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妖精の義兄妹の絆
願い事
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シャルルとエマが産まれた日の夜。
タクヤたちは自分達の家へと帰っていた。
「さぁ!ここがあなたたちの新しい家だよ。」
ウェンディが無邪気な笑顔になってシャルルとエマに言った。
「これからは四人でここに暮らすんだぞ。」
「ふぁぁ…?」
まだ言葉がわからないのかエマは首をかしげた。
「…。」
シャルルにいたっては何の反応もない。
「まだ言葉が通じないのかな…?」
「…まぁ、さっき産まれたばっかだし仕方ねぇよな。」
「じゃあ、私達が言葉教えてやろうよ!」
「ついでに読み書きも教えてやるか。」
「そうだね。…あとは、洋服かな。」
シャルルとエマは先ほど産まれたばかりなのでまだ毛布でくるめた状態なのだ。
「洋服ならナスカに頼めばなんとかなるだろ。」
「なら明日ナスカの家に行ってくるよ。」
「だな。じゃあ今日はもう寝るか。」
「…ねぇ、今日からみんなで一緒に寝ない?」
「え?」
「だって、この子達まだ産まれたばっかりだし寂しいと思うの。それに…。」
その先からの言葉はゴニョゴニョと口を濁した。
「だめ…?」
「いや、別にだめじゃないけど…。」
「じゃあ、いいの…?」
「まぁ、エマたちも産まれたばっかで寂しいだろうから…いいんじゃね?」
「ありがとう!良かったね、二人とも。」
ウェンディはシャルルとエマに満面の笑みで言った。
(「ま、こういうのも悪くないか…。」)
「よし、じゃあ寝るぞー。」
「はーい。」
ウェンディはシャルルとエマの手を持ち上げて返事した。




真夜中
タクヤとウェンディはシャルルとエマを挟んで川の字でベットに寝ていた。
シャルルとエマはもう夢の中だ。とても気持ち良さそうに寝ている。
「…ねぇ、お兄ちゃん。まだ起きてる?」
ウェンディはシャルルとエマが起きないように小声でタクヤを呼んだ。
「ん、あぁ。起きてるよ。」
「こうやってすると、私達家族みたいだね。
二人が子どもでお兄ちゃんがお父さん、私がお母さん。」
「そうだな。でも、みたいじゃないだろ?俺たちはもう家族だ。」
タクヤはウェンディに微笑みながら言った。
「…そうだよね。私達家族だよね?ギルドのみんなも家族!」
「うん、みんな家族。誰一人欠けたらダメなかけがえのない大切な存在だ。」
「うん!」
咄嗟にウェンディは大きな声を出してしまった。
「シー…。」
タクヤは人差し指を口元で立ててウェンディに合図した。
「っ…。」
ウェンディも口を両手で覆った。
「「~zz。」」
どうやら二人はまだ夢の中のようだ。
タクヤとウェンディは目をあわせ声を出さないように笑った。
「俺らもそろそろ寝ようか。」
「そうだね。おやすみ、お兄ちゃん。」
「おやすみ、ウェンディ。」
こうしてタクヤとウェン
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