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東方仮面果物劇

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突如!日常は壊れだす

俺が此処………幻想郷にある白玉楼に来てから既に一週間以上が経過していた
最初は警戒心丸出しだった妖夢だが
日を重ねる事に心を許していって
今じゃ普通に会話する仲になっていた
だから一度、戦った時に使ったドライバーとロックシードについて聞いてみたのだが
妖夢曰わく

妖夢「私も解りません
知らない間に2つともありました」

と言っていた
多分嘘じゃないだろ
その後、妖夢に俺がドライバーを手に入れた経緯について聞いてきたから説明したんだが
妖夢は終始『?』を浮かべていた
………まぁ、それはさておき
白玉楼での俺の仕事は料理担当だった
しかし………幽々子って滅茶苦茶食べるんだな
ゆうれも人間みたいに腹が減るんだとかそんな次元をはるかに超越してるんだよなぁ……………
とまぁ、今回はそんな経緯を辿った後の話だ

妖夢「紘太さん、ネギは切れましたか?」

紘太「とっくに終わってるよ」

妖夢「では、次はタマネギをお願いします」

紘太「おう」

「彼がその言ってた外来人?」

幽々子「そうなのよ
けど、本人が戻りたい意志が確認出来なかったから此処に置いてるんだけどね
それよりも彼の作るご飯って妖夢と味付けが変わってるから美味しいのよ~食べてみる、紫?」

そういやこの人もいたな
八雲紫
幽々子が言うには、幻想郷の創始者で、幽々子の親友らしい
俺は会った事はないが九尾の狐を式紙として基本的に側に従えてるらしい
どうやら、その式紙も更に式紙を作ってるみたいだけど
式紙が式神作れるのは知らなかったな…………

幽々子「ねぇ紘太?少し話があるのだけれど」

紘太「ん?何だ?」


幽々子「彼女の式……………八雲 藍と戦ってほしいのよ」

紘太「…………はっ?今何て?」

料理しながら話を聞くのは間違いだったか?
今物凄い文章が聞こえてきたんだが………?

幽々子「だから、紫の式の八雲 藍と戦ってほしいのよ」

紘太「………とりあえず、飯出来てから…………」

幽々子「えぇ♪」





紘太「…………俺の言い方が悪かったよ
俺が言いたかったのは、飯が出来てから話を聞くつもりだったんだけど………」

幽々子「いいじゃない、どうせ戦わせるつもりだったんだから」

飯が出来てから食べた
食べ終わった瞬間にいきなり知らない場所……………よく考えたら白玉楼から出たことないから
幻想郷の事よく知らなかったな
とりあえず、見知らぬ場所に飛ばされて既に戦いが始まろうとしていた

藍「………すまないな、紫様達が『これ』の性能を確かめたいらしくてな」

そういって、彼女が取り出したのは妖夢が持っていた様に
やはり持っていた戦国ドライバーであった

紘太「…………また、それか」

藍「悪いが………手加減はしないし、するつもりもない
くるなら全力でこい!」

『八雲!』

………今思ったけど、妖夢といい、彼女といい
何で名字がロックシードの音声になっているんだ?

『オレンジ!/レモンエナジー!』

紘・藍「「変身!」」

『八雲アームズ!
幻想の、管理者』
『オレンジアームズ!
花道・オンステージ!
ジンバーレモン、ハハー!』

妖夢の時に、ジンバーを使ってようやく勝てた
飯の時に聞いたが、彼女は妖夢より遥かに強いらしい
正直、これで足りるかどうか謎である
そして、彼女がロックシードを開けた時に開いたのはクラックではなく、目が浮いていた謎の空間であった

紘太「うおっ!何だよあれ!?」

紫「彼と開く物が別ね~」

幽々子「うふふ」

その空間からは謎の黒いオーラが現れて、彼女を包んでいく
黒いオーラが晴れると、彼女はまるで狐の様な感じのアーマードライダーになっていた
…………戦国龍馬が変身した姿に頭に耳の様な出っ張りを付けて、配色はそのままという姿が本当に近い物だった
背中に大量の剣が見えるけど………あれが武器か?

藍「行くぞ!はぁ!」

紘太「………ふっ!」

俺は突進してくる彼女にソニックアローで攻撃をする
けど―――

藍「甘い!はぁぁぁ!」

紘太「嘘だろ!?」

彼女は後ろに背負っていた剣を二本抜いて攻撃を防いだ
慌てて俺はソニックアローでの攻撃を繰り返すが全部落とされてしまう
なんて人だよ……!

