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ハイスクールDxD  ~最強の兵士~

作者:みやとし
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旧校舎のディアボロス
一章
  第五話  神さま実力みせました

~悟志sid~

昨日の悪魔の仕事を終え帰ったのは夜2時を回っていた。帰ると黒歌(くろか)には相当心配をかけたらしく玄関で抱き着かれ泣きまくられ怒られた。要約するとせめて遅くなるなら一言くれとのことだ。後最後に夕ご飯も用意しておいてくれという全てを台無しにするようなことを言われたが取り敢えずそこはスルーしておいた。その後一緒のベットで寝るとの条件で許してもらえた。
そして翌朝つまり今日、いつものトレーニング後朝食に黒歌のお昼の支度を済ませ学校へと向かった。だがそこで小さな出来事が起こった。それは良くありそうだがなかなかそんな場面に出会ったことが無いシチュ。それは、登校時に同じくらいの年ごろの少女と曲がり角でぶつかるというものである。それが今現在この俺に起こっている状況である。

「大丈夫か?」

少女の格好はどこか清楚な服装で、その格好からシスターだということが分かった。俺はぶつかった反動で転んでしまった少女に手を伸ばす。少女は俺の手を取り「ありがとうございます」と言いながら立ち上がった。
立ち上がると偶然にも突風が吹き頭に大きな布?の様な物が飛ばされ顔がよく見えるようになり、その顔を見た瞬間俺は思ってしまった可愛いと、その後すぐにその布を取り渡してあげた。

「ありがとうございます」
「いえいえ。ところでご旅行か何かですか?ここらじゃあ見かけない顔ですが……」
「あ、いえ…その…」
「?」
「道…道に迷ってるんです、助けて下さい」

男なら人だろうが悪魔だろうが神さまだろうが美少女の頼みが断れるだろうか?いいや断れるはずがない。なので俺はこの少女に道案内することにした。

「ところでこんな町に観光か何かで?」
「いえ、違うんです。この町の教会に赴任することになりまして」
「ああ、やっぱりそうなんですか」
「親切な方に会えて良かった。これも主のお導きですね」
「そうですね、ははは」

ある意味俺がその主なんですが…
しばらく歩いていると男の子の泣き声が聞こえてきた。すると少女はその子供のもとへかけていった。どうやらこの子は怪我をしているらしい。と言っても擦り傷程度の傷だが。

「男の子がこのくらいのケガで泣いてはいけませんよ」

そう言って少女は子供をあやすと両手を擦り剥いた膝にかざすと何とそこから緑色の光を放っていた。するとその直後に俺の左手が疼いた。まるで少女の力に反応するかのように、いいや反応しているのだろうきっと少女の力の正体は神器(セイクリッドギア)だ。だが少女は天使ではなく人間。あの歳で神器を扱えるとはかなりの実力者なのだろう……
しばらくすると少女は子供の治療を終え俺の左手の疼きもなくなった。

「はい、これで治りましたよ」
「ありがとうお姉ちゃん!」
「どういたしまして。あ、すみませんつい」

少女はこちらを振り向くと少し舌を出しそう言った。正直言おう可愛いと。
少女と子供が「バイバーイ」とお互いに手を振り子供が去って行くのを見送ると俺らも少女の目的地まで先を急ぐことにした。

「それにしても君凄い力を持ってるんだね少し驚いちゃったよ」
「ですよね、でもこの力は神様からいただいた素晴らしい力なんです。そお、素晴らしい……」

少女は何故か素晴らしいという言葉を二回続けて言った為俺は思ったこの少女にはあの神器の力にはとても深い思いれがおるんだと。
しばらく歩くと少女の目的地である協会が見えた。

「あ!あそこですね!?」
「ああ、この辺じゃあ一番大きな教会と言ったらあそこぐらいだから」
「良かった~本当に助かりました~……」

少女が話している途中で俺は気がついた。あの場所から放っている敵意と仲間を誘っているような感じが。仲間を誘っている感じは最初はこの少女にかととっさに思ったがそうではないとその次の瞬間に分かった。何故なら種類は違うが俺も神、協会が神に来てほしいと思うのは当然のこと。だが同時に俺は悪魔でもある。だからこんな謎めいた変な感覚がするようだ。

