暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第2章 滅殺姫の憂鬱と焼き鳥の末路
第32話 模擬戦
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ん、どう思います?」

「認めたくないですが勝つのは難しそうですね。攻撃が当たらない上さらにこれから魔剣の能力まで使われるとなると……」

「ですわね。それにどれほど強力な能力なのかも……」

 どうやら朱乃さんも気付いていたみたいだ。さて、一体どれほどのものが飛び出してくるか。ここから勝つ道を探すとすれば彼女の魔剣の能力を使って大きな一撃を放つ際、もしくは放った後の一瞬の隙を突ければあるいは……。

「それじゃあそろそろ行きますよ!」

 そう言って火織さんは遥か上空まで跳び上がった! 脚力だけであんなに高く!? でも一体それになんの意味が? あんなに高く跳んで刀を振り上げても、僕達まで刀が届くには時間が掛かるし、あれでは次の手がバレバレになってしまうのに……。

 僕はそう思いつつ迎撃体制に入る。でもその後僕は完全に動きが止まってしまった。目の前で起こった現象が理解できなかったから。

「霜天に坐せ! 氷輪丸!」

 その言葉とともに

グオオオオオオオオオオオオ!!

 火織さんを取り巻くように巨大な氷でできた龍が出現した! 形は東洋の龍に酷似していて、大きさは火織さんの身の丈のおおよそ5、6倍はある! あ、あれがあの刀の能力!? なんてでたらめなんだ!

「止まってると危ないですよ!」

 そう言って火織さんが刀を振り下ろすのと同時に、氷でできた龍が僕達に向かって突っ込んできた!

「朱乃さん!」

「ええ!」

 僕と朱乃さんは左右に大きく跳んで氷の龍を避ける。氷の龍はそのまま僕達が立っていた場所に突っ込んだ。すると突っ込んだ地点を中心にものすごい速さで地面が凍りだした! しかも凍った地面からかなり大きなつららも生えてきている!

「くっ!」

 僕と朱乃さんは急いで翼を広げ空中に逃げる。あのまま地面を逃げていたら間違い無く氷に追いつかれて足を凍らされたあげくつららに貫かれていたな。危なかった。

 そして氷の侵食が終わった後には半径10メートル近くが氷漬けにされた地面が現れ、表面はつららに覆われていた。これが氷結系最強の、氷輪丸の力。

「止まってると危ないって言ったわよ!」

 火織さんがそのまま突っ込んできた! さすがにまたあの攻撃を放たれると厄介だ! となれば近距離で戦うしか無い!

 僕はそう思い火織さんに突撃、彼女の刀を受け止めるけど

パキィィィィィィィン

 そんな!? 火織さんの刀に僕の剣が触れた瞬間僕の剣が一瞬で凍り、そのまま粉々に!? そんな力まで持っていたのか!?

「祐斗くん!」

 それを見た朱乃さんが火織さんに向けて特大の火炎に変えた魔力を放ってきた。確かに炎の弱点が氷であるのと同様に、氷の弱点もまた炎であるから普通なら
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