藍「今度はこちらの番だ!」

『ソイヤ!八雲オーレ!』

紘太「っ!」

『オレンジスパーキング!ジンバーレモンスパーキング!』

向こうとほぼ同タイミングで技を放つ俺
ソニックアローからの一撃を当てれば一気に俺の有利になる

藍「弓での攻撃を許すほど私は甘くない!」

紘太「なっ!?うわっ!」

だが、そんな俺の思いは届かず
先に向こうの背中にあった残りの剣がひとりでに飛んできた

藍「はぁぁぁぁ!」

彼女は俺の周りに浮かんでいた剣を取っては俺を斬っては離し、また別の剣で斬っては離しを繰り返した

藍「はぁっ!」

紘太「うわぁぁぁぁっ!」

強い
多分、戒斗と同じ………下手したらそれ以上に
少なくとも、ジンバーレモン………いや、ジンバー系統じゃ勝ち目がない
使う………しかないか

『カチドキ!オーッ!』

藍「…………」

向こうはじっとしている
多分、俺の力を見たいんだろう
見る奴から見たら余裕ぶってる様に見えるんだろうが
実際に戦ってる俺からしてみたら、本当に戦いたいだけなんだろう

『ロックオン!カチドキアームズ!
いざ、出陣!エイエイオーッ!』

紘太「はっ!」

藍「いざ、出陣…………か
見せてもらおう、それの力を!」

紘太「…………」

いつも通り俺は火縄大橙DJ銃をスクラッチする
最初は、というか弾幕張らないとさっきみたいに近づかれて斬られるのが目に見えてるからな
マシンガンだ

藍「くっ………」

案の定、弾をはじくのに手間取ってこっちにこれないみたいだな

紫「法螺貝の音が凄まじいわね~」

幽々子「もう少し音小さく出来ない~?」

『戦えって言ったのあんたらだろ!
勝手な事言うなよ!』
とか言ったら負けなんだろうな

藍「余所見してる暇が!」

紘太「っ!」

少し目を離した間にあの弾幕を抜けたのか
空中から二本の剣を投げつける
だが、無双セイバーで叩き落とす
そのまま彼女が落ちてくる位置に走りながら火縄大橙DJ銃を大剣モードにする

紘太「はぁぁぁぁ!」

藍「くっ!」

剣を盾代わりに防いだみたいだが剣を壊せば関係ない!

紘太「らぁっ!」

藍「何っ!?あぁっ!」

紘太「はぁ………はぁ………」

結構キツいな………

藍「やるじゃないか、葛葉
私も本気をださねばな…………貴様も本気を出せばいい」

…………極ロックシードの事を言ってるんだろうな
やっぱりばれてたか
いや、紫がばらしたのか?
どっちでもいいか
けど、まだ本気じゃなかったんだな…………

藍「紫様!『アレ』を貸して下さい!」

紫「いいわよ~
彼の本気をもっと見てみたいもの………………と言いたい所だけど」

ん?何かあるのか?
と思っていたら幽々子まで真剣な表情をしていた

幽々子「紫」

紫「解ってるわ
藍、何かこっちに来るわ
迎撃できる?」

藍「………すいません
葛葉との戦いで消耗しています
全力戦闘には少し心許ないです」

紫「そう………紘太、でいいのかしら?」

紘太「何だ?」

いきなり声をかけられた

紫「私達は普通に戦った方が強いわ
藍も変身するより、生身の方が強いもの
けど、これを使う時がある………何故だか解るかしら?」

生身の方が強いのに
ドライバーとロックシードを使う理由…………それは多分―――

紘太「使わないと倒せない敵がいる………からか?」

紫「半分正解
詳しい説明は後にすして
半分正解したご褒美に、私達の力も見せてあげるわ
幽々子」

幽々子「解ってるわ
妖夢、貴女もよ」

妖夢「はい!」

三人はそれぞれ服のポケットからドライバーを取り出した
だが、まさか幽々子まで戦国ドライバー持ってるなんてな
しかも紫のはゲネシスドライバー………

妖・幽・紫「「「変身!」」」

『ロックオン!魂魄アームズ!守護者・ザ・ヘヴン!/西行寺アームズ!冥界・デスリバイブ・バタフライ!
ロックオン、ソーダ』

解っていると思うが、最後の音声は紫だ

さて、何が来る?

「ボボビギダバ……ガイム!」

まず、見た目はとてもアンバランスだった
右手の爪が以上に伸びていた
体の色は全体的に濃い緑なのに対し、右手だけが白く、爪が青かった
それに……明らかに言語が人の者とは思えない
だが、今はっきりと言った
あいつはガイム………つまり、俺を指定した
何を言ってるか解らないが、無闇に変身は解けなくなったな………


「ボボゼギベ、ガイム!」

何かを叫びながら俺に突っ込んでくる怪物
だが、その前にソニックアローの攻撃……つまり、紫の攻撃で軽く飛ばされた

紫「見た事ないタイプね…………
ガバダンザセパレリセシゼブゴギデギスボ?(貴方は誰の命令で動いているの?)」

「ビガラビギギゲスギシンバギ!(貴様に教える意味はない!)」

あれ………会話してる………紫にはあいつが何を喋ってんのか解るのか?

