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恋姫〜如水伝〜
九話
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の言う様に確かに連中は鼠族の群れと大差は無いでしょう、でもこれからはそれらを動かしている連中と戦うことになる。この勝利に慢心せず今まで以上に励みなさい」
その言葉でその日の軍議は終わった。


遠征より一月後、曹操軍宿営地にて

華琳は各位を労う為、ささやかながら酒宴を張った
「皆ご苦労、これまでの戦い皆の働きにて勝利を収めれた。今夜はその働きに感謝し私からの祝い盃をあげたい、皆、今夜ばかりは大いに楽しんで欲しい」
その言葉を聞き、皆から割れるような歓声が上がった。
華琳も主だった者を集めて自分達も酒宴を楽しんだが、宴も終わりに近付いた頃に如水が席を外している事に気が付いた。
華琳は如水が何処に言ったのかを聞き、如水を見たという場所に向かった。
少し陣から離れた所で華琳は如水を見つけたが、如水の醸し出すの雰囲気に見惚れ声をかける事を躊躇った。
何故なら、その顔はこの遠征で死んでいった味方を弔う風でもなく、まして討ち取った敵を悼んでいる様でもなかった。
意を決し華琳は如水に声をかけた。
「勝手に席を外して、何をしているの」
華琳の声を聞き、如水は声をかけられた事に驚いたがすぐさま気を取り直して華琳の質問に答えた。
「今のこの大陸の動きを考えていた」
「大陸の動き?」
「ああ、聞く所では朝廷の派遣している軍と我々の様な諸侯の軍だとその戦いぶりに大きく差がある。朝廷側は兵を養う為の食糧が満足に用意できず、至る所の街や集落から朝廷の威を借って略奪している。まあそれは他の諸侯の中でもやっている者がいるようだが。その上でも朝廷の軍は各地で負け戦を重ねている。略奪された連中は居場所を失い黄巾党に身を寄せ朝廷を倒そうとするか、そこまで積極的ではなくても朝廷に失望している者もが大陸上に溢れている。このままだと例え黄巾の連中を討伐できたとしてもこの乱の後には朝廷には求心力が無くなっているだろう。そうなるとこの戦いで力を付けた諸侯を朝廷は抑えていくことは出来ない。そうなれば今以上の事態が大陸を襲うだろう。その事を少し考えていた」
「それだけを考えていたとは思えないわね、他には何を考えていたの」
「やれやれ、お見通しのようだな、この乱で名を上げる者の事を考えていた。それらは必ず君の前に立ちはだかるだろう。そういった者がどのような人物か不謹慎ながら楽しみにしていた」
「そうね、それは私も楽しみだわ、どうやってそいつ等を倒していくのか、考えただけでも心が躍るわ」
「それらが今、何を思ってこの戦乱に挑むのかとても気になっていた。民の安寧かそれとも自分の安息を守る為かあるいは己の矜持の為か。そればかりはおそらくどうやっても理解できないだろう」
華琳はその言葉を聞いて笑った
「暇人の様な事を考えてたのね、結局何を考えてたの貴方は」
それを聞い
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