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恋姫〜如水伝〜
九話
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陳留に朝廷より勅使が届いた。
黄巾党と名乗る者らが朝廷を覆さんと立ち上がったとの事、そして諸侯は沈静に務めよとの事である。
勅使が去った後に華琳は春蘭ら主だった者を集め勅使の持って来た内容を伝えた。
「以下が朝廷よりの報よ、これより私達も黄巾党と名乗る者らを倒滅に当たるわ。春蘭、秋蘭、如水三人は直ぐに軍を整えなさい。桂花は兵站の用意を二日後には出陣するわ、それと黄巾党について何か知っている事は無いかしら」
華琳の質問に対し、如水は意見を述べた。
「私が知るところでは黄巾党の首領の名は張角と言う者らしいその下に張宝、張梁が左右にて支えているとの事だ。黄巾党についてはそれ以上の事だが、朝廷の動きについてだが当初は事態を軽く見ていた朝廷は後手に回り、大陸各地に広がった乱に手をこまねき、更に朝廷の派遣した官軍は互いに反目し連携も取れず満足な軍事行動も行えず、敗戦を繰り返しているとの事らしい」
その意見を聞き華琳はその情報力に驚くより呆れた
「そこまで良く調べたわね、一体どうやって知ったの」
「黄巾党の中に私に情報を寄越している者が何人か入っている様だ、朝廷側の動きは君でも知っていただろう」
「朝廷の動きはある程度予測はしていたわ、肝心の黄巾党の居場所は解っているの?」
「さすがに首領の張角らは何処に居るのかは分からない、恐らく周りの一部にしか分からない様だ」
如水の意見を聞き華琳は納得し方針を伝えた。
「まずは周辺に蔓延る賊徒を討つ事にするわ、そのうちに張角達の居場所も掴めるでしょう、今は討伐に力を入れなさい」
華琳の決定を聞いた皆は準備の為に散って行った
一人になった華琳は以前の占い師の言葉を思い出していた。
「乱世の奸雄ね、良いでしょう私がどれだけの者か天下に知らしめてあげるわ」

二日後、軍を整えた華琳は陳留を発し黄巾党討伐を開始した。
緒戦を圧倒的勝利で飾りその後、各地で転戦し戦勝を上げた曹操の名は広く知られる様になった。
「黄巾党と大層な名を名乗っているが所詮は鼠族の群れと大差が無い、華琳様の軍の敵ではないな」
軍議の場で春蘭はそう言い今までの戦勝について感想を述べた。
秋蘭と如水もその意見には同意したがこの後の戦いはその様に進まないだろうと言った
「姉者の言う様に今までの連中はそうかもしれんがこれからはどうなるかは分からんぞ、何せこの短時間でここまで乱を起こした者だ一筋縄ではいかんだろう」
「そうだな、このままで終わるのなら朝廷も連中に手をこまねいたりせんだろうこれからの奴らの動きに注意する必要があるな」
その二人の意見に桂花も賛成した
「今までの戦いで華琳様の名を黄巾党の中でも警戒するでしょう。慢心せず次に備えましょう」
それぞれの意見を聞いた華琳は春蘭を宥める一方で他の三人の感想と同意した
「春蘭
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