと恵梨香でした。
 女のこ二人にはです、蛇さんが尋ねました。
「貴女達は女の子だから」
「蛇さんや朱雀さんみたいな」
「そうしたドレスになりますよね」
「そう、私達が今着ているみたいな」
 まさにというのです。
「こうした服よ」
「そうですよね」
「それでいいわよね」
「はい」
 まずはナターシャが答えてです、そして。
 恵梨香もです、蛇さんに笑顔で言いました。
「私もお願いします」
「わかったわ、じゃあ色は」
「私は黒を」
 ナターシャは大好きな色を言いました。
「お願いします」
「黒ね」
「はい」
 まさにこの色をというのです。
「お願いします」
「私はピンクを」
「ピンクなのね」
「桃色ですよね」
「そうなるわ、桃色とはね」
 ここで蛇さんは面白そうに笑って言うのでした。
「縁起のいい色ね」
「桃色だとですか」
「そうよ、桃は中国では魔除けの果物だから」
「それで桃色もですか」
「魔除けの色でね」
 そしてというのです。
「縁起がいいのよ」
「そうなんですね」
「だからね」
「私がその色を着れば」
「とても縁起がいいわ、勿論他の皆もね」
 ナターシャ達四人もというのです。
「私達のそれぞれの色で」
「縁起がいいんですね」
「とてもね、では貴方達五人にね」
 それぞれというのです。
「服をプレゼントするわね」
「わかりました」
「それじゃあ」
 こうしてでした、五人の子供達の服の色が決まりました。ただ魔法使いとカエルマンは白虎に少し申し訳なさそうに笑って言いました。
「僕達はね」
「もうこの服があるから」
「このタキシードとシルクハット」
「これが一番気に入っているから」
「中国の服はいいんだね」
「うん、そうなんだ」
「気持ちだけ受け取っておくよ」
 他のデザインの服を着ることはないからです、だからだというのです。
「そういうことでね」
「服はいいよ」
「わかったよ、じゃあ君達には食事をご馳走するよ」
「お食事?」
「っていうと」
「ここに今料理人達を読んだよ」
 四霊獣それぞれの宮殿にいるその人達をというのです。
「彼等に作ってもらったお料理をね」
「ご馳走してくれるんだ」
「そちらを」
「そうだよ、それをプレゼントにさせてもらうよ」
 こう魔法使いとカエルマンに言うのでした、ただかかしと木樵はです。 
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