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真・恋姫†無双 劉ヨウ伝
第132話 山賊退治と新たなる展望
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 荊州南陽郡への旅路を進む正宗一行は予州潁川郡に入った。現在、彼らは臨穎県の街道を穎陰県に向って移動していた。
 正宗が本拠地冀州から予州に入って暫くすると山賊の襲撃を受けた。その後も幾度となく盗賊や山賊の襲撃を受けていた。賊の中にちらほらと人を殺しなれていない流民崩れと思われる賊を確認できたが正宗は情けをかけることなく命を刈り取っていった。その様子に麗羽は悲痛な表情を浮かべていた。

「潁川は思った以上に賊が多いな」
「正宗様、ここまでの道中幾度となく大規模な賊の襲撃を受けましたね。我らの兵数の多さもあり襲撃される頻度は流石に低いですが。それもしても多いです。軍装の立派さから見た目だけの官軍と侮っているのかもしれません」

 冥琳が自らの考えを述べつつ、正宗の言葉に同意し頷いた。

「本当に暑いですね。この分だと南陽はもっと暑いでしょう」

 日は空の真上に昇り、強い日差しを正宗一行に浴びせていた。額から汗を流す冥琳は扇を取り出し涼を得ようと右手で風を起こす。彼女以外の者達も冥琳の様子を見て手を扇替わりにして涼を得ようとしていた。

「暑いな。兵士達も辛そうだ。装備をもう少し軽装にすべきだったかもしれない」

 劉ヨウは前と後に隊列を組み進んでいる兵士達に視線を送った。鎧で完全武装しているため、この炎天下だと辛いことが傍目からもすぐ分かった。

「休憩を取りたいところだが水場で涼んでいるところを襲撃されるとも限らない。襲撃されても直ぐに対応できそうな場所を捜して休憩をするとしよう。冥琳、周囲に斥候を放って休憩に敵した場所を捜させてくれ」
「正宗様、畏まりました」
「正宗様」

 正宗と冥琳が会話をしていると麗羽が正宗に声をかけてきた。

「麗羽、どうした? 体が辛いのか。のんびり休むことはできないが小休止くらいならできるぞ」

 正宗は麗羽の元気のない様子を見て気遣うように言った。

「いいえ。どうして先程から戦意のない賊まで斬り殺しますの? 中には人を斬ることに慣れていない者すらいましたわ。せめて人斬りになれていない者だけでも情けをかけられても良かったのではないですか?」

 麗羽は強い意志の篭った目で真っ直ぐ正宗を見つめた。正宗は麗羽の言葉を聞き表情を崩さずに口を開いた。

「私達は遠征軍と同じだ。彼らをいちいち罪人として縛る檻も養う食料もない」
「自分達の都合で皆殺しにしているといいますの!?」

 麗羽の表情に少し怒りが垣間見えた。正宗は首を左右に振り否定した。

「麗羽、先程の言葉は理由の一つではある。一番の理由は奴等を見逃したところで他の賊に逃げ込むだけだからだ。見逃した賊が集まりいずれ大軍として私達に牙を向くかもしれない」
「大げさな」
「麗羽、本当に大げさと思うのか?
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