「どうかなさいましたか?」
「え?ああ、いいや何でもないよ」
「そうですか?それではお礼がしたいのでどうぞご一緒に来てください。と言ってもお茶しか出せませんけど」
「いや、俺この後学校があるからさ、ほら」

俺はそう言いながらもっていたカバンを少女の前に出した。すると少女は少し残念そうな顔をした。

「そうですかそれは仕方がありませんね。私はアーシア・アルジェントと言います。気軽にアーシアとお呼びください」
「俺は光瀬悟志。悟志って呼んでくれ」
「サトシさん。日本に来てサトシさんの様な親切で優しそうな方に出会えて私は幸せです」
「大げさだよ。基本的に日本人はみんな親切で優しい人が多いから別段俺が特別って訳じゃあないよ」
「それでもです。ぜひいつかお時間があるときに教会までお越しください約束ですよ」
「分かった。それじゃあきっとまた今度」
「はい、また」

俺はそう言ってアーシアに背を向け駒王学園に足を向けた。

   ◇――――――――――◇

今日も学園での一日を終え放課後になった。そして取り敢えず部長には今朝の出来事を説明した。

「そう、そんなことがあったの」
「ええ、それで不思議に思ったのが一つ」
「なに?」
「俺が教会に近づいた時教会から敵意を感じたそれは自然なことだから何とも思いませんが、その時同時に敵意とは全く真逆の仲間意識そんなのを感じました。多分これは俺の神という体質が影響していると思いますが部長はどう思いますか?」

俺がそんな疑問を部長に投げかけると部長は顎に手を当てしばらく考えるがやはりわからないらしい。

「ごめんなさい、私にも分からないわ」
「そうですよね、すみません。俺のことは自分で調べますんで気にしないで下さい。それから教会の方にはもう立ち寄らないんでご安心を。では後ほど部室で」
「ええ、そうして頂戴」
(済まないアーシア、君とはもうお別れだな……)

俺は部長に報告を終えそのまま部室に向かった。

「今朝の出来事だが、仲間意識があったということはここの創造神もあいつと同じだという可能性が………」

俺は部室に着くなりぶつくさとソファーに座りながら自問自答をしていた。

「どうかしましたか?」
「うわ‼」

考え事をしていたせいか朱乃さんが近づいていたことにも気づかずみっともなく驚いてしまった。

「驚かせないで下さいよ朱乃さん」
「うふふ、ごめんなさいつい。それで何にそんなに悩んでるんですか?私でよければ相談に乗りますよ?」
「いえ、そんな大したことじゃないんですよ。ただちょっとこの世界の仕組みについて改めて考えていまして…まあそんな大したことじゃないですけど」
「いいえそんなことありませんわ。私なんてそんな難しいこと考えたことありませんもの。ですけど何か聞きたいことがあったら何でも言ってくださいな私もできる限り頑張りますんで」
「ありがとうございます朱乃さん。その言葉だけでも元気が出てきます」

俺と朱乃さんが話していると部室の扉が開き部長が入ってきた。

「あら朱乃、帰ったのかと思ったわ」
「部長、実は先ほど大公から連絡が入りましてこの町にはぐれ悪魔が出たそうです」
「‼分かったわありがとう朱乃。それじゃあすぐに優斗と小猫を招集して。それとサトシすぐに出かける準備なさい。害虫退治の始まりよ」

俺らは情報に合った廃墟と化したとある屋敷の近くの森にジャンプしその屋敷を目指すことにした。すると木場が話しかけてきた。

「ところでサトシ君ははぐれ悪魔については知っているのかい?」
「なぜそう思った?」
「何となくね」

木場はどことなく不思議な笑みをしていた。だが俺は取り敢えず気には止めず「ふ~ん」と流した。

「はぐれ悪魔については多少なりとも知っている。奴らはもともと俺らと同じように主が居た。だが自らの欲求のために主を殺し逃走、そしてそのまま好き勝手に暮らしているそれがはぐれ悪魔たちの大半がそんな奴らだ」
「大半って他にはどんな奴らが居るんだい?」
「いろいろいるさ、あまりの主の暴君さに逃走。もしくはその主のお蔭で自分の家族が危険にさらされるとかな」

