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妖精の義兄妹の絆
ニルヴァーナ編
水竜の嵐
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X784年、魔導士ギルド“化猫の宿”
「…ということじゃ。
お前たちは明日“妖精の尻尾”、“青い天馬”、“蛇姫の鱗”、“化猫の宿”の連合軍として六魔将軍を討つことになった。」
化猫の宿ギルドマスターローバウルは告げた。
「いよいよ明日か…。」
こう言ったのは水の滅竜魔導士のタクヤだった。見た目は身長170後半で体はバランスのとれた筋肉をつけている。
タクヤがギルドに入って7年、数々の経験を積みたくましくなっていた。
ギルドの仕事をこなしつつ、修行も怠ったことはない。最早タクヤに勝てる者はギルド内にはいない。
「頑張りましょうね!タクヤ。」
そう言ったのはタクヤの足元にいた二足歩行で立っている猫。
彼女の名前はエマ。6年前にタクヤが偶然森の中で見つけた卵から産まれた。
「あぁ、やってやろうぜ!」
「あわわわ、怖いよ~…。」
タクヤの隣で体を震わしているのは天空の滅竜魔導士のウェンディ。
身長はタクヤより小さく体も華奢で、青髪ロングが特徴だ。
ウェンディはタクヤがギルドに入る前からいた。小さい頃からの泣き虫で頼りないところがまだ抜けていない。
「もう!弱音をはかないの。そんなんじゃなめられるわよ!」
そう怒鳴ったのはエマと同じく森の中で見つけた卵から産まれたシャルルという猫だ。
「そんなこと言ったって…。」
涙を浮かべたウェンディにタクヤは言った。
「心配すんな、俺もついてるからな。」
「お兄ちゃん…。」
タクヤがウェンディの頭を撫であやした。
タクヤとウェンディは実の兄妹ではない。
小さい頃から一緒にいた二人は本当の兄妹のように育ったためウェンディがそう慕っているのだ。
「それにほかのギルドのヤツだっている。みんなで六魔将軍を倒すんだ。」
「…うん、私も頑張る!」
「うん、その意気だ。」
「なぶら。それでは、今日はもう休み明日に備えてくれ。」
「「はい。」」
4人は返事をするとギルドを後にした。
「…なぁ、マスター。」
「ん、なんじゃ?」
そう言ってきたのは豊満な体型をしたナスカという女性だった。
「ウェンディにはともかく、タクヤには本当のことを伝えておいたがいいんじゃないかい?」
「いや、真実を話せばきっと彼らは作戦に集中できないじゃろう。」
「だけどさぁ…。」
ナスカが続きを言う前にローバウルは口をはさんだ。
「それに私たちは過去を清算しなければいけないのじゃ…。」
「…。」
ナスカはそれ以上何も言わなかった。






その日の夜
タクヤはギルドの裏にある丘に来ていた。
「…。」
今宵は満月、しかも雲一つないので満月の光で夜なのに明るかった。
「…お兄ちゃん。」
「あぁ、ウェンディか…。」
タクヤの背後からウェンディがやって来て、そのまま隣にしゃが
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