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ハイスクールDxD  ~最強の兵士~

作者:みやとし
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旧校舎のディアボロス
一章
  第四話  はじめてのお仕事です!

 
前書き
前回のつづきです 

 
「取り敢えずここまでで何か質問のある方はいますか?」

俺が聞くと一人手を挙げた。それは朱乃さんだった。

「その魔章石(ましょうせき)とは誰にでも扱える物なのですか?」
「いいえ。俺と同じように魂解放(スピリット)を扱えない者にはただの石でしかありません」

そう答えると次に手を挙げたのは小猫ちゃんだった。

「その魔章石は一つしか無いのですか?いくつか他にも有るのではないのですか?」
「どうしてそう思うんだい小猫ちゃん?」
「はい。サトシ先輩は先ほど木場先輩と同じ元人間だと言いました。私はサトシ先輩が神さまになったのは多分魔章石の影響だと推測しました。ですから人間が神さままでに至れる鉱物が一つだとは考えにくいと思ったからです」

その意見を聞いた皆、俺も含めてだが「なるほど~」といった顔で頷いた。小猫ちゃんって意外と頭切れるんだな~……

「その通りだよ小猫ちゃん。魔章石は全部で七つありその全て俺の体の中に保管してあります。そして魔章石は七つそれぞれに魔力属性があります。火、水、風、土、雷、光、闇。この七属性で世界を創ったと聞いています」

そしてしばらく間が空き次に手を挙げたのは木場だった。

「魂解放は誰にでも使えるのかい?」
「それはイエスでありノーだ。魂解放は誰にでも修得できるが方法としては二つある。一つは長い年月をかけ自分に流れる生命エネルギーをコントロールすること。もう一つが無理矢理生命エネルギーを体から溢れさせコントロールすること。この二つだ、まぁ稀に生まれ持って扱える人材が居るが魂解放は基本的に短命だからあまり気にすることもない」

そして一周回りリアス先輩の番になった。

「これが最後の質問よサトシ。貴方は一体どういった経緯で人の身でありながら神になったというの?」
「……………今はその件については語りたくありません」

俺がそう答えるとリアス先輩は少し悲しそうな顔をした。

「そう、なら構わないわ。いつか話したくなったら話しなさい。………それじゃあ貴方は私たちに聞きたいことはあるのかしら?」

俺が唯一知りたかったことそれは………

「ここの世界の神″聖書の神″は一体何者なんですか?」

俺の質問に皆さんはキョトンとしていた。

「考えてもみて下さい。俺は異世界から来た住人、言わばこの世界にとっての異物排除するなりなんなりするのが普通ではありませんか?何らかの理由でこの世界に居ない、もしくは俺の存在に気づいて居ないのだとしたらまだわかりますが、もしそうではなく何時でも処理できるからほおって置いているとかだったらマジで一言いいたいですよ人を馬鹿にするな!って」

俺が少し不貞腐れていると皆さんは何故か苦笑していた。なぜだろう俺また何かずれたこと言ったかな?

「ま、まぁ良いわ。取り敢えずその件に関しては私たちは何も分からないから後でお兄様にでも聞いておくわ。どうせ私の血筋も知っているのでしょ」
「はい。よろしくお願いします」

神器(セイクリッドギア)のことも気にはなるが神のことも知らないのならこのことも知るわけがないか……このことに関しては俺独自に調べるか……

「それじゃあ次は神器を出してみましょう。出し方は分かっているのかしら?」
「ええ、左腕を上にかざし、自分の中で一番強いと思う物を想像するんですよね?」
「その通りよ。それじゃあ早速やってみて」
「分かりました」

そして俺は集中し始めた。

ここで神器について説明しておこう。神器とは「聖書の神」が作ったシステムで不思議な能力を所持者へ与える。与えられる能力はさまざまだが、発現するのに「使い手の善悪」は関係ない上、教会内でも神器の存在を知る者は上位者に限られるためか神の奇跡よりも「悪魔の業」と誤解され迫害を受ける所有者も多い。
先天的に神器を宿すのは人間、もしくは人間の血を引く者のみだが持ち主から奪い自身に移植するなどして後天的に神器を手に入れることも可能。ただし強制的に神器を抜き取られた者は大抵死亡する。手に入れた場合にしても神器の能力・力によっては元々持っていた能力が使えなくなったり神器の制御に才能のほとんどを費やすことになりかねない。それが神器である。

