暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第53話 入学準備もトラブル続き 前編
[1/19]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 こんにちは。ギルバートです。免税期間が終わってしまいました。何とか赤字を許容範囲に収める事が出来たので良かったです。そして私は、トリステイン魔法学院入学準備の為、仕事の引き継ぎ等で大忙しです。それはそれで構わないのですが、入学前にどうしてもやっておかなければならない事があります。

 ……そう。私の固有武器の作成です。

 これから厄介な敵と相対する事になる(可能性が極めて高い)ので、信頼のできる武器を絶対に手に入れておきたいのです。そしてそれには、父上と母上の模擬戦で認めてもらわなければなりません。それなのに……

「ギルバート様。大丈夫ですか?」

「……なんとかね」

 そう言いながら起き上ると、黒髪のメイドがタオルを差し出してくれました。

「ありがとう。シエスタ」

 そのタオルと受け取ると、汗まみれの顔を拭きます。先程まで母上と模擬戦をしていたのです。

「ッゥ」

 母上に打たれた左腕が痛み、思わず声が漏れてしまいました。そんな私を黒髪のメイド……シエスタが心配そうに見ています。

 何故彼女がここに? と思うかもしれませんが、彼女は私専属のメイドをしているからです。彼女を魔法学院に連れて行く布石ですが、専属にすると言った時周りから白い目で見られました。っと、それよりも早く治療した方が良いでしょう。痛みも煩わしいし。

「カトレアの所へ行きます。体を拭く準備を……」

 自分で直した方が早いのですが、何か理由を付けて会いに行っておかないと後で拗ねられますからね。

「かしこまりました」

 彼女は軽く一礼すると、足早に去って行きました。

「もう少しなんだけどな……」

 空を見上げながら、思わず呟いてしまいます。先程の模擬戦もそうですが、あと一歩の所で如何しても勝てません。

 模擬戦でもらっているハンデは、父上と母上が魔法を一切使わないと言う物です。こちらも攻撃系の魔法は使用禁止ですが、支援・妨害系を一つだけ使う事が出来ます。ちなみにディーネは、私達が開発したウォークライを使用して勝利しました。

 注 ウォークライ ギルとカトレアが開発した水のラインスペル。術者本人の身体能力向上……と言うより開放する魔法で、人体のリミッターを緩和もしくは無効化する。一度発動すれば、効果時間が切れるか解除まで放っておける。発動中に別の魔法も使用可能だが、使い過ぎると筋肉痛でまともに動けなくなる。加減を誤ると体を壊す事になる。当然だが、習得訓練には多大な苦痛が伴う。トライアングルクラスの水メイジが、2人以上補助に入らないと危険。

 ただでさえ恵まれた身体能力を、この魔法でブーストして押し切った形です。(余談ですが、この魔法とアイス・バニッシャーを教えてから、魔法ありの模擬戦でもデ
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