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Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#12 マルクト軍艦タルタロス
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う起きる事が出来たから良いけど。―――……ん……良いの、かな??)

 アルは自問自答をしていると……、イオンが答えてくれた。

「あははは 僕もそういったんですけど……ね。」

 苦笑をしながら。そこにアニスも加わってくる。

「えっとねー。大佐があなたに、どーしても話を聴きたいって言って聞かなくってさ〜! 町では荒方、話聞いたみたいだけど、足りないって。 それに、タルタロスここの医療設備は、並じゃないから安心してよ。ってか無事だったし、イイじゃん!」

 アニスが、目の横に《?》が、出てくるかの様なばっちりなウインクをしながら、ケロリンっと話した。正直、アルは思う所は沢山ある様だけど。

「あ……いやっ、えーっと…… うん、もういいや…… それで」

 アニスに何言っても、多分ケロリンっ、と回避されそうだったからとりあえず何も言わず、突っ込まないようにした。
 絶対に間違いないのは、2人が命の恩人である事には変わりないから。
 
 だけど、アルはもっとも大切な事を思い出した。

「ああ!!そうだ!アクゼリュスのみんなはっ……」

 そう、あの時の事を思い出したのだ。あのゴーレムは倒す事ができたんだけれど……やはり心配だった。まだ、モンスターが全部倒せたかどうか判らないからだ。新たに、あんなモンスターが現れたら、と思ったら、不安が尽きないのだ。

「大丈夫ですよ」

 アルが、最後まで言う前にイオンが話しをしてくれた。

「アクゼリュスの町ならば大丈夫です。……あの後、モンスターは少なからず現れましたが、その都度、マルクト軍の方たちが、撃退して下さって、もう、鉱山内も町も、以前の静かさに戻っているという報告もあったそうです」

 イオンの話を聞いて、アルはほっと、肩をなで下ろした。真偽は判らないけど、イオンが嘘を言っているようにも、嘘を言う様にも思えないから。

「じゃあ…… 皆大丈夫……なんだよね……?」
「はい……。 ですが、ただ………。」

 そこでイオンの顔が曇った。モンスターの驚異は去った様だが、新たな驚異が町を襲っているのだ。

「アクゼリュスでは、障気が……、坑道の奥より出てくる量が増えたらしいのです。 ですから、完全に安全とは言い切れません」
「え……っ!そんな!じゃあ町の皆は??」

 アルは、それを訊いて、慌てて起き上がりイオンの肩を掴む。障気の話は、以前からガーランドに訊いていたのだ。……人体に非常に有害だと言う事を。これまでは、微量だったから、まだ大事には至らず、仕事には時間がかかるものの、問題なかったから。

「あー!ちょっと!!何をすんのよー!」

 イオンに掴みかかったアルを見て、アニスが割って入ろうとするが、イオンはアニスを制した。


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