俺がそう言うと木場はとても不思議そうな顔をしてこちらを見てきた。

「ずいぶんと見てきたようなことを言うんだねサトシ君は。本当に見てきたりして」
「実際見てるからなそう言う奴らを。まあその当時は俺には関係なかったから手を出さなかったからな、まあだからはぐれ悪魔退治はこれが初めてってわけさ」
「うふふ、二人ともおしゃべりは構いませんけどもうすぐそのはぐれ悪魔の住処に付きますわよ」

朱乃さんはそう言って目の前の屋敷に指差した。

屋敷に着くとあたりは暗く閑散としていたが確かに何かの気配はした。

「確かに居るなはぐれ悪魔」
「分かるの?」
「ええ、これでも元は神様ですから」
「そう言えばそうね」

俺と部長がそんな会話をしていると何処からともなく女の声が聞こえてきた。

「不味そうな匂いがするわ~でも美味そうな匂いもするわ~甘いのかしら?それとも苦いのかしら?」

そう言うと柱の陰から全裸の女が出てきた。

「あれが今回のはぐれ悪魔ですか部長?俺一瞬だけ痴女かと思いましたよ」
「はぐれ悪魔ヴァイス。自らの欲求のため主から逃げ暴れ回る不逞の輩、その罪万死に値する。グレモリー侯爵の名において貴女を吹き飛ばしてあげる!」
「生意気な小娘だ事。その髪のようにあなたを真っ赤な鮮血で染めてあげましょうか~?」

そう言うとヴァイスは自分の胸をもみだした。やはりこいつは痴女なのだろうか?だがよく見るとヴァイスの胸しかも乳首のあたりに魔方陣が浮き上がってきた。

「部長たちは俺の周りに集まって」
「「「「?」」」」

俺がそう言うと部長たちは不思議な顔をしながら俺の周りに集まり俺は部長たちよりも前に出た。その直後ヴァイスの乳首からビーム?の様な物が飛び出した。

「イージスの盾!」

だが俺はそのビーム?の様な物が飛び出すと同時に俺たちより一回り大きい金色に光る半透明な盾を繰り出した。
それを見ていた部長たちは呆然としていた。

「どうですか皆さん?この際だから俺の実力を知ってもらういい機会だと思うんですが部長どう思います?」
「え、ええそうね。主として命じるわ、サトシ貴方の力を私たちに見せて頂戴!」
「仰せのままに我が主!」
俺はそう言うとイージスの盾を解除しさらに前に出た。

~sid out~

サトシはヴァイスの前に立つと右腕を前に突き出した。

「どうせだいつもより派手にいくぜ!イグニ、闇色(あんしょく)七方陣set!」
「yes,mymaster」

するとサトシの足もとに黒く悪魔でさえも怯えてしまうような黒い感情が埋めくそんな七角形の魔方陣が現れた。

「我、汝と契約するものなり。我、力を求めるものなり。今古き誓いに基づきその姿を我の前に示せ!顕現せよ、絶望の象徴、闇の化身、神魔剣(しんまけん)マハー・カーラー!」

サトシが叫ぶと魔方陣から大剣が現れた。色は黒、見た目もそこいらの大剣とは変わりはしないだがその剣はまがまがしい黒と紫が合わさったようなそんな言葉にしずらいオーラを放っていた。

「マハ・カーラーフォームチェンジ、フォームスィックル。そしてセイクリッドギア!」

するとサトシが持っていた剣が鎌へと形を変え、左腕には赤い籠手が出現した。

「行くぞ、ゴミ掃除の開始だ」

サトシはヴァイスにそう挑発するとヴァイスはまた乳首ビームを出そうとするとサトシはその鎌でヴァイスの胸を切り落とした。いいやあまりの速さでヴァイスもリアスたちも切り落とされていたようにしか見えなかった。