俺は集中しようとするが出来ない、いいや出来るはずがない。何故なら、リアス先輩のパンチラが気になるからに決まっているからだろうが―!
ここで俺と先輩の立ち位置を確認するが、先輩は部室内で一番大きく立派な机の上に足を組み座り俺はその目の前に立っておりちょうど先輩のパンツが見える位置なのである。

「少し難しかったかしら?」
「すみません………」
「まあ、幾ら神さまと言っても誰でも初めては簡単にはいかないもの。ゆっくりとやれば良いわ」
「はい………」

正直かなり悔しい。それが本音である。

その後なんでも下僕の仕事の一環としてあの胡散臭い「あなたの願いかなえます」という文字と魔法陣が書かれた紙を配りに行った。

~一時間後~

意外と早く配り終わり部室に帰った。理由は二つある一つどうにも俺はオカルト研究部に強制的に入部することになっているから。まあ覚悟していたから別に構わないが。もう一つは単純にオカルト研究部の活動が主に夜だというだけのこと。
部室に帰るとリアス先輩、いいやここに入ることになったのだからリアス部長が正しいのだと思う。というか思うことにしよう。部室に入るとリアス部長がバスタオル姿でシャワー室から出てきた。またシャワーを浴びていたらしい。

「あら、速かったのね。丁度良かったわ、さっき貴方が配ってきた紙からいきなり依頼が来たのこれも悪魔の仕事の勉強として行ってきて頂戴」
「分かりました」

俺が返事をすると部長はシャワー室に戻り着替えを済ませた。ちょうど部長が着替えを済ませると同時に朱乃さんも現れ転移用の魔方陣を展開した。

「それじゃあ、依頼主に会ったらさっき言ったように対処するのよ。あとそれから……」

部長が何かを言いかけると俺の左掌に何かを書く込んだ。それは特に痛みは無いだが何か不思議な模様が浮かび上がった。

「これはグレモリー家の家紋よ。つまり貴方が私の所有物である証よ」

それを聞いて俺は少しばかり感傷に浸っていると朱乃さんが「そろそろゲートが開きますわよ」と言ったので俺は魔方陣の中央に立った。

「あ、部長一ついいですか?契約後帰りは歩いて帰っても良いですか?色々と考えたいこともあるので……」
「分かったわ。ただし気を付けて帰るのよ」

俺は「分かりました」と返事をすると同時に依頼主のところへ飛ばされた。

     ◇――――――――――――◇

転送された場所は何とも言えない暗い部屋だった。床にはあのチラシが置いてあり確かに俺は依頼主の家に転送されたことがわかる。

「悪魔グレモリーの者です!依頼主さん居ませんか~?」

声をあげ読んでみるが特に反応は無くどうしたものかと考えていると後ろからパッチという何かのスイッチを押す音が聞こえ、それと同時に電気が点灯し振り向くとそこには一人の人間の少女が居た。

「えっと…………だ、だれですか…………?」

少女は少々戸惑っている様子だ。ここで勘違いされて警察沙汰になったら面倒だ。まあそうなってもどうにか出来はするがそれも面倒なのでこちらから簡単な挨拶をすることにした。

「初めまして俺は悪魔グレモリーの光瀬悟志という者です。貴女が俺たちに願いを叶えて欲しいと願った依頼主ですか?」

そう聞くと少女はハッとしたようでその後「は、はい!」と返事をした。俺は取り敢えず気分を変えるために「こほん」と咳払いをし続けた。

「それじゃあテンプレで言おう。俺は悪魔グレモリーの者だあなたの願い・頼みを何でも叶えよう。貴女が支払うのはただ一つ貴方の依頼に見合う物を俺に渡すことそれで契約は完了する。それで貴女の願いは何だ人間の少女よ」

と、まあこんな感じで流石に痛いかな~などと考えていると少女の頬が少し紅くなっていたような感じがしたが気にしないことにした。

「それで貴女はどんな願いがあるんですか?」

改めて聞くと少女は「は、はい!」と何故か今度は焦ったような口ぶりで返事をした。

「あ、あの!お願いです兄を………兄を助けて下さい!」
「?詳しく話してください」

少女の話を要約するとこうだ。まず少女の名は上条桜そして兄の名は上条恭介。数年前まで将来を期待されていた天才バイオリニストだったらしいがその後トラックとの交通事故に合い何とか一命を取り留め今では日常生活に支障がなくなるまでに回復した。だがしかし結果今ではバイオリンを弾くことが出来ない腕になってしまったらしい。そのことが発覚してからというもの恭介さんは部屋に引き籠りがちになってしまったらしい。

