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ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories

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SAO編 Start my engine in Aincrad
Chapter-6 圏内事件
  Story6-5 罪の茨

第3者side


外へと出て見ると、そこにはまだ全員いた。

4人が調査していると思ったのだろうか。

あるいは、恐怖で動けていないのか。

「さっきの一件を最初から見ていた人! いたら話を聞かせて欲しい!」

シャオンが一歩前へでて聞いた。

これだけの人数だ、誰かが何かを目撃しているはずなのだ。

悲鳴から4人が駆けつけるまで、数秒しかたっていない。


辺りの皆はざわめく。


『自分は見ていないがキミはどうだ?』


主にその手の会話しか流れていなかった。



だが、その時、1人、こちらに歩み寄るものがいた。

アスナと同じ位のロングへアーの紺色の髪の女性プレイヤーだ。

「ごめんね。怖い思いをしたばかりなのに」

アスナは申し訳なさそうにするが

「大丈夫。きっと私達が解決してみせるから。

あなたのお名前は?」

フローラは、元気付けようと限りなく笑顔で名を聞いていた。

「あっ、あの、私ヨルコって言います」

「さっきの悲鳴の主は君?」

シャオンがそう聞いていた。

声が同じだったからだ。

「は、はい。


私、さっき……その殺された人と一緒にご飯を食べに来ていたんです。あの人、名前はカインズといって、昔 同じギルドにいたことがあって。で、でもっ」

ヨルコは涙を流しながら、必死に思い出しながら続ける。

「広場で逸れてしまって……それで周りを見渡したら、この教会の窓から彼がっ……うっ……ううっ…………」



――知り合いが槍をさされ、吊るされていたのね……

フローラはそう思い、背中を摩ってあげていた。

「ゴメンね……そんな事があったのに、こんな事を聞いちゃって……」

「うん……」

アスナは、手を握ってあげていた。

「い、いえっ……大丈夫です」

ヨルコは涙を拭い、毅然とする。

「その、その時に、誰かを見なかった?」

「一瞬なんですが、カインズの後ろに誰かいたような気がします」

「その人、あなたの知っている人だった?」

そう聞くが首を左右に振る。

「その……嫌な事を聞くけれど、心当たりはあるかな?カインズさんが誰かに狙われる理由に」

シャオンは、殺されてしまった以上恨みを抱かれている確立が高い、と考えていた。

暗殺ギルドの様に快楽で殺生する連中の可能性もあるが、そう言う連中は、こんな回りくどいやり方などしないのだ。

「ッッ!!!」

ヨルコは、一瞬体を震わせた。

だが、すぐに首を横に振った。
















そして、ヨルコを宿にまで送ることにした。

1人にするのは危険だとも思えるのだ。

今日、カインズという人物が殺された。

そしてその顔見知り……同じギルドのメンバーがその場にもいた。

危険だろう。

たとえ、圏内だったとしても。

「すみません……こんなところまで、送ってもらっちゃって」

ヨルコは4人に頭を下げていた。

「気にしないで、それよりも……また、明日、お話を聞かせてくださいね」

「はい」

一礼をすると宿の中へと入って言った。

「じゃあ、これからどうする?」

キリトがそう聞く。

「とりあえず、手持ちの情報を検証してみましょう?」

「そうだね。あの槍の出所を判明できれば、真相に近づけるかもしれないし」

「となると、鑑定のスキルか」

シャオンがそう言う。

「キリト、どう?」

シャオンがキリトに聞くが、左右に振る。

「アスナはスキル上げて……わけないか」

「フローラも……だよな。


なら方法は限られてくるか」

「鑑定スキル。フレンドとかに当ては?」

キリトがアスナとフローラ、2人にそう聞く。

「ん~……そーだね……武具店のリズ、かな?」

「あと、ミズキかな?

でもリズもミズキも今は一番忙しい時間帯だし、直ぐには頼めないと思うよ?」

時間的には無理そうだ、と2人は判断をしていた。

「エギルしか頼るあてがないな」

シャオンはそう話す。

「頼んでみようか」

そして、一行は第50層のアルケードへと向かった。















◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆















第50層・アルケード






エギルの店の前にて。

通りかかったら、1人のプレイヤーが肩をがっくし落としながら、出て行っていた。

「たぶん俺らの想像通りだろうなー」

シャオンはそのプレイヤーを見て呟く。

「だな」

キリトも同様だった。

そして、店の中へ入る。














「相変わらず、あこぎな商売しているようだな」

キリトは店の中へ入り、第一声を声かけた。

「まったくだよ。儲けはどんなもんかねー」

キリトにシャオンも続いた。

その場にいたのは、スキンヘッドの大男。

第1層Boss攻略を共にした男、エギルだ。

「よぉ!キリトにシャオンか。何言っている、安く仕入れて安く提供するのがウチのモットーなんでね?」

「聞き慣れないな。特に最後の部分」

「違いないな」

2人して同意見だった。

「お前ら、人聞きの悪い事言うなって」

最後には拳を合わせあっていた。

エギルは、数少ない信頼できるプレイヤーの内の1人。

頼りになる男だ。

「って!!!」

突然!!エギルは驚愕の表情をしていた。

「??」


ガシッ!!


