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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
一部:超絶美少女幼年期
二十二話:同じだけど、同じでは無い私たち
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!ゲーム仕様だと、ここまでのやり取り、消えるんじゃね?そっちだけ」
「ちょ……!」

 あのちょっと感動的なやり取りを、なに食わぬ顔でやり直すわけなの?
 なに、そのコント!
 ……ていうか、やり直してるんじゃないの?コイツ。

「やだなー、ドーラちゃん!そんな、胡散臭いものを見る目で見ないでよ!同じ、私同士じゃない!」

 そうだった!
 え?私もこんなんなるの?
 現状やりそうではあるけど、十年以上経ってもその辺、残念仕様のままなの??

 ……気を付けよう!
 可能な限り!!

「折角だから、パパンの顔見てから帰ろっかなー?どうせ、信じてはくれないし!私のモチベーション維持のために!」

 うん、もう好きにしたらいいよ。
 生温かい目になりつつも、パパンを失ったこの人に、それをやめろとも言えないし。

「パパンなら、書斎ですよ……」
「知ってるー!」
「ですよねー……」
「じゃ、ちょっと行ってくるわ!そのまま帰るから、見送りはいいからね!寂しそうなドーラちゃんに見送られると、後ろ髪引かれちゃうし!」
「了解でーす……。じゃ、お元気で」
「うん、ドーラちゃんも元気でね!負けるなよ!色々!」
「ありがとうございます……」
「モモも、元気でね!未来で、また会おうね!私基準だと、すぐだけど!」
「ウニャーン……」

 最初の別れ際のちょっと感傷的な気分はどこへやら、すっかり生温かい目で、モモを撫で回して立ち去る外見完璧、中身は残念なイケメン美女を見送る私。

 ……ハッ。
 これもまさか、ヤツの策略?
 計算通り!ってヤツ?


 やっぱり未来の自分には敵わないんだろうかと思いつつ、残念な部分は出来るだけ踏襲しないようにしようと、かなり今更な決意を固めるドーラちゃんなのでした。
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