「分かりました。それで肝心の恭介さんはどこですか?」
「はい、こっちです」

案内されたのは二階の部屋だった。桜が部屋をノックすると中から男の声がした。

「桜か?」
「はい、桜です兄さん。あの、夜分遅くにすみません……だけど今日は兄さんに良い知らせがあるのでそれを伝えようと………」
「良い知らせ?」
「はい!何と兄さんの腕を事故以前のように治せる方を見つけたのでここに連れてきました!ですからまた………」
「うるさい!」

恭介と思われる声は桜を一喝した。その怒鳴り声は何かを諦めようとするようなそんな声だった。

「僕のことはもうほっといてくれ!もうこんな腕元には戻らないんだから変な期待させてまた絶望させて桜は僕に何か恨みでもあるのかい!?」
「違います!私は…………」
「もういい加減にしてくれ!僕のことはほっといてくれ!」

俺はこの事についてはこの二人の問題だから口を挟まないようにと思っていた。だがそろそろ我慢の限界だ。
俺は一歩前に出てドアの前に着くと桜が「光瀬さん?」と少し不安げな顔をしていたが俺はそれを気にせず俺の力でドアの鍵を開けた。けあぶるろうかとも考えたがそれだと後々面倒なことになりそうなので鍵を開けることにした。

「誰だお前は!」

俺が鍵を開け部屋の中に入ると恭介さんは案の定戸惑っていた。

「俺は悪魔グレモリーの光瀬悟志という者だ。貴方の妹、上条桜さんの依頼により貴方の腕を治しに来ました」
「は、いやちょっとま………」
「待ちません。拘束(バインド)

恭介さんは何か言いたいことがあったのかもしれないが聞くのが面倒だったのでとりあえず体を拘束した。

「桜さん、これから恭介さんの腕の治療を始めますので契約通り貴方は恭介さんの腕の価値と同等の対価を準備してきて下さい」
「はい!」

桜は笑顔でうなずくと家の中を駆けていった。

「それでは改めて初めまして光瀬悟志です。先ほども言った通り貴方の妹さんの依頼により貴方の腕の治療をします。申し訳ございませんが貴方に拒否権はありません」

治療に取り掛かろうとすると恭介は不安そうな顔をしていた。

「何か不安なことでもあるんですか?」
「…………っ、当たり前だろ……いきなり現れた顔も名前も知らない奴に腕を治すとか言われて不安にならない方がどうかしてる………」
「そうですか」

俺はそう呟きながら彼の首にイグニをぶら下げた。

「これは?」
「ただの治療道具だと思ってたらいい。イグニ彼の体内神経をすべて解析(スキャン)しろ。特に腕を重点的にな」
「了解しましたマスター」

イグニが喋ると恭介は目を丸くしていたが面倒なので気にしないことにした。

「あ、あの一つ質問良いですか?」
「どうぞ」
「治療って何するんですか?まさかこの部屋で手術するんですか?」
「いいえ。私の不思議な力で治します。すぐに終わると思うので貴方は天井のシミでも数えていて下さい。」

そう言いながら俺は床に座りイグニの報告を待った。数分するとイグニからの報告が来た。

「マスター解析(スキャン)終わりました。損傷個所は左手の親指、中指、薬指、小指。右手の親指、人差し指、薬指、小指。更に右腕、肋骨、骨盤、左脚の骨が複雑にくっついています。生活に支障がないのは確かですが体の内部がかなり疲弊しておりバイオリンは弾けない体なのは間違いありません」

イグニの報告を聞くと恭介はさらに落ち込んだ。それを見て俺はその表情が見ていられずイグニに一つ質問を投げかけた。

「現状は把握した。確かに今の人類では無理でも俺には出来るんだろイグニ?」
「当たり前です。もしあなたにできなければこの世界を探しても治せる人は少ないでしょう」

それを聞いた恭介は少しばかり表情がよくなったのが分かった。

「それじゃあ治療を開始します。一応言っておきますが恭介さんにはこの治療の拒否権はありません。それから念のため体には麻酔をかけておきます。安心してください失敗して治療後も体がマヒするなんて代物ではないので。それからここから手中するので失敗して余計体がおかしくなりたくなければ絶対に話しかけず動かないで下さいお願いします」

俺が強めにお願いすると恭介は「は、はい」と理解してくれたようなので助かった。
そして俺はそのあとすぐに恭介に麻酔系の魔法をかけ治療を行った。

     ◇――――――――――◇

「ンック~終わった~!」

俺は治療が終わると腕を上に挙げ伸びをした。その後すぐに恭介の麻酔を解いた。(すぐにやっておかないと忘れそうだったからというのはここだけの秘密である)麻酔を解くと俺はすぐに恭介を起こした。何故なら俺の治療はそういう身体が疲れる疲弊するなどといったような治療ではないのだから。

