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東方仮面果物劇

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驚愕!此処は冥界!?

紘太「結構上ったけど……中々着かないな」

俺、葛葉紘太はただ今階段を上って行ってる最中
まぁさっきから上が見えないんだけどな

紘太「……このままじゃいつ着くか解らないし
試しに使ってみるか」

俺は鞄から、戦国ドライバーを取り出す

紘太「よっと………変身!」

『オレンジ!
ロックオン、ソイヤ!
オレンジアームズ、花道オン・ステージ!』

ロックシードから変身をし、そこからまたロックシードを取り出す

『スイカ!』

紘太「ほい」

『ロックオン、ソイヤ!
スイカアームズ!大玉・ビッグバン!』

階段で使ったら幅の都合上落ちそうだけど、掛けるしかない

紘太「うぉっ!」

スイカを出したまでは良かったけど、案の定幅不足で階段の下の方に傾く、が―――

『ジャイロモード!』

紘太「よし、出来た」

このまま、階段の上まで上って行くか









白玉楼~

「幽々子様、どうかなされましたか?」

此処は白玉楼
幻想郷にある、魂達が集まる冥界にあるわ

幽々子「妖夢、仕事が入りそうよ?」

言い忘れてたわ
私の名前は西行寺 幽々子
冥界のお姫様よ

妖夢「……解りました、では少し出てまいります」

そして、この子は魂魄 妖夢
私の可愛い従者よ
まぁ、今から仕事の時間なのだけれどね

幽々子「いってらっしゃい、後、西瓜が食べたくなってきたわ」

妖夢「……了解です
探してきます」

何でか知らないけれど、急に食べたくなってきたのよね~………何でかしら?





妖夢「まったく幽々子様は………」

白玉楼の門の前で侵入者を待つ私こと、魂魄 妖夢です
しかし、幽々子様にも困ったものです
突然西瓜が食べたいなどと……

妖夢「まだ、探して見つかるでしょうか………………あっ」

巨大な西瓜見つけました
空を飛んでますが…………とりあえず斬れば何とかなるでしょう

妖夢「魂魄 妖夢………………参る!」

掛け声と共に私は飛翔した





紘太「おっ、あれが階段の終わりか?」

階段を飛んでいると、門が見えてきた
多分あそこに誰かいるだろう
まぁ、侵入者扱いされればそれまでなんだけど

紘太「さて、降りるk―――妖夢「そこの空飛ぶ西瓜!我が主の胃袋に収まりなさい!」なっ!?」

突然、人影が見えたかと思ったらぶった斬られてしまう
幸い、体にはダメージはないが
これで俺は地面に落とされてしまう

紘太「誰だ!」
『オレンジアームズ!花道オンステージ!』
すぐにオレンジに切り替えて斬ってきた人物に問いかける
だが、後ろを振り向いてもいないし
前にもいない
まさかと思って、上を確認する
そしたらいたのだ
空に浮かぶ少女を

妖夢「西瓜が消えた?それに、中から侵入者………まぁいい
侵入者は、斬る!」

紘太「人が空飛ぶとか、どんな世界だよ………!」

空中から落ちて…………いや、飛んでくる彼女の刃を大橙丸で受け止める
華奢な腕の割にはかなり強い力で返される………!
大橙丸じゃ、力不足か………
使うとしたら、刀じゃなくて
槍みたいに凪払える武器………

戒斗『葛葉ぁ!』

妖夢「動きが止まっているぞ!」

紘太「しまっ………あぁ!」

槍、か
戒斗を思いだすな………けど、今の俺はあいつのロックシードを持って―――

紘太「………えっ?」

『持っていた』
俺は戒斗のロックシードをさっきまで持っていなかった
その筈だった
それが何故か此処にある
だが、今の俺に考えてる暇はない………!

