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剣聖龍使いの神皇帝

作者:黒鐡
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第1巻
  準備運動からの対ドウター戦

本来ならここで主人公の第二の力が発動するのだが、それ無しでも呆気なく終わった。確か。

『綴る、冥界に煉獄あり 地上に燎原あり 炎は平等なりて善悪混沌一切合財を焼尽し 浄化しむる激しき慈悲なり 全ての者よ 死して髑髏と還れ いざや火葬の儀を始めん』

第三階梯闇術《火葬(インシネレート)》は燃え盛るが、俺の火炎放射はそれを越えるように奴は火だるまとなる。呼吸は体内に侵入した炎で声帯から肺までもやられているので、断末魔を叫ぶ事さえも許されていない。その苦痛は想像を絶している。奴は己の肉体を硬化する金剛通だったとしても、熱量までは耐える事は不可能だからだ。プラーナを使おうとしても、俺の魔力が生んだ炎は鎮火する事なく屑や下種の根を止めようとしていた。ただし黒魔が使う魔力(マーナ)ではないから、消火可能だけどね。

「救護を!」

審判役の田中教師が叫び、見学席から雪崩れ込むようにしてくるが生憎結界を張っていて、ここまで来れないようにしている。ここは異空間でも俺の力で、ここは結界の中とも言える。桜花と沙紀はやっと出番だと思い、こっちに来てから田中教師と屑野郎を見学席の方に向かわせてから俺はここからが本番だと思いながら再び戦闘態勢に入る。

「悪いがここから先は、俺達ソレスタルビーイングの仕事ですんで、部外者は結界の中には入れませんよ」

見学席に屑野郎を運んだので、さっさと燃える奴を黒魔の教師達が水の闇術で消火し、一緒に結界外に出た田中教師が外へと運び出す。そして沙紀のカウントダウンによって俺らの目の前にゲートが出現した事により、残っている者達にとっては噂のドウターが出てくると思っていた。

「諸葉!何が来るの?」

「あのゲートはね、ドウターが来る門なのよ漆原」

そして門が開放された事により、大量のドウターが出現した。残っていた生徒や教師は、あれが噂のドウターだと知りながらも逃げようとしなかった。灰村諸葉としての初陣がこことは思わなかったが、俺はやっと本気が出せると思い左手にある籠手を呼び出した。

「ドライグ、やっと本気が出せそうだぞ?」

『久々の禁手化のようだが、加減は任せろ。ここを崩壊させたくないもんな、ラードゥンはどこ行ったんだ?』

「ラードゥンさんなら、見学席の方にいますよ。ここ全体を結界張るなら、あそこがいいそうで。あとはサツキさん達に説明するそうですよ」

「なるほどねぇ、ま、コイツらが出たら出番だもんな。クロウにダハーカは奴の動きを止めてくれ、グレンデルは桜花と沙紀と共にうまく連携しとけ」

「了解したぜ!諸葉の旦那」

「さてと、行くぞ!禁手化!」

『Welsh Dragon Balance Breaker!!!!』

赤い閃光と共に、諸葉がいたところには赤い鎧を着たであろう者が立っていた。サツキと静乃は中に入ろうとしても結界で入れないようにしたので、見学席で結界を張り続けるラードゥンに質問をした女教師と女の子がいたけど。

「あなたは何者なの?」

「私の名はラードゥンと言いまして、主に結界や障壁を得意とするドラゴンですよ」

「ドラゴン!するとあそこにいる男性もドラゴン?」

「ええそうですよ、彼らは皆ドラゴンではありますが、赤い鎧を装着した我が主の方が凄いですからね。あれは赤龍帝の鎧と言いまして、分かりやすく言えば神皇帝と言えば分かりますよね?この学園の校長先生」

「神皇帝・・・・創造神黒鐵の力を分身として現世の人間に送り込んだというあの力を持っているという事なのかしら?」

ラードゥンは頷きながら、俺らを見ていると赤龍帝とグレンデルが拳と蹴りで、出現するドウターを一捻りだ。クロウとダハーカは動きを止めながら、桜花と沙紀はISを展開してインフィニットジャスティスとサバーニャとなり、乱れ撃ちをしながら近接格闘術で葬る。そして門から現れたのは、番人とも言えるゼットンだった。

「やっと出現したが、一発で終わらせてやるぜ!」

剣を抜いてから、剣劇をしていた。俺が剣を抜いて戦うのを初めて見るサツキと静乃は、ラードゥンと校長先生が会話していたのを聞いていたが諸葉がまさかの神皇帝だと言うのは初めて知った事だ。神皇帝は、入学して初日で教えられたが創造神黒鐵が前世の記憶を持つ《救世主(セイヴァー)》という特別な人間を創ったのがその神様。

「ラードゥンとか言ったけど、諸葉はアンタの何?」

「私は主に結界や障壁を得意としますからね、もちろん他のドラゴン達も我が主の中にいます」

「中と言う事は、人間の中に居る事なの?」

「正確に言えばあの緑色の宝玉の中にいますね、我々神龍はね」

そう言いながらゼットンとの戦いを終わらせた後に、門だけが残ったので最後に言った。

『闇より暗き深淵より出でし―其は、科学の光が落とす影!』

重力球を撃とうとした時に十枚はある魔法陣を潜りながら、門の中に入って行った。数分後に完全にゲートを消滅したのだった。なので結界を解除した後に、ラードゥンは主である諸葉の元に向かった。残った生徒はサツキと静乃以外にもいたが、こちらに来るのはサツキと静乃に校長先生と女の子だった。

「ふう~、やっと戦い終えたという感じだぜ。桜花も沙紀もお疲れさん、お前らも戻れ」

「諸葉!凄かったよ、やっと本気を見た気がする」

「ホントに凄かったわ、先程の戦いがまるで準備運動のようだったわ」

「ありがとさん。戦った甲斐があったな、ま、今は赤龍帝の鎧を解除したいのだが・・・・」

「ちょっと待って!少し観察させて」

と言う校長先生が、色々と観察していたけど後ろにいた女の子がこちらに来て言う。

「すっごくカッコよかったよ!!!」

「・・・・ありがと、と何している?」

十歳ぐらいの女の子が俺の足元に手を触れると、何やら回復系統のをしてくる。

「これで痛いの飛んでったよ」

校長先生がいたが、女の子は背中に隠れるが、後ろから顔だけを出す。

魔力(マーナ)でも通力(プラーナ)でもない力だったけど、これが噂の神皇帝なのよね?」

「そうだ。俺の事はそう呼ばれているが、この力でも一部と言っていいほどだ。さてと、フィールドを直すか」

指を鳴らすと地面が割れたアリーナはいつの間にか戦う前となっていたので、驚いたが久々に禁手化したので、もう少しこのままにしたかったが、相手いないので解除。黒の戦闘服だったが、汗をかかずだったので俺の力は未知数だと言われた。そんで俺が神皇帝だと知れたからなのか、校長先生も納得の強さを持った者だと思ったらしいな。 
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