「なんですか?」
「治療は終わりました。どうですか体の具合は?」

恭介は最初は目を擦って少し寝ぬけ眼だったみたいだけど俺の言葉で取り敢えず目が覚めたらしく肩を回したり手を握り締めたりした。

「すごい………前と全く同じ…ううん、以前よりも体が軽くて動きやすい……」
「それは何よりです。それじゃあバイオリン一曲弾いてみてはくれませんか?俺音楽には疎いですが恭介さんのバイオリン聞いてみたいです」
「え?でもさっき腕治してもらったばかりだし、何よりご近所に迷惑が……」
「フフフ、俺を甘く見ないでください。防音用結界なんて朝飯前、腕だってもう完治してるんですから。一曲や二曲医者的に見てもオールオッケーです」
「そ、そうなんですか?そ、それじゃあ……」

恭介はそういうと物置からバイオリンを取り出した。きっとなかなか捨てられなかったのであろう。そしてケースを開けるとそのバイオリンは綺麗に手入れされていた。恭介自身は事故に合ってからほとんどケースに触ることすらなかったらしいが手入れをしてくれたのはきっと桜だろう。
その後恭介はバイオリンを手に取り演奏してくれた。その曲はどんな曲名で一体誰が、何時、どこで、どんなことを思って作ったのかわ分からない。だけどどこか懐かしくとても落ち着く。そんな曲調だった。
演奏が終わると俺は自然と拍手をした。だが俺とは別にもう一つ拍手の音がした。その音がする方向を向くとそこには桜が居た。

「す、すみません。立ち聞きなんかしてしまって………」

いきなり謝られてしまった。俺も恭介もそんなつもりは一切なかったのだが……

「俺は別に構いませんよ。それよりも恭介さんの腕と同等の価値のある物はありましたか?」
「そ、それが………」
「「ん?」」

桜は何故か歯切れが悪かった。俺と恭介が不思議そうに話しの続きを待っていると続きはある意味予想通りの答えだった。

「兄さんの腕と同等の対価なんて分からなくてまだ見つかってないんです。すみません!」
「それは、困りましたね………」

俺も顎に手を当てどうするかを考えた。基本的には対価なんて何でもよいらしいのだがあくまで願いと同等かそれ以上でないといけないと部長も言っていた。ここまでして契約出来なかったでは俺の今後の沽券にかかわる問題でもあるわけだがどうしたものか………

俺がそんな感じで唸っていると恭介が手を挙げ「あの提案があるんですが」と切り出した。

「提案とは何ですか恭介さん?」
「はい。提案というのは僕から対価を払っても構わないかということです。どうでしょうか?」
「………本当は本人からが良いんですが、いいでしょう特別に容認します。それで貴方の腕と同等の対価は何ですか」

俺が問うと恭介は先ほど持っていたバイオリンをケースに仕舞いそのケースを俺に突き出した。

「なぜそのバイオリンが貴方の腕と同等の価値があるんですか?」
「僕にとってバイオリンとは僕の人生と言っても過言ではありません。ですが僕は腕を負傷したことにより僕の人生は終わりを迎えたともいえます。ですが今回貴方にこの腕を治したことにより僕の人生にまた光が見いだせました。このバイオリンも負傷する前から使っていたものだから僕の腕と同価値かなって………ダメ、ですか?」

恭介がなぜバイオリンを選んだかを述べると俺は「ふっー」と一呼吸置き続けた。

「なるほど。ならば問題ありません、そのバイオリンは貴方の腕と同等の価値があります。俺は音楽はあまり詳しくはありませんがこのバイオリンは大事にしましょう」

そう言うと二人の兄妹は笑顔で喜び合った。俺もこれで契約を終え魔方陣ではなくその家の玄関から部室へと変えることにした。(もちろんこの家に張っていた結界も解いていきましたよ)

     ◇――――――――――◇

その帰り道のことだった。

「にしても初めての契約にしてはやたらと重かったな~部長わざとじゃないだろうな~」
「多分わざとでしょうね~きっとマスターの力量でも図ってたんじゃないですか~?あの人はきっとそういう人ですよ絶対に」
「だろうな。だが意外とそれが王としての資質でもある。部長の王としての資質の向上はこれからだろう」