『バナナ!』

紘太「うぉら!」

『ソイヤ!バナナアームズ!
ナイト・オブ・スピアー!』

妖夢「バナナが降ってきた!?」

………そういや、今じゃ慣れたが、普通は空から果物が降ってきたらビビるよな
だが、これで戦える………

妖夢「バナナを被ろうとも!」

彼女は斬撃を飛ばしてくる
だが、このロックシードなら……!

『バナナスパーキング!』
紘太「おらっ!」

バナナを地面に突き刺して、斬撃を防ぎそのまま攻撃へと移す

紘太「もう一丁!」

『バナナオーレ!』

槍を投げて攻撃を放つ

妖夢「くっ!」

ガードはされたけど、威力は申し分なかったみたいで
落ちていく彼女

紘太「………流石にやりすぎたか?」

心配になったから見に行こうとしたら―――

妖夢「くっ!これを使うと飛べなくなるけど………仕方ない!」

何事も無かったかのように起き上がり―――

紘太「なっ!?戦国ドライバー!?それにロックシード!?」

彼女はドライバーを腰に付け、見た事がないロックシードを手に取り―――

『魂魄!
ロックオン!ソイヤ!
魂魄アームズ!守護者!ザ・ヘヴン!』

彼女の上にクラックが開き、上から二つの刀の様なものが降ってきて、彼女の両肩に装備される
そして更に、同じクラックから大量の桜の花びらが降ってくる
それが彼女を包み込んで………中から出てきたのは白いアーマードライダー
手には二本の刀
顔は桜の花びらを白く細くしたかの様な見た目
体はどことなく鋭い刃を連想させる

