暁 〜小説投稿サイト〜
とある星の力を使いし者
第81話
[1/4]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
午後二時二〇分。
お昼休みが終わった。
麻生と竜也と秋葉の三人は街を歩いていた。
この親子は数年間会っていなかったので、麻生が次に出場する競技場まで親子揃って歩いて向かう事にした。
ちなみに上条夫妻や御坂美鈴はいない。
彼らも自分の息子が出場する競技場へ向かっている。
応援席の場所取り競争は前もって行われるらしい。
上条と美琴も次の競技まで時間があるのでどこかで時間を潰す予定だと言っていた。
インデックスはその二人について行った。
上条は麻生に何か言いたそうな顔をしていたが、麻生親子が数年ぶりに出会った事を聞いて水を差すのは駄目だと思ったのか、そのまま美琴とインデックスを連れてどこかへ行った。
正直、上条に言い寄られるのはとても面倒だと麻生は感じていたので、上条が引き下がってくれて麻生は少しだけ安堵する。
麻生を真ん中に左に竜也、右に秋葉と横一列になって歩いてた。
幸いにも歩道には人が少なく、三人が横一列に並んでも周りの人に迷惑をかける事はなさそうだ。

「ふふふ〜ん♪」

日傘を差しながら秋葉はとても嬉しそうに歩いている。

「母さん、とても楽しそうだな。」

「だって、三人家族が揃ったのはとても久しぶりなんですもの。
 嬉しくもなります。」

「私も母さんと同じ気持ちだ。」

竜也の方を見ると、心なしか楽しそうな顔をしている。
実は麻生がこうやって大覇星祭に本格的に参加したのはこれが初めてなのだ。
高校に入学する前は、大覇星祭が始まってもどこかに隠れ、一日中寝ているか散歩をするなどの行動をしているだけだった。
竜也達が大覇星祭を見に来てもほとんど変わらなかった。
少しだけ顔を見せるだけだった。
だが、今年は違った。
ちゃんと大覇星祭に参加し、さらには友達も出来ているのが分かった。
麻生の幼少の頃を知っている竜也達にとってとても嬉しい事だった。

「高校は楽しいか?」

「まぁ、退屈はしないな。
 俺の周りには馬鹿ばっかりだからな。」

「あの当麻さんや美琴さんはお友達かしら?」

「友達じゃない。
 ただの顔見知りだ。」

「それでも相手はお前の事を友達のように接していたぞ。
 ああいった関係を友達って言うんじゃないか?」

「父さん達がどう思おうかは父さん達の勝手だ。」

「それじゃあ、友達にしよう。
 他にもああいった人達はいるのか?」

「まぁ、いるんじゃないのか。」

「まぁまぁ、教えてくれませんか?
 私はとても興味があります。」

麻生は少し面倒くさそうな顔をしたが、それでも自分の学校生活の事などを竜也達に話していく。
もちろん、魔術の事や今までの事件の事は話しはしない。
竜也達は麻生と会話している事がとても嬉しかった。

[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