そんなたわいのない話を俺とイグニはしながら帰った。だがその道中異様なオーラに襲われた。いいや気配というべきだ。その気配は忘れはしない二度も俺の目の前に現れた気配、一度目は一昨日、二度目は昨日、そしてこれが三度目その正体は、

「ずいぶんと物騒な気配を出しているじゃないか堕天使」

そこに居たのは女の堕天使だった。きっといいや絶対に悪魔である俺を殺しに来たのだろう。

「ほう、妙だな。人違いではなさそうだ何故なら足跡を消すよう命じられたのはこのカワラーナのだからな。誠に妙だ。なぜ貴様が生きている!貴様はあのお方が殺したはず!」

からわーなと名乗る堕天使は俺に向かって光の槍を投げてきた。だが、

熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)!」

俺は昨日の堕天使同様の技で光の槍を防いだ。

「グレモリー家の紋章!?」

どうやら熾天覆う七つの円環でちょうど透けている部分から見えたらしい。

「そうかドーナ・シークがはぐれと間違え返り討ちに合ったのは貴様か、ならばなおさら生かしてはおけぬ!」

するとカワラーナはまた光の槍を投影そして投降俺はそれを熾天覆う七つの円環でずっと防戦一方。勿論反撃は出来るだが俺の力はあまりにも強大すぎる。軽く力をふるっただけで街が焦土と化すことだって珍しくはない。ならばどうする奴を魂解放以外の力で倒す方法は…………
考えた。そして思いついた。そう俺にはもう一つあるそれは神器だ。それならば奴も倒せるしいきなり町が焦土と化すほどの力は秘めてはいないだろう。
だから俺は集中した。今まで約二千年以上の長くて短い今までの旅で得た知識と人の思いを振り返った。
それぞれの世界それぞれの思い、主人公ともいえる人々はみなどんな形であれ誰かを救おうとしてきた奴らが多かった。だから俺も…………

「神器よ、おれの言葉が聞こえるなら応えよ。俺はこの力ですべての世界を争いのない正しい世界へと変えるだから俺に力を貸せええええぇぇぇぇ!」

俺が叫ぶと何かに反応したようで俺の左手が光りそしてその光りは紅い籠手へと姿を変えその光りが持つ魔力がすごかったのかカワラーナは数メートルほど後ろへ飛ばされていった。

「セ、セイクリッド・ギアだと。今はこ奴を殺す前にあのお方に報告せざる得まい!」
「ま、待ちやがれ!」

俺は叫ぶがもう遅くカワラーナはどこかへ行ってしまった。

「敵魔力反応ロスト。冥界に戻ったと推測されます」
「ああ、しかしまずったかもしれないな……」
「そうですね~」

俺たちは「はぁ~」とため息をつきながら帰るスピードを挙げたのだった。

     ◇――――――――――◇

「部長ただいま帰りました~」

挨拶をしながら入ると部長は「お帰りなさい」と返してくれた。

「部長、契約は取れました。あとセイクリッド・ギアも発動できました。ですが……」

俺はセイクリッド・ギアを出し入れし部長に見せ先ほどあったことを報告した。

「なるほどな、でも困ったことをしてくれたわ。貴方が死んでおらず悪魔として生き返っていることを堕天使側に知られてしまったわ」
「すみません。やっぱり魂解放を使ってでも奴を始末した方がよかったですよね。でもそうなると下手すればあの辺り一体を焦土に変えかねないし。力の種類によっては人が二度と住めなくなるかと思って、それでセイクリッド・ギアを発動させることにしたんです」
「そう、その選択が私も正解だと思うわ。それに堕天使との接触は事故みたいなもんだ死でもいい調子に乗って堕天使を一人で相手にしようと思わないこと。貴方なら力的には大丈夫だとは思うけどそれでも何が起きるかわお互い未知数だから。分かったわね」
「はい分かりました。それじゃ俺帰るんで」

そして俺は家に帰った。

◇――――――――――◇
リアスsid

「少し言い過ぎではありませんか?彼はもとはなんであれ悪魔としてはまだ初心者なんですし」

サトシが帰った後最初に口を開いたのは朱乃だった。そう確かに彼はまだ初心者幾らこの世界について知識を得てもそれは変わりわしない。けれども、

「だからこそよ。堕天使なんかに私の可愛い下僕を盗られてたまるものですか」

私は何かを恨むかのように言ったのだった。 
 

 
後書き
すみません。少し遅くなりました~

まあそんなわけで感想、評価、お気に入り、誤字脱字の指摘お待ちしておりま~す 
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