「ぎゃああああああああああああああ‼‼‼小憎ぉぉぉぉぉぉおおおおおおおお!貴様ぁぁぁぁぁぁあああああああ‼‼‼」

ヴァイスは悲鳴を上げ、目に移ったサトシめがけて両腕で押しつぶした。だがサトシは押しつぶされておれず両手の指一本ずつでヴァイスの腕を止めていた。そしてそのままヴァイスの腕を弾くとその腕はその弾かれた反動で肩から引きちぎられた。

「それじゃあそろそろ死ね」

そう言うとサトシはヴァイスの頭上に飛び上った。

「カーズ・オブ・デッド」
「Boost」
サトシはセイクリッド・ギアからの何らかの掛け声が聞こえたがその声には耳を軽く傾けるだけでヴァイスに切りかかった。だがヴァイスには切り傷程度の損傷しか与えなかった。だがヴァイスはあおむけに倒れた。「ああ…ああああ…」と呻き全身を小刻みに痙攣させた。そして無数の切り傷が粒子の粒のように無数に中を舞いゆっくりと傷が広く深く広がって行った。

「それはこの鎌の特殊能力「カーズ・オブ・デッド」その力はどんなに浅い傷でも傷口から体が粒子まで分解さる。しかもその粒子の一つ一つが骨が折れるときの痛みに相当する痛みを生じ次第に全身に力が入らなくなり呼吸すらできなくなる。そして体が完全に粒子となり消滅し魂だけとなるがその魂は冥府にも行けずこの世を彷徨いながら死後直後の痛みを魂になっても苦しみ続けるという呪いだ。そしてそのまま死ね」

サトシはそのまま右腕を挙げた。

「大いなる暗黒の時、今、我が目の前に居る者を生という呪縛から解放せよ」

するとサトシの手の平からは黒い球体が現れ徐々にそれは大きくなっていった。

「explosion」
「グレイト・ブラック・オブ・シェルリング!」

その球体をヴァイスに向かって発射した。するとヴァイスはもう声も上げることもできず跡形もなく消滅した。

~リアスsid~

凄い。いいえ恐ろしい彼のスピードは優斗以上、力は小猫以上、魔力も朱乃以上の力を持っている。確かに彼の力は私たちの者とは違うのかもしれないだけどもし彼が私たちと同じ力を完全に習得したら?それは確実に私たちの上を行く。その時もし彼が私たちに牙を向けたら……

「…ちょう!部長!」
「え?」
「どうしたんですか部長?もう終わりましたよ」
「い、いえ何でもないわ」
「そうですか?それじゃあ帰りましょう」
「そうね、みんな今日はお疲れ様。今日は他に依頼も入ってないから帰りましょう」
「「「「はい、部長」」」」

こうして私たちは帰ることにした。彼のことについてはまた次回…いえ馬鹿ね、私の心情は自分の下僕がどんな過ちを犯してもそれが導くこと。その時は彼がどんなに恐ろしくても私は彼を全力で止める。そしてそんなことにはならないと信じる。そう私はこの時自分に誓った。

   ◇――――――――――◇

~サトシsid~

その帰り道俺は先ほどあった戦闘を思い出した。

「イグニ、先ほど俺のセイクリッド・ギアから聞こえた声でBoostとは俺がセイクリッド・ギアが出現させてからどれくらいの時間だった」
「約10秒です」
「そうか……」

そして俺が力を発動させようとしたときexplosionという掛け声が聞こえた瞬間俺の力が倍になった、あれはあのセイクリッド・ギアの能力だろう。この力は一体…俺はそのことばかり考えながら家に帰った。
家に帰ると黒歌が出迎えてくれた。

「お帰りにゃさい!主様」
「おう、ただいま。ところで悪いんだけど『赤い籠手』『Boostという掛け声』『explosionという力が二倍になる掛け声』このセイクリッド・ギアについて調べてくれないか?」

そう頼むと黒歌は「う~ん……」と何故か悩みだした。

「それじゃあ調べるから何かご褒美頂戴にゃ」
「は~分かった。この力が何かわかったら何かご褒美やるよ」
「ほんとかにゃ?!わ~いやるにゃ~‼やってやるにゃ~!」

そう言って黒歌は家の書斎に大喜びしながら入って行った。俺も甘いな~と思いながら自分の部屋に戻り眠った。 
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