暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜神話と勇者と聖剣と〜
レーヴァティン〜クロスクエスト〜
エピローグ〜宴の終幕〜
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重いほどの重さ。SAO時代ですら、これほどの重さを持った武器はなかった。

 しかし次の瞬間、その重さは消えてなくなる。

「あれ?」
「あ」

 コハクが目を見開く。

「剣、変わってる」
「え?……あ…」

 見ると、いつの間にか《魔剣レーヴァティン》は全く違う容姿に変わっていた。

 先ほどまで真紅の刀身を持つ巨剣だった魔剣は、今は細身で、白と黒の一対の刀身を持つ両剣になっていた。

「マジか……」
「なんかすごいね……」

 これには少々圧巻せざるを得ない。


 面白がってこの場のメンバー全員にレーヴァティンを持たせてみる。


 その結果、

 シャノンは鏡の様につややかな真紅の刀身を持つ、巨剣に。

 セモンは白と黒の一対の長大な刀身を持つ両剣に。

 コハクは真っ赤な柄に黄金の槍先、そこに向かってねじれた形の装飾の施された槍。
 

 ハザードは半透明の刀身を持つ漆黒の大剣に。

 ゲイザーは光を受けて輝く水晶の小手に。

 
 グリヴィネは不気味な形の銀色の大鎌に。

 ゲツガはタワーシールドかと見まがうような巨大な剣に。

 レンホウは比較的地味、しかし恐ろしいまでの殺傷力を感じさせる短剣になった。



「すごいな。プレイヤーでここまで外見の変化があるのか」
「それだけプレイヤーのステータスは千差万別ってことさ……」

 セモンが感嘆の声を漏らすと、ゲツガがそれに答えた。 

 ふとステータス画面の端っこにある時計を見ると、リアルの時間は午後九時を指していた。

「やべ!みんなそろそろ帰らなきゃじゃないか?そろそろお開きにするか」
「そういえばさ。ゲツガ兄ちゃんはたしかこの世界の住人じゃないんでしょ?どうやって帰るの?」
「そういえば……」
「そうだな」

 セモンが思いついたように言う。

「そうだ、いっそのことこの世界に居ついちゃえば?」

 しかしゲツガは笑って言った。

「向こうの世界に、残してきた大切な人がいるんだ」

 ユキ――――

 ゲツガにとって、もっとも大事な人。もっとも愛しい人。彼女のもとに、戻らなくてはならない。


「……そうか。そうだよな」
「で、でも……どうやって元の世界に返すの?」

 すると、グリヴィネが画面左側(?)からやってきて叫んだ。

「ご心配なく!用意はできましたぁ〜☆」
「今日テンション高いなグリヴィネ」
「{R}化してテンション崩壊してるんだよ。まったく……誰があれを開放させたのか……{ЯR}になる前に禁止にしとかないと」

 グリヴィネがおよそ鎌とは言えない形のその代物で、何もない虚空を斬りつけると――――


 そこに、
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