紘太「くっ!何で戦国ドライバーが!」

『オレンジ!』

妖夢「はぁぁぁぁ!」

『ロックオン!ソイヤ!オレンジアームズ!花道!オン・ステージ!』

バナナのままだと何故か不味い気がしたから、すぐさまオレンジに切り替える
その間にも、彼女は突進してくる

妖夢「ふっ!」

紘太「おら!」

そして刃が交差する
だが―――

妖夢「甘い!」

紘太「まだだっ!」

『魂魄スパーキング!』

『オレンジスパーキング!』

二つの技が交差する
最初は互いに拮抗していたが、次第に俺が押されてくる

紘太「くっ………!」

妖夢「はぁぁぁ!」

紘太「うわ!」

妖夢「トドメだ!」

『魂魄スカッシュ!』

競り負けた俺は階段を何段か転がり落ちる
そのスキを見逃さないと言わんばかりに切りかかる彼女
だが俺だって―――

紘太「負けてられるかよ!」

『チェリーエナジー!』

元ロックシードの商売人・シドの使っていたロックシード
こいつも手持ちに入っていた

『ミックス!オレンジアームズ!花道オン・ステージ!
ジンバーチェリー!ハハーッ!』

妖夢「今度はさくらんぼですか………ころころ変わって忙しい人ですね」

紘太「だからこそ、戦い方があるんだけどな………………ハアッ!」

妖夢「っ!早い…………ぐっ!」

紘太「悪いが………一気に決めさせてもらう………!」

『ソイヤ!オレンジスパーキング!
ジンバーチェリースパーキング!』

妖夢「私だって………負ける訳には!」

『魂魄スパーキング!』

張り合おうとする彼女
だが、少なくとも彼女のロックシードのランクはAだ
悪いがA+Sの俺には勝てない

紘太「セイッ!」

妖夢「きゃぁぁぁぁぁ!」





紘太「おーい…………ヤべっ気絶しちまってる」

ちょっとやりすぎたみたいだ
変身も解けてるし、勢い余って気絶させてしまったみたいだ

紘太「とりあえず運ぶか………」

とりあえず人がいることは確認出来たから、後は登って確認するだけだ

紘太「俺は変身も解けてないし………よし、行くか」

『スイカ!』

彼女を一旦脇に避けて、後で拾おう

『ロックオン!
スイカアームズ!大玉ビッグバン!
サムライモード!』

とりあえず片手に彼女を乗せた後、ダッシュで駆け上がっていこう
ジャイロだと落とすかもしれないしな





紘太「………此処か?」

目の前に現れるのは大きめの門
とりあえずオレンジに切り替えて、彼女を背中におぶりつつ
門を開ける

紘太「………綺麗な場所だな」

目の前に現れるのは和式の家
平安時代とかにありそうな建物と言えば解りやすいかもしれない
よく見たら桜の花びらもちらほら見える
という事はどこかに―――

紘太「………あった」

桜の木が羅列している場所を見つけた
その木も綺麗な彩りをしていた

紘太「本当に綺麗だな…………」

幽々子「ふふ、気に入ってもらえたかしら?」

紘太「っ!?」

いつの間にか後ろにいた人に声をかけられた
振り向いてみたら、青い着物みたいな服を着たピンク髪の人が立っていた

幽々子「あらあら、驚かせてしまったかしら?」

紘太「………そりゃ、後ろから声をかけられたら驚くとますけどね」

改めて視認してみたけど………今目の前で視認しているのに気配をやっぱり感じない
この人………何者だ?

幽々子「驚かせてしまったならごめんなさい
私は西行寺幽々子
此処、白玉楼の主よ
そして、貴方がおぶっているのが魂魄妖夢、私の従者よ」

紘太「………ご丁寧にどうも」

従者………やっぱり偉い人なのだろうか

幽々子「本当に私が偉い人なのかなって疑ってる顔ね
貴方表情が顔に出るタイプかしら」

考えてる事をピンポイントで当てられてしまった

紘太「……俺ってそんなに解りやすいですかね」

幽々子「えぇ、とってもね」

紘太「………」

何だか向こうのペースに乗せられている
せっかく人がいるんだ
この世界の事を聞いておくべきだろう

紘太「あの……此処は………この世界は何なんですか?」

幽々子「………いいわ、答えてあげる
此処は幻想郷
外で忘れられた物達が集う楽園
いわば妖怪の集う世界ね」

紘太「妖怪……」

普通なら有り得ないの一言で笑い者にされるが
インベスと戦ってた俺は素直に信じれた

幽々子「そして、此処は幻想郷にある冥界よ」

紘太「…………ん?今なんて?」

今めったに聞かないけど、聞いちゃ駄目な単語が聞こえた気がするけど………

幽々子「冥界よ、冥界
人間の言葉で言うならあの世かしら?」

紘太「……………あの世?それってあれですか?死んだ人達が向かうっていう………」

幽々子「えぇそうよ
此処はさしずめ、死者の楽園といった所かしら?」

紘太「嘘………だろ…………」

俺って死んでたのか?
あっ、でも最後に意識失う前って俺戒斗に………やっぱりあの時、俺は死んでたのか…………

幽々子「何か勘違いしてるけど
普通なら死んだ魂は体を持たないのよ?
つまり、貴方は生きている事になるわ
貴方が人間を超えた何かならまだ話は別だけど」

紘太「…………」

人間を超えた…………理由としては多分それだろうな
サガラからもらった『鍵』
それのせいで人間離れした回復力と
感じなくなった空腹感がある今の俺
それが理由で多分こうやって体があるんだろう

幽々子「………貴方中々面白い子ね
ちょっと興味がでたわ
…………うん、決めた
貴方此処に住みなさい」

紘太「…………はっ?」

何故そうなった

幽々子「実はね、最近妖夢だけじゃあ手が足りなくなる時が出てきたのよ
だから、料理なり、庭仕事なり、門番なりと、何かやってくれたら助かると思うのよ
それに貴方住む所ないでしょ?」

紘太「うっ………」

言われたらそうだ
今の俺って無一文のホームレスみたいなもんじゃないか
仕事と住む場所を提供してもらえるだけまだましか………

紘太「…………よろしくお願いします」

幽々子「交渉成立ね♪」

姉ちゃん………俺、異世界でも仕事先見つけたよ
執事みたいな仕事なんだってさ………… 
 

 
後書き
白玉楼に住み込む事になった紘太
次回、賢者が現れます
お楽しみに 
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