紘太「紫、こいつらは一体何なんだ?」

紫「グロンギ
そう呼ばれていたわ」

紘太「呼ばれていた?」

紫「もう滅んだのかと思ったのだけれど…………案外しぶといわね」

紘太「なぁ、何であいつの言ってる事解るんだ?」

紫「あら?よく聞けば貴方も聞き取れるし、喋れるわ
何日か普通の人間の暮らししてたから忘れたのかしら?」

紘太「………解ってたのか」

紫「普通の人間じゃない、って事はね」

紘太「まぁいいか……………」

グロンギ「ガイムボソグ!(鎧武殺す!)」

紫「今のは解ったかしら?」

紘太「…………俺を殺す、か」

紫「正解♪」

物騒だな………まぁ、あんな剣幕で和やかに事を終わらせる事はないと思うけどな

紘太「何で俺を狙う?………いや、違うな…………えーっと…………バンゼゴセゾベサグ?(何で俺を狙う?)」

グロンギ「ギラバラギブゴラゲビゴギゲスギリンビギ!
ガガガトギベ!ガイム!
(今から死ぬお前に教える意味はない!
さっさと死ね!鎧武!)」

紘太「死んで…………たまるか!」

せっかく生き延びたこの命、無駄には出来ないからな………!

『フルーツバスケット!』

グロンギ「ゾザベ!(ほざけ!)」

『ロックオープン!極アームズ!大・大・大・大・大将軍!』

紫「あら?それが本気かしら?」

紘太「あぁ………さっさと終わらせる………!」

俺は極ロックシードを捻る

『火縄DJ大橙銃!
無双セイバー!
大橙丸!』

この3つなのには訳がある
今まで、無双セイバーに大橙丸を付けたり、火縄DJ大橙銃を大剣モードにしたりはしたことあるが、両方はした事がなかったから、今やろうと思ったという理由である
やったのは良いが………かなり重い事に今になって気づいた
振るのに一苦労だが………何とかなりそうだ

グロンギ「ゴンバヅビゼダゴゲスドゼロゴロダダガ!(そんな武器で倒せるとでも思ったか!)」

と言いつつ、突っ込んでくるグロンギ
多分速度には自信がないのだろう

紘太「なら、見切って一撃で仕留めるだけさ」

俺はパインロックシードを取り出して、大剣モード+大橙丸に取り付ける

『ロックオン!イチ、ジュウ、ヒャク、セン………パイン・チャージ!』

紘太「おらっ!」

俺は攻撃を横に凪払って放つ

グロンギ「ゴゴギ!(遅い!)」

グロンギはジャンプして上によけた
だが、それは予測がついていた

紫「甘いわね………」

『八雲エナジースパーキング!』

紫「終わりよ」

グロンギ「バビ!?(何!?)」

紫がソニックアローをを放つ
それの直撃を食らったグロンギは爆発した
いざ倒せれば呆気ないものだった

紫「………紘太」

紘太「ん?」

紫「今から幻想郷を回ってらっしゃい」

紘太「………はっ?」

唐突に言われて驚いた
幻想郷を回れ?

紘太「何でだ?」

紫「幻想郷には本来グロンギなんて存在しないわ
もしかしたら、何か異常があったのかもしれないわ」

紘太「けど、お前もグロンギを倒してたじゃないか
それに、飛べない俺が行くよりも飛べるお前達が行った方がよくないか?」

幻想郷の地面じゃ、バイクは使えないしな
………それに、他のロックビークルを今は持ってないしな

紫「……そう言えば、さっき出した問題に貴方は半分正解だったわね
じゃあ、もう半分の正解を答えるわね
まず、グロンギや他の怪人は貴方や私の持っているライダーの力でしか倒せないわ
変身しなかったら、どれだけ自分が強くてもほとんどの攻撃は通じないわ」

紘太「待てよ、何で通じないんだ?」

紫「幻想郷の成り立ちは知ってるわよね」

紘太「えっと………忘れ去られた物や外で否定された物が入ってくるんだよな?」

紫「えぇそうよ
此処で重要なのは忘れ去られた物と否定された物は根底で=なのよ」

紘太「………つまり?」

紫「否定して、追い出されたから忘れられた
だから幻想郷に馴染めた
けれど、グロンギや他の怪人は忘れ去られた訳じゃないの
だから幻想郷に馴染まずどこかずれてしまう」

紘太「ずれているから………攻撃が通じない?」

紫「そうよ
幻想より、現実の方が強いのは明白なのよ
だから、幻想の力を使わず、現実であるライダーの力を使ってでしか倒せない」

紘太「だからわざわざ変身してたのか………」

紫「此処にはグロンギ以外の怪人がいるわ
それは、ライダーの力じゃないと倒せないわ
だからお願い、幻想郷にあるこの異変を解決して」

紘太「よし、解った
皆で協力しないと駄目だからな」

紫「紘太……ありがとう」

こうして俺は、一旦白玉楼を離れ、幻想郷を回って旅をする事になった
………しかし、まさかインベスやオーバーロード以外の敵と戦う事になるなんてな
これからが、俺の新たなステージだと改めて思い知ったぜ………… 
 

 
後書き
次回:『人里に到着!』
お楽しみに 
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