訳がわからぬままにシャオンとキリト、2人共、エギルにカウンター内に引きずりこまれた。


「どどどど!どうしたお前ら!たまにお前らが組むコンビ以外は大概がソロなのに、今日は女連れ??しかも、アスナとフローラ!?閃光と舞姫の2人と4人パーティ??

それにキリト!お前とアスナはそれに仲が悪かったんじゃないか!!」

随分熱心に近況を聴いてくるエギル。

「お前の見えないところで俺は何回もフローラとコンビ組んでたけどな」

シャオンはそう付け足す。












「あ……はははは」

アスナは、顔を引きつらせている。

「ほんと仲いいね~」

フローラは、3人を見て笑顔だった。

若干引いてたが。














シャオンはエギルに、これまでの事を説明した。

「何!圏内でHPが0に!?」

当然だ。

HPは通常圏内ではシステム的に保護されているはずなのに、だ。

「デュエルじゃないのか?」

まず初めにそれを聞く。

それじゃないと、HPが減るわけがないと思っているからだ。

「あたりを確認した。でも、ウィナー表示がなかったんだ」

シャオンはそう答える。

皆もうなずいた。

あの場で出来る範囲では確認したが、目撃者すらいなかった。

「それに直前まで、ヨルコさんとあるいてたなら、睡眠PKじゃないよね」

「あの短期間で姿を消すのは転移結晶でも無い限りは無理だ」

シャオンもそう説明。

「それに、突発的なデュエルでもありえない。やり口が複雑すぎるからな。事前に計画されていたPKなのは、間違いないといっていい。

そして『こいつ』だ」

キリトはテーブルに出したそのスピアーを視てそう言っていた。


エギルが、そのスピアーをとり、右手でウィンドウを呼び出す。

鑑定スキルを使い、武器の詳細を確認した。

そして

「これはプレイヤーメイドだ」

そう説明。

これは、鍛冶職人プレイヤー、恐らくは≪マスター・スミス≫が作ったものだと判明した。

「本当か!」

「マジ!?で、誰が作ったんだ?」

武器の作成者から犯人の手がかりになる。

そう思い聞いていた。

「グリムロック。聞いたこと無いな。一戦級の刀匠じゃねえ。それに武器自体も特に変わったことは無い」

「案外、武器が重要な手がかり、かもな」

そして、シャオンはそう判断した。





「とりあえず固有名を教えてくれ、エギル」

シャオンは武器をエギルに返し、聞いた。

「ああ。確かにあるな。

『ギルティー・ソーン』罪の茨と言った所か」

「罪の茨、ね。少し厄介な事件になるかもな」

「な、なんで?」

フローラは驚きながらそう聞く。

「あの槍がプレイヤーメイドであり、その武器自身、特殊能力も無い。

そして、固有名は罪の茨。

これまでの光景を合わせて考えた時、狙われる可能性があるのは……」

「!」

アスナも驚愕の表情だ。

皆、分かったようだ。

「ヨルコさんが?」

フローラも、心配している顔だ。

「あくまでも可能性の話だけどな」

「いや、罪の茨。シャオンの言う事、間違いないかもしれない。
でも、彼女は宿へ送った。とりあえず今日は大丈夫だろう」

キリトも頷いていた、そしてエギルから武器を受け取り見つめる。

「あともう一つ、試してみるか」

キリトは、槍を構えた。

自分の腕を狙って貫く。

「ばかっ!!」

ガシッ!!


アスナが、その行為をとめた。

「何だよ?」

キリトは何故止めた?と言わんばかりに聞く。

「『何だよ!』じゃないでしょ!馬鹿なのっ!実際にその武器で実際に死んだ人がいるのよ!!」

アスナは凄い剣幕で怒鳴りつけた。

「いや、でも試してみないことには……」

「駄目なの!!」

フローラも声を上げる。

「キリト君はもっと考えて行動して!

アスナを心配させちゃ駄目じゃない!!」

「はっ!」

アスナは一瞬赤くなり……

「そ、そんなんじゃないけどっ!そんな無茶はやめて!この武器はエギルさんが預かっててください」

直ぐに表情を戻すと、武器をエギルに渡した。

「本当に特殊能力は無い感じだから、HPは減らないと思うけどなー」

「駄目なものは駄目!」

フローラは今度はシャオンの方へ。

それは先ほどアスナがキリトに怒鳴りつけた時の様な剣幕だった。

「あ、ああ。わかった」

押し黙った。

「シャオン君もだよ。フローラを心配させたら駄目だからね!泣かせでもしたら承知しないから!」

「………………」

お返しと言わんばかりの表情でアスナはそういったが、その奥底の瞳は真剣そのものだった。

「注意した方が良いと思う。キリト」

「右に同じだ。2人とも目が座ってるし」

男性陣は女性二人に完全に気圧されていた。

「ははは、なるほどな。お前らそう言うことだったか」

何やら言い合っている4人を見てエギルは合点が言ったようだ。















Story6-5 END 
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