暁 〜小説投稿サイト〜
機動6課副部隊長の憂鬱な日々
外伝
外伝1:フェイト編
第13話:奥へ奥へと・・・
[2/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
るのは
 僕らの役割ですよ」

ゲオルグの言葉にフェイトも大きく頷く。
フェイトがゲオルグに続いて話そうと口を開きかけた時、
工場の入り口の方から多くの足音が聞こえ始めた。
一瞬、B分隊の全員が身構える。

だが、次の瞬間に届いた通信でその緊張は少し緩和した。

『A01よりB01。 A分隊は工場内に入った。 迎えを寄越してくれ』

レーベンを構えて立ち上がったゲオルグは、そっと安堵の吐息をもらす。

「B01了解。 誰か向かわせます」

ゲオルグはヒルベルトに宛てて通信を送ると、傍らに立つルッツに向かって
小さく頷いた。
ルッツはそれに小さく頷き返すと、少し離れたところで集まっている
分隊員たちの中の1人に声をかけた。
声を掛けられた隊員は工場の入り口に向かって駆けて行く。

その背中を見送りながら、ゲオルグは自分の側に戻ってきたルッツに話しかける。

「ありがとうございます」

「いえ。 それよりも、これで作戦が前に進められますね」

首を横に振りながらルッツがそう言うと、ゲオルグは思案顔で頷いた。

「ええ。 ですが、それなりに時間が経ってしまいましたから
 迎撃についても考慮しなおす必要がありますね。
 そのための情報を得るためにも、監視カメラによる再偵察を
 お願いしようと思うんですが、どう思いますか?」

「いいと思いますよ」

ルッツが頷きながら言うと、ゲオルグはわずかに笑みを浮かべた。

「じゃあ、ミュンツァー隊長にお願いしてみましょうか」

そう言って、ゲオルグはミュンツァーとの通信を繋ぐ。
ゲオルグの前に現れた通信ウィンドウにミュンツァーの横顔が現れる。

「ミュンツァー隊長。 シュミットです」

ゲオルグが声をかけると、その声でミュンツァーは通信ウィンドウが
開かれたことに気付いたようで、少し慌てた様子で向き直る。

『どうした? 何かトラブルか?』

「いえ。 間もなく工場内でA分隊と合流できそうなので、
 作戦を継続しようと思うのですが、その前に再偵察をお願いできませんか?」
 
『再偵察? 監視カメラへのハッキングでか?』

「そうです」

ゲオルグの依頼に対しミュンツァーは即座に首を縦に振った。

『いいだろう。 後で連絡するから少し待て』

「了解です。 お願いします」

ゲオルグはミュンツァーとの通信を切るとフェイトとルッツの方へ向き直った。

「すぐに偵察を実行してくれるようです。 結果が出るまで待ちましょう」

ゲオルグがそう言うと、フェイトとルッツは黙って頷く。
しばらくすると、A分隊がB分隊が待機しているところに到着し、
ゲオルグたち3人のもとにヒルベルトがやってきた。


[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