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ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories

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SAO編 Start my engine in Aincrad
Chapter-6 圏内事件
  Story6-6 黄金林檎

シャオンside

翌日、天候パラメータはあいにくの雨。

うーん……萎えるわー。



午前8時半、俺は『9時に57層転移門前』という待ち合わせ時間に遅れないよう、部屋で準備していた。

今日は多分フィールドに出ることはないので、私服を着る。

黒のYシャツに同色のスラックス、蒼のベストとネクタイ。そこに黒縁メガネ。

これが俺のSAO私服スタイル。


と準備していると、時間が過ぎていたので一応剣をアイテムストレージに入れて52層 ソーレンスの家の扉を開けた。


ガチャ


家の前に……女の子がいた。



それがフローラだと気づくのに3秒ぐらいかかった。



「シャオン君、おはよ♪」

「あ、ああ……おはよう」



言葉を失うくらい……可愛い服でした。

ピンクのキャミワンピに白のジャケット。
髪は下ろしていて、白のカチューシャ。


現実世界だったら俺鼻血出して失神してるわー……

「シャオン君……カッコいい」

「フローラも可愛いよ」

「…………」

フローラの顔真っ赤だ。可愛いな。

「んじゃあ、行こうぜ。

キリトたちが待ってる」

「うん!」



俺たちは57層転移門へと向かった。















◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆













第3者side

午前9時、転移門前にはいつもの格好のキリトと私服のアスナがいた。

そこに現れたシャオンとフローラ。

「あ、シャオン君……って」

「おう、フローラ来たか…………」

――シャオン君めちゃくちゃカッコいいんだけどbyアスナ

――フローラ可愛いすぎるbyキリト

待っていた人たちは現れた人たちのオシャレ度に呆然としていた。

「フリーズしてる…………」

「そうだね…………」




だんだんと周囲の声が大きくなる。

こんな声だ。

『え、あれシャオン?』

『すごくカッコいいんだけど!』

『あー…………でも隣にいるのフローラでしょー』

『いいなぁ…………最高のカップルだよー』

『フローラも可愛いしね…………』



だんだん恥ずかしくなってきた二人。


「早く時間過ぎてほしい」

「私も」


二人はフリーズしたアスナとキリトを連れて近くのカフェに行ったのだった。















◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
















午前10時、4人はヨルコと再び会っていた。

彼女も十分危険なので放っておけなかったのだ。

そして、昨日の刀匠の名を確認する為もある。

「ねぇ、ヨルコさん。グリムロックという名前に心当たりある?」

アスナがその名を口にした瞬間。

ヨルコの体が飛び上がるように揺れた。

そして、表情を暗めながら頷き

「はい……昔、私とカインズが所属していたギルドのメンバーです」

そのヨルコの言葉を聞いて、いよいよ真相に迫ってくる。

そんな感じがした。

それはキリトも同様のようで。

「実は、あの黒い槍、鑑定したら作成したのはそのグリムロックさんだったんだ」

「!!」

思わず口を覆ってしまうヨルコ。

「何か思い当たる事があるんですか?」

「はい。あります」

ヨルコは、表情をまた変えた。

それは、申し訳なさそうな、感じの暗い表情。

「昨日、お話し出来なくてすみませんでした。

忘れたい、あまり思い出したくない話だったし……でも、お話します。


そのせいで、私達のギルドは消滅したんです」

ヨルコが語りだしたその時、まるで空が泣いているように、雨がポツポツと降り注いでいた。















◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

















それは、ヨルコ、カインズの2人が所属していたギルド。

ギルド名は『黄金林檎』


半年前、たまたま遭遇したレアモンスターを討伐したら、敏捷力を20上げることが出来る指輪をドロップしたのだ。

それはかなりのレアアイテムだと言えるものだ。

その指輪は、ギルドで使うか、売って儲けを分配するかで意見が分かれた。

結果は3対5で売却。

そして、有効にかつ、大きな金額で取引してくれる前戦の競売屋に委託する為に。

そのギルド黄金林檎のリーダーであるグリセルダが一泊する予定で出かけたのだ。





しかし、彼女が帰ってくる事は無かった。









「後になって、グリセルダさんが死んだ事を私達は知りました。どうして死んでしまったのか。今でもわかりません」

ヨルコの表情は暗い。

当然だろう。

ギルドのリーダーが、仲間が死んでしまったのだ、その理由がわからないのなら尚更だ。

「転移門を利用する以上は、その街への直通。そして、売却が目的ならば圏外に出る必要性も無いから、考えられるのは1つだな」

シャオンは話を聞いてそう言う。

「睡眠PK……」

フローラも表情が強張る。

「半年前だったらまだ、手口が広まる直前の時期だわ」

アスナもそう答える。


だが、分からない点もある。

「偶然にしては話が出来すぎてるよな。

そのグリセルダと言うプレイヤーを狙ったのは、指輪の事を知っていたプレイヤー。

つまり……」

「………」

ヨルコはシャオンの言葉を聞いて再び表情を落とす。

そして……

「黄金林檎の残り7人のメンバーの誰か……」

キリトが口に出していた。

「中でも怪しいのは売却に反対した人かな」

「指輪を売却される前に、グリセルダさんを襲ったって事?」

「状況から考えたらその線が濃厚だろうな」

ここまで、話が見えればもう間違いないと思える。

「ああ、そうだな。

そうだ、グリムロックさんと言うのは?」

キリトがヨルコにそう聞く。

「彼は、グリセルダさんの旦那さんでした。勿論、このゲーム内のですけど」

ヨルコは、悲しくもあり、懐かしくもあるその容姿を頭に思い出しながら話す。

「グリセルダさんは、とっても強い剣士で、美人で頭も良くて……
グリムロックさんは、いつもニコニコしている優しい人で、とてもお似合いで、仲の良い夫婦でした」

そして皆の正面をはっきり見据え……

「もし、この事件の犯人がグリムロックさんなら、あの人は、指輪売却に反対した3人を狙っているんでしょうね」

そして、ここからが最も重要な情報だった。

ヨルコは、一瞬視線を逸らせたが、直ぐに元に戻し

「指輪売却に反対した3人の内2人は、私とカインズなんです」

そう、告白した。









その後、4人は残りの1人が誰かを聞く。

最後の1人、それは攻略組である聖竜連合の守備隊のリーダー、シュミット。



4人とも名前には聞き覚えが当然ある。

攻略会議では必ず顔を合わすメンバーの1人で巨大なランス使い。


知っている事実をヨルコに伝えると、会わせるという約束を交わした。


今回の事件はこの街にいた者しかまだ知らない。

シュミットが知るはずが無いのだ。

危険が迫っている可能性がある。




「聖竜連合には知り合いがいるから、本部に行けば彼を連れてくる事も出来ます」

アスナがそう伝える。

「うん。今の時間なら大丈夫だと思うし。

あ、それより、ヨルコさんを宿屋まで送っていこう?あまり言いたくないけど、危険だって思うから」

まずは、彼女の安全の確保から、とフローラは提案する。

皆もそれには直ぐに同意した。

もし、彼女が言うように反対したメンバー全員を狙った犯行なのなら非常に危険だ。

「ヨルコさん、オレ達が戻るまで、宿屋から出ないでくれ」

キリトが念を押すようにそう伝える。

ヨルコも、その言葉には重々承知のようで、一呼吸置く間もなく頷いた。

















そして、一行はヨルコを宿に送った後、KoB本部へと向かった。

「ねぇ、皆は今回の圏内殺人事件、どう思う?」

その帰り道、フローラが皆に聞いた。

「……何も考えつかないな」

「オレは、大まかに3通りだな。
まず1つ目は正当なデュエルによるもの。あの時は、見つけられなかったが、1つの可能性として考える事は出来る。2つ目は機知の手段の組み合わせによる、システム上の抜け道」

「まぁ、そんな所、でしょうね。3つ目は?」

「圏内の保護を無効化にする未知のスキル、またはアイテムの存在かな」

アスナの問いにキリトはそう答えるが

「3点目は、俺は無いと思う」

シャオンがそう答える。

「え?どうして?」

「フェアじゃないだろ?そんな仕様があったら。

SAOのシステム・ルールは、基本的に公平な仕様になっているはずだからな」

鋭い視線のまま、雲行きの怪しいこのアインクラッドの空を見つめていた。

「だな。オレも3つ目はそう思うよ」

キリトも同意。


「「……」」

アスナとフローラは2人に感心した様子だった。

この世界において、最前線の攻略組……その先頭を務めると言っても過言ではない二人。

その二人が言うのなら間違いはないだろう。


アスナはキリトの後ろ顔を見つめる。

すると自然に若干歩幅が広がりシャオン、キリト・アスナ、フローラの距離が広がった。

その距離を見たフローラはニヤっとアスナの方を見て耳打ちする。

「アスナ、キリト君の事結構頼りにしているみたいだね?上手くいってる?」

「!!」

アスナは、その言葉に反応した。

「?」

シャオンはそれに反応したのか振り返る。

「どうかしたのか?」

キリトもどうやら同じだったようだ。

「なんでもないなんでもない!」

アスナは手を思いっきりふった。

フローラはただただ笑っているだけだった。

「ちょっと、フローラ。変なこと言わないで」

フローラにだけ聞こえるようにアスナはそう言った。

「だってアスナ、あのキリト君とデュエルした時から、見てる目が変わったって思ったし。
変じゃないでしょ?

お昼寝した時も。キリト君、私も素敵だって思うよ?」

ニコっと笑みを見せる。

「っ、そ、それは……」

アスナは、否定できない。



そう、以前の攻略会議の事だ。

意見が真っ二つに分かれてしまった事があった。

その中心がアスナとキリトだった。

シャオンとフローラは、それを離れたところで見ていた。

ある程度の事だったら、フローラはアスナ、シャオンはキリトの方に付くことが多いのだが、その時はそれとは雰囲気が違った。

話し合いでは平行線となって、全く纏まらず最後には代表者間でのデュエルで決着となった。

勿論キリトvsアスナだった。

その頃アスナは、少なからずキリトの事を気にしていたのだ。

でも、その気持ちをアスナは振り払うようにデュエルを決行した。


そこで、キリトの本当の実力を目の当たりにしたのだ。

彼のこと、そこから気にかけるようにしていた。

だからこそ、会議ではしょっちゅうぶつかっていた。

受け止めてくれるからこそ、ぶつかって行った。


現実での一日を無駄にするわけじゃなく、一日一日を積み重ねているんだって強く思っていた。

「アスナは私の相談にのってくれたんだし、私でよかったら相談してね?」

フローラは優しそうな表情でアスナを見る。

「………………」

アスナは一瞬顔を赤らめた。

フローラの事はよく相談に乗った。

相談にのる、というよりはおせっかいをした、と言った方が正しいかもしれない。

それでも、シャオンと会って話す機会が断然と増えた。

「そう、ね」

アスナは顔を赤らめながらフローラを見る。

「お互い、頑張ろうね。フローラ」

「うん!」

2人はお互いを見あい……笑っていた。















Story6-6 END 
 

 
後書き
どうしてもシャオンとフローラの私服を書きたかったので付け加えで書いてしまった……

二人の私服を絵にしたい! でも美術スキル……僕0なんです。
誰か描いてくれる人を募集します。

シャオン「作者さん……俺でもちゃんと絵描けるぞ」

シャオンそれ言わないで。

シャオン「しょうがないじゃん。
ちなみに、髪の色は俺が藍+黒÷2だ」

フローラ「私は茶髪だよー」

二人が髪の色を言ったところで……次回は圏内事件にさらなる事件が。
お楽しみに!

じゃあ……

フローラ「次回も、私たちの冒険に!」

シャオン「ひとっ走り……付き合えよな